SSブログ

第65回TOIRO寄席 三遊亭萬橘独演会 [落語]

第65回TOIRO寄席 三遊亭萬橘独演会
於:さいたま新都心 さいたまスーパーアリーナTOIRO

三遊亭楽太『つる』
三遊亭萬橘『風呂敷』
三遊亭萬橘『佐々木政談』

いつもならバイクでくるのだが、連日の雨のため電車で。それにしても毎年桜が満開になると長雨が降るのはなんでだろう。

楽太さん、萬橘師の二番弟子と言いつつすぐに六代目圓楽師の最後の弟子と自己紹介する。……それいる? 萬橘師に引き取られるのは不満はないのだろうが不本意だったんだろうなっていうのをまるで隠さないんだねえ。まあ俺には関係のないことではありますが。
圓楽師から教わったという『つる』は鶴だけでなくスズメや鳩、インコなどの名前の由来まであるのが面白い。「つー」「るっ」の間違い方もちゃんと理由があって理屈っぽい。それも圓楽師譲りか。

萬橘師の一席め、「……あの、皆さん私を見に来たという認識でよろしいですか。今日はもう私しか出ませんので……」ってほぼ満席の会場でさすがに。
今日もいつものようにいろんなことに多方面に愚痴やボヤキをかます。
さいたまスーパーアリーナでボクシングの試合を見たときの話や雑誌の取材で失礼な扱いを受けた話、家族に軽んじられている話など四方八方に話が飛ぶ。
「今日は愚痴だけで一席でいいですか」というほど長いマクラの後に「女は強い」という話から『風呂敷』に。
萬橘師のはおかみさんが確信犯であるところが面白い。ただ、最後の一言でいろいろと引っくり返る。となると亭主の方の言動もいろいろと裏があって……と考えると奥が深い。ように思える。

二席めも家族へのボヤキから。家の鍵を忘れた萬橘師がインターホンを鳴らしたところ家の中から「パパだったらどうする?」という声が聞こえたのだとか。「開ける以外の選択肢があるのか」という嘆きの声ののちに「子どもというものは思ったとおりにいかない」と『佐々木政談』に。
あまりいじらずにスタンダードな型。与力たちの汚職がひどく、それをどうにかしたいというのを明確に最初にいうのは他の人ではあまり聞かないかも。
白吉に振り回される大人たちの慌てふためく姿が萬橘師のバタバタぶりと合っていて理屈抜きに楽しい。

さーて昨日できなかったし今日は昼飲みしちゃおうかなー! と思ったけれどもさいたま新都心には土地勘はなし。んーーじゃとりあえず上野にでも戻ろうかと思ったらなんかもう夕方っつーか夜じゃん。……じゃあ家に帰って猫と一緒にいたほうがいいかな……と家に戻る。うまくいかないですな。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:芸能

三遊亭兼好 独演会 桜満開笑いの宴 [落語]

三遊亭兼好 独演会 桜満開笑いの宴
於:青砥 かつしかシンフォニーホール

三遊亭兼好『長屋の花見』
三遊亭けろよん『子ほめ』
三遊亭兼好『紋三郎稲荷』
三遊亭兼好『明烏』

WBCはよかったねぇ……。大谷の先発で始まり大谷のクローザーで終わるという、まあ大谷の大谷による大谷のための大会でしたなあ。こんなプレイヤーをリアルタイムで見られるありがたさよ。巨人ファンとしては我らが岡本や大勢が活躍したのも嬉しかった。
とはいえ準決勝は墓参りで車を運転中だったし決勝は会社でこっそりスマホで見ていたが同時に胆石の発作が出て痛みにもんどりうつという。しかし会社で発作が出るとなると、いよいよ手術も考えなければかなあ……。
会社の同僚に「大丈夫ですが?」って聞かれるけど大丈夫か大丈夫じゃないかといったら大丈夫ではないです。とはいえ発作さえ起きなきゃなんもないからなあ。

さて2週間ぶりの落語。かなり間が開いたように思うけど、普通に考えたら2週間行かないなんて普通ですね。
雨のため電車で。バイクなら30分足らずで着くんだけどなあ。というか青砥って通ったことはあっても目的地としては初めてかも。

兼好師も10数年ぶりの訪問らしい。「ここはクラシックのコンサートホールなんですよね。なので以前は音が反響して『こんつわこんつわこんつわ……』『まあまあおあがりおあがりおあがり……』みたいな感じになっていた。落語を受け付けなかったんですけど、今は黒い幕をかけたりして工夫してだいぶやりやすくなりました」とのこと。
「野球、盛り上がってましたね。私はその日、新居浜で昼席夜席の仕事だったんです。もう10年くらい通ってる仕事なんですが、あまり相性がよくない。……相性が良くないってのはつまりウケない。もう何やってもウケないんですよ。ちょっと毒を吐くと引かれるし、持ち上げると『ヨイショするな』みたいな……」。へえ。
「でもその日はもう昼からみんなニコニコなんですよ。新居浜って野球が人気なんですよね。……他に楽しみがないから」。私怨が漏れてますよ。
「その日は何いってもウケる。ちょっとスベっても『逆転、逆転!』みたいな。心の持ちようって大切だなと思いますね。昔の人たちも貧乏だからって暗くなかった。お金がなくても明るく暮らしていた」。一席めだし『だくだく』かな? と思っていたら『長屋の花見』に。兼好師の季節の噺は年一でしか聴けないから嬉しい。なかなか一席めに掛けるボリュームの噺じゃない。お得ですなあ。
大家さんの呼び出しに「みんなで一緒に行こう。イワシと一緒。……頭を低くしてエイの形にして遠くから……」という作戦。大家さんに「変な形をしてねえでこっちへ来い」「いや、このままで……」「頭踏んづけてそっち行くぞ!」というやり取りが楽しい。この噺全体に流れる大家と店子たちのゆるい上下関係の中での攻防が心地良い。

二席め、「私は創業地の北千住に住んでいるので、イトーヨーカドーが大好きなんです。このご時世縮小するのは仕方ないんですが、洋服の事業を全部撤退するというのが残念ですねえ。……んん? あれ? そんなことない? 誰もヨーカドーで服を買ってないんですか? だってヨーカドーの服を着たら誰だっておじさんおばさんになれるんですよ!?」。これは同意者なしはやむを得ないのでは……。
「ユニクロは安いし機能的だしある程度オシャレ。けどおじさんおばさんには似合わない。若者とか、逆にもっとおじいちゃんおばあちゃんになるとユニクロは似合うんですけど、おじさんおばさんには似合わないんですよ。そこでヨーカドーですよ。なんていうんでしょう、おじさんおばさんが着るテイストを突き詰めてるというか。……えっ、私だけ……?」とどこまでも噛み合わない。
服の話から「最近は毛皮が減った」という流れに。「私の故郷の会津若松でも放射能の関係で熊を撃っても皮を取っちゃいけないってなった。ただその場合猟師も儲からないから熊を撃たなくなる。じゃあどうするかというと、撃った後に穴を開けて熊を置くんです。で、役場の人が写真を撮るんです。そうしたらその後は役場の人はいなくなる。……こういうところ大好きですね」。まんま『熊の皮』かと思ったが狐に行って『紋三郎稲荷』に。今日は私の中の落語イントロクイズ二連敗。
兼好師の山崎平馬は徹頭徹尾お調子者で侍っぽさはない。その平馬に踊らされる駕籠かきふたりのパニックぶりが楽しい。

仲入り時に7月に同じ会場で開かれる萬橘師の会のチケットを購入。……また現金がギリギリしかなかった。最近はだいたい店でも飲食店でもiDで払えるから現金持ってないんだよ。

三席め、上野動物園の双子パンダが親パンダから分けられた話から「動物は一度子離れするときっぱりと別れる。後ろから見守るなんてことはしない。人間の方が子離れしない」と『明烏』に。
相変わらず源兵衛太助の札付きコンビの凸凹っぷりが楽しい。若旦那に「日向屋半兵衛が一子時次郎、源兵衛太助両札付き以上三名で参りました」と紹介されるのもおかしい。
一夜を明かして源兵衛に「どうでした?」とニヤニヤ尋ねられ、「夜が明けるのがこんなに嫌なものだと思った時次郎……」などと答え、太助に「自分で自分のことを時次郎っていうな!」とキレられるのが面白い。

終演が16時過ぎ。青砥で昼飲みでもしようかと思ったが、車での買い出しに行くことに。昼飲みは明日の楽しみに。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:芸能

第8回すーふぁむ落語会 [落語]

すーふぁむ落語会 第8回
於:新横浜 新横浜交通ビル パルシステム神奈川本部2階

三遊亭兼好『厩火事』
三遊亭兼好『花見の仇討』

昨日は休日出勤からの高校時代の飲み会。
疲れていたのかさほど呑まず。そのおかげかいつもほどは酒も残らずに済んだ。

曇り空ではあるが、暖かくなってきているのでバイクで新横浜まで。こっち方面には久しぶりに来た。新横浜は担当しているクライアントがあったので月に何度かは来ていたのだが、そのクライアントが移転したり業務縮小したりでめっきりこなくなってしまった。下手したら10年ぶりとかじゃなかろうか。

結構ギリギリに会場に到着。
最前列の真ん中があいており、兼好追っかけ仲間から「ここあいてるよ!」といわれてせっかくだからと座る。そこが開いてると気になるだろうし。高座まで2mの距離。
というかもろに会議室で、こういう会場も久しぶりだなあ。
周りを見渡すと大体が見知った顔。開演前の主催者の挨拶では「落語をあまり聴いたことがない、という方は……1名……。あとはみんなファンクラブの人たちですね……」といわれる。というか主催者もそのひとりで顔見知りだしね。

前座もなくいきなり兼好師。
会場を見て「いいですね、こんな会議室っぽいのは久しぶりですね。もうコロナも落ち着いてきてマスクもいらなくなるという時期ですから。……でもこんなに近くにしなくたってねえ」とやや苦笑い。
「先日バレンタインで驚いたのが、夫婦でチョコレート渡すんですって。……なんのために? え、いまさら何があるんですか? これいろんなところで言ってるんですけど全然共感を得られない。『ウチのダンナは糖尿病があって甘いものダメなの、命に関わるの。……だからあげるの』ってならわかりますよ!?」と相変わらずの兼好節。
「ここ数日は野球が盛り上がってますね。やっぱり大谷くんはすごいですね。打って投げての二刀流ってのは誰もできないですから。落語家とコンビニ店員、なんて二刀流とはワケが違いますからね」ってそんな人いるの? いるんだろうなあ。
「彼はホームランを打つと『どうだ!』っていう顔をするんですけど、そこにナルシスト感がないのがすごい。……モテるんでしょうね」といったところでなぜか会場の電気が消える。「いいんですよ、『この話題に触れられたくないな』と思われたら電気を消してもらえれば喋りませんから……」。
「でもあんなに二刀流で活躍してる人の奥さんになる人は大変でしょうね。女優をしながら小説を書いてます、というような人じゃないと釣り合わないんじゃないですか。しかも大谷くんて家事とかもやってくれそうじゃないですか。活躍した日に『いいよ、皿洗いくらいやるよ』なんていわれたら気が引けるでしょう。それにかわいければ妬まれるし、ブスだったら陰口叩かれるし……。周りみんなが納得するような人ってなかなかいないんじゃないですかねえ。それこそ中に入る人があったら大変そうで……」と『厩火事』に。
なんか「ちょっと郊外の会」によく聴く気がする。
最近は広い会場が多いので、こんなに近くに座ったのは久しぶり。なので表情がよく見える。おさきさんの表情ってこんなにくるくる変わるのか。やっぱり落語は近くで見るのに限りますな。
「珍客到来」のくだりで兄貴分が「おーっと何もいうな! 犬じゃねえ! 手がこう(チンチンのポーズ)になってんの見えた」と制するのがおかしい。

二席め、ここ数日は暖かいので花も早く咲きそうだ、という話に。兼好師の地元福島では梅桃桜がいっぺんに咲く三春町という町があるそうだが、最近ではもう少し位置が変わって郡山がそうなんだとか。
「こないだ梅が満開のときに湯島天神に行ったんですが、梅はきれいですね。しかも香りがいい。マスクをしていても薫ってくる。けどなぜか梅の下で飲み食いをして騒ごうという気にはならないんですよね。中国では桃の木の下で騒ぐということもあるそうですが、桜の花見というのは日本独自のようですね。私は北千住と町屋の間くらいに住んでるんですが、おすすめは町屋の焼き場。数は多くないんですが見事に咲いている。ただ、花見に必要なのは喪服。それから二~三千円の香典。これで『誰か知らないけどすみません』ってお焼香して二階に上がれば日本酒とビールが飲み放題、つまみもある。そして桜が目の前に咲いていて最高なんです。ただ、どうしても飲んで盛り上がって『うぇーい』とかできませんけど……」。黒い黒い。
『長屋』か『仇討ち』か『花見酒』か……とこの時期特有の脳内予想が始まるが、昔は花見のときはいろいろと規制がゆるくなった、という話で『長屋の花見』じゃないな、と見切る。規制がゆるくなって酒を誰でも売れると『花見酒』か? と思うも、花見の余興が大きな評判を得ていたというところから『花見の仇討』に。
打ち合わせの場面でも、六十六部の役目をする芳ちゃんがぞろっぺえなところがあるというのをエピソードトークに入れて伏線にしているのが芸が細かい。この噺もまた四人それぞれの表情が見られて楽しい。

最後に抽選会があり、兼好師のサインと本物のひょうたんに兼好師がイラストを描いたものが景品に。初っ端のサイン1枚目は司会の人に当たった。……え、運営側にも当たる権利があるって珍しいな。いやいいんですけど。というかその人も兼好ファン繋がりの知人だし。

新横浜までだとバイクで1時間半くらいでツーリングがてらだとちょうどいい距離。……だけど帰ってきてから目のかゆみが半端ない。花粉飛んでただろうからなあ……。
タグ:三遊亭兼好
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:芸能

上野鈴本演芸場 令和五年三月上席 夜の部 3月5日 [落語]

上野鈴本演芸場 令和五年三月上席 夜の部 3月5日
於:鈴本演芸場

林家十八『牛ほめ』
入舟辰乃助『寄合酒』
アサダ二世 奇術
桂やまと『熊の皮』
むかし家今松『猫の皿』
柳家小菊 粋曲
三遊亭天どん『はじめての確定申告』
隅田川馬石『王子の狐』
風藤松原 漫才
古今亭菊之丞『親子酒』
林家二楽 紙切り 芸者 舟遊び 初音ミク
入船亭扇橋『佐々木政談』

鈴本に二日連続とか披露目を除いたら初めてじゃないかな。

やまと師、おかみさんは悪妻というよりもかなり亭主のことをうまーく転がしている感じ。その加減が上手い。ところで最近『熊の皮』をよく聴いているように思う。流行っているのか。

きく麿師の代演で天どん師。きく麿師も聴きたかったが、代演に天どん師は素直に嬉しい。それにしてもこの芝居、扇橋師の芝居なのに柳家がおらずに林家や古今亭ばかり。で今日はさらに三遊亭も入るという。バラエティに富んでいるというか。
『はじめての確定申告』は6年ぶりくらい。最後のシーンのためだけにモデルガンを持ち込み、背中に隠していると思うとなんともおかしい。

馬石師、狐が化けているのを目撃した男が 眉にツバをつけているのは初めて見たかも。いわゆる「眉唾」ってやつね。
騙された狐も、男が謝りに来たときに眉にツバをつけているのがおかしい。しかも手を握って獣の手を表現しているのが芸が細かい。

菊之丞師、おかみさんの機嫌を取っているときの駄々っ子ぶりと酒を飲んでいるときの毒舌の対比が鮮やか。キッチリキッチリスタンダードに。

二楽師、最初のリクエストの「舟遊び」を切っているときに「紙切りって大変だよなーいろいろと知ってなきゃいけないんだもんなー。……二楽師とか正楽師とか、自分が知らないアニメキャラとかのリクエストがきたらどうすんだろ?」とかボーッと考えていたら、なんと次のお題が『初音ミク』。「初音ミクってアレですよね? ツインテールの……。お好きなんですか?」と初音ミク自体は知っていた模様。とはいえ切りながら「昔学校寄席で『ワンピース』ってお題がきて……今はわかりますよ、海賊のアレだって。でもそのときは知らなくて……まあそういうことです。しかも『チョッパー』って。今はそういうキャラがいるって知ってますけど、その当時は私の中で『チョッパー』といったら長い自転車のハンドルのことなんです。『死ねクソジジイ』って言われました……」などいろいろ話してくれた。
切り抜いたのは「初音ミクのフィギュアを肴に飲んでいる男性」。

扇橋師、お子さんの風船エピソードから『佐々木政談』に。
堂々としたトリっぷり。昨日も思ったが、トリ用の大ネタをしっかりと一度自分の中に取り込んで語っているように見える。
でもあれね、やっぱり扇橋師は最後のサゲのセリフの言い方が扇辰師と似ている気がする。わざわざ「サゲですよ」とばかりに声を張り上げるのではなく、逆にあっさりさらりと声を抑えながらするっとひとことを放つ。

これだけ堂々とした主任ぶりならすぐに他の寄席でもトリをとるんだろう。浅草はけっこうミーハーというか人気のある人が多いから、次は末廣亭か池袋か?
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:芸能

上野鈴本演芸場 令和五年三月上席 夜の部 3月4日 [落語]

上野鈴本演芸場 令和五年三月上席 夜の部 3月4日
於:鈴本演芸場

林家十八『元犬』
入船亭遊京『加賀千代』
アサダ二世 奇術
桂やまと『あくび指南』
むかし家今松『猫の皿』
柳家小菊 粋曲
林家きく麿『おもち』
隅田川馬石『たらちね』
米粒写経 漫才
古今亭菊之丞『片棒』
林家二楽 紙切り 芸者 合格発表 大谷翔平
入船亭扇橋『井戸の茶碗』

扇橋師の記念すべき初トリ。初日に行きたかったのだがそろそろ仕事が詰まってきており早めに上がることすら難しくなってきた。

遊京さん、なんかこんな話し方だったっけ? なんか微妙に棒読みっぽいような……。

アサダ先生、今日は割と「ちゃんとやった」方じゃないかな。

やまと師、え、9年ぶり!? キッチリとした古典で好みの師匠なんだけど、なんでかあまり巡り合わない。

きく麿師、老人ホームかどこかでふたりのおじいちゃんが好みのお餅の食べ方を話すだけというシュールな一席。

馬石師、登場人物が全員優しい雰囲気なのがいい。やはりその雰囲気が馬石師の大きな魅力だと思う。

米粒写経、AKR47(赤穂浪士四十七士)ネタ。居島さんの知識量がすごい。

菊之丞師、登場人物を三人兄弟ではなく、本来の噺であれば次男の銀次だけの一人息子。そうなると「片棒」にはならないけど……。とはいえやはり噺のメインは次男なので面白いところをたっぷりやって、長男と三男は短くとかカットとかするのも増えてきているようだ。

扇橋師の『井戸の茶碗』は2年半ぶり。結構開いている。登場人物たちの固さがよく似合っている。井戸の茶碗が細川の殿様に渡って三百両が下され、高木作左衛門が清兵衛さんに相談しているときに「前例にならってワシが百両、お前に百両、千代田殿に百両」とちゃんと清兵衛さんの取り分が組み込まれているのは初めて聴いた。そう、俺これいつもちょっと引っかかってたんだよ。なんでいきなりふたりで分けちゃうの? と。
まあ結局清兵衛さんは「イヤですよ、そんなの受け取れませんよ」と拒否するんだけど。
以前は扇辰師のものにそっくりだったと思うが、だいぶこなれて扇橋師のものになってきた感じ。

終演後、仲町通りの猥雑な感じを冷やかして上野に戻る。かなり人通りも戻ってきているようだ。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:芸能