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春のらくご長屋 天どんイッツショータイム [落語]

春のらくご長屋 天どんイッツショータイム
於:中野 なかの芸能小劇場

三遊亭天どん『自慢探偵』『老後が心配』『特別研修』『茶の湯』

本日最後ー! さすがに尻が痛い。
……なんかこれまでの会と雰囲気が違うというか。
チケット買ったときも主催者が「この会のチケット売れてなくて大変なんだよー」と笑っていた。……整理番号3番て。カンフェティではもう少し売れているらしいが。
まあ大型連休最終日の午後8時開演てそら普通こないよ。
実は私も一度予約してチケット受け取った後に思い直して他の会のチケットに替えてもらったのだが、今日やはり再度思い直してもう一度チケットを購入した。そしたら替えてもらう前と同じ整理番号のチケットだった。
つか主催者もこれまでの会と扱い違くない!? たとえば他の会では必ず開演前に賛助会員の話とかしてたのにこの会ではしないとか。にゃろう天どんファンは賛助会員にならないとハナから決めてやがんな。
天どん師もそんな空気を感じたのか、「いやーもうね、来てくれただけで感謝ですよ」と珍しく殊勝な感じ。「……もうちょっと前にきてほしかったですけどねー」と客いじりをするのはいつもどおりか。
というか前座のごはんつぶさんもいないの?

「なんかこんな感じなんで、いつもはできないネタをやります」と実験的というか、まあぶっちゃけて言っちゃうとヘンなネタ祭り。
一席めは現在浅草演芸ホールの寄席に顔付けされているのだが、ここで受けた仕打ちについてひとぼやき。
「とはいえ芸人仲間ではこれも自慢と取られることがある」と一席めに。
天どん師得意の「ヘンな人におかしなことで絡まれる」パターン。何かを話そうとすると自慢探偵に「それは自慢だー!」と絡まれて卑下する言い方に直されるというもの。
そのうち自慢探偵は客席までに触手を伸ばし、「あなたどこに住んでますか?」とか「連休何してましたか?」とか「今日何でここまできましたか?」と次々に聞いていき、客が何を答えても「自慢だー!」とさまざまな理由をつけて難癖をつけられるという。
一席めが終わって一度袖に下がるも受囃子がなく「誰もいない……」。二ツ目の小辰さんと同じ扱い……!?

二席めは「今日浅草演芸ホールでやってきて微妙な空気になった噺をやります」。
二ツ目時代に一度聴いたな。
子どもが見ず知らずの爺さんに向かって「老後が心配だー」と駄々をこねる噺。高座の上で転げ回って着物をはだけさせるという、これまたまあ飛び遠具的なネタですな。高座が舞台より少し高くなってる山台になっており、「浅草より狭い。あぶねっ」と落ちそうになる。一回「……やってみっか」と落ちていた。
ここで仲入りに入ったが、開始後まだ30分しか経ってない……早くね?

「じゃあ今日は四席やります」とのこと。お得(?)。
三席め、クレーマーへの対応をOJT研修で学ぶ噺。一席めと同様に客席巻き込む。「あなたの悩みはなんですか?」と聞き出し、それに対して即興で答えるのだが、結構みんな「ないです」とつれない。私も聞かれたので「同居中の彼女が帰ってこない」と言ってみたら「……家が広く使えていい」という答えが返ってきた。まあ実際のとこそんな深刻な話でもないしね。

四席め、前の会からきている人にリクエストを聞き、その四席中三席持っていないので消去法でこの噺になったそうな。なんだーさっき俺も見かけて「あ、天どんさんだ」と思ったんだけど、なんか目が合わなかったから挨拶しなかったんだよなあ。あのとき話しかけてたらネタリクエストできたのかな。天どん師の『粗忽の使者』とか聴いてみたいけど持ってるのかしら。
面白いんだけどちょっと聴き取りづらかったような。天どん師も疲れてたのか。

さすがに一日4公演、十六席は初めて。疲れた……。
しかし今年のGWはいろんな人の会行けたなー。
兼好、遊馬、一之輔、扇辰、天どん、萬橘、小辰、一蔵、宮治(敬称略)と私が主に追っかけてるこのブログによく出てくる人は全員聴けたし、そのほかにも一朝師や遊雀師、三三師や小太郎さんなどそこまで追いかけてられてないけど好きな人も聴けてよかったよかった。

さて明日っからまた仕事かー! まあちょいちょい休出してたので、思ったほど絶望感はないかな……。
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春のらくご長屋 一朝・兼好二人会 [落語]

春のらくご長屋 一朝・兼好二人会
於:中野 なかの芸能小劇場

春風亭朝七『魚根問』
春風亭一朝『たがや』
三遊亭兼好『崇徳院』
三遊亭兼好『大安売り』
春風亭一朝『宿屋の富』

扇辰師の会のそのまま次に。

朝七さん、これも達者。
『やかん』の言い立ても楽しみだったが前半でおしまい。

一朝師は今年初の『たがや』、一蔵さんのはやっぱり一朝師のを忠実に完コピしてるんだなあ。
とはいえさすがはオリジナル、流麗さや流れの美しさなどはやはり差がある。当たり前すぎることなのだが、どうしても比較してしまう。

兼好師の一席め、やはり大型連休明けの五月病について言及する。
「頭のいい人は連休最後に落語にくる。中途半端に頭のいい人は歌舞伎とかクラシックとか。でも落語の中でもこの会にきた人は頭がいい。そうでもない人は新作の会に行きます。あ、精神科の先生によると○鳥師匠の落語で爆笑する人はビョーキなんだそうです」といろんな方面に毒を吐く。
「病気にもいろいろありまして……」と恋わずらいの噺に。
八っつぁんのおしゃべりが若旦那大旦那の癇に障って「お前の話はいつもは面白いけど今日はムカつく」と親子揃って言われてしまうのがおかしい。
そういや先日も『崇徳院』聴いたけど、あのときはやっぱり「相手のお嬢さんのところも名前もわからない」ってくだり抜けてたな……。

二席め、関取の「親方や」「ご贔屓衆の」の仕草がおかしい一席。これはやっぱり言葉では伝えられない。
一席めでも思ったが、兼好師の面白さは語り口ももちろんだが、キビキビとしたメリハリのある仕草も大きいと思う。

一朝師の二席め、江戸の若い衆たちのわいわいやっている姿が目に見えるよう。爽やかな語り口が心地いい。
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春のらくご長屋 扇辰春の独演会 [落語]

春のらくご長屋 扇辰春の独演会
於:中野 なかの芸能小劇場

春風亭朝七『真田小僧』
入船亭扇辰『権兵衛狸』
入船亭扇辰『お血脈』
入船亭扇辰『田能久』

小辰さんの会が終わり、3時間以上の間がある。
一度家に帰るとなると往復してメシを食うだけなのでバカバカしい。
ちょっと間が空くが、食事して公園やマックで時間を潰す。

朝七さん、前に聴いたときにも驚いたがまた上手くなっている。『真田小僧』は二ツ目真打もよく演る演目だが、二ツ目でもなかなかここまでの間や言い回しをできる人は少ないのではないか。
パッと見は菊之丞師のような雰囲気もあるし、今後売れるかもなあ。

扇辰師の一席め、やはり世間は10連休だが自分はもっと長い連休があった、とのこと。「酒ばっかり呑んでました。あのときもっと稽古してりゃあなあ」とのこと。
また、やはり今日のなかの芸能小劇場の5回転に触れ、「小辰も朝からやってるんだよ。一番惰眠を貪れるときなのに、そんなに金が欲しいのか」とひとくさし。
「まああそこは子どもがいるからな。誰にも言ってないんだけど、産まれる前に性別もわかってたからなんとなく名前を考えてた。小辰の本名が○○だから、回文になる名前。もちろん冗談ですよ。で、子どもが産まれた挨拶にきたときにその話をしたら尋常じゃない驚き方をしてたからどうしたって聞いたら『同じこと考えてました』って」。どうやら本当に小辰さんの子は回文の名前らしい。扇辰師と小辰さんは血の繋がってない親子なのにすごいね。
扇子をパチパチさせながら「……噺が決まらない……どうしましょうかね……前半二席やろうか」と嬉しい提案。
『権兵衛狸』はほとんど聴いたことがなく、扇辰師では初。田舎ののどかな風景が目の前に広がるように感じる。

『お血脈』は『善光寺由来』から。
地獄で五右衛門が呼び出されるときに歌を歌っており、歌本の「ヒットソング」のページから『東京ホテトル音頭』を歌い上げるのがおかしい。
扇辰師のクサさがハマる一席。

『田能久』もまた大袈裟なまでのクサさが面白い。
今日は三席とも小品ながらも扇辰師の魅力が感じられるものだった。
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実力派二ツ目独演会 らくご長屋 小辰独演会 [落語]

実力派二ツ目独演会 らくご長屋 小辰独演会
於:中野 なかの芸能小劇場

入船亭小辰『高砂や』『転宅』『井戸の茶碗』

連休最終日。嗚呼。
今日は朝から晩までなかの芸能小劇場で落語耐久レース予定。なので多分感想などは簡素になると思います。明日から会社なので。

さて一席め、世間は10連休最終日だと騒いでいるが、最長36連休の自分からしたら大したことないと話す。「仕事に行きたくないと落ち込むそうですけど、仕事行きたいのに行けないってのはどうすればいいんですかね」。それはそれで辛いのかもしれないけど。
そんな中で結婚式の司会は重要な収入源であるとこれまでにあった結婚式の話をマクラに。
そこから『高砂や』に入っていく。
ご隠居の家で稽古をしているときに、近所のおかみさんたちが豆腐屋と間違えて列をなしているのがおかしい。

二席め、一席めが終わって袖に引っ込んだときに受囃子が終わって無音の状態がしばらく続く。ん、まだ仲入りじゃないよなと思い始めた頃に二席めの出囃子が流れる。どうやらCDチェンジの間だったようで。
小辰さんが前座時代に末廣亭のトリで小三治師が『かんしゃく』の途中に「おお、山田くん……ちょっと待って」と小用のために高座を降りてきたことを思い出したという。「袖から客席がちょっと見えるんですが、二階席までびっしり入ったお客さんがどうすればいいのかわからずにみんなでシーンと黙って待ってるのは異様でした」。そうだろうねえ。
お菊に騙されて夫婦約束をした泥棒が高砂やを謳うのがおかしい。

三席め、ここでも高木作左衛門が嫁取りを決意したときに屑屋の清兵衛が高砂やを寿ぐ。
小辰さんの井戸茶は扇辰師からのものなのかな。
先日聴いた扇辰師のものとそっくりだった。
タグ:入船亭小辰
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