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某真打勉強会 [落語]

某真打勉強会
於:都内某所

某真打のシークレット勉強会。SNSなどにもポスト禁止ということなので、とりあえず年末の集計するときの行ったという記録として。
「ネタおろしをしたりしなかったり、蔵出しをしたりしなかったり、虫干しをしたりしなかったり、落語をしたりしなかったり、愚痴を言ったり言ったり」の会。

久しぶりに会社を早めに上がって会場にきたので盛大に経路を間違える。
他の会場へ行くときと乗り換え駅が同じなので、何も考えずに歩いて他の路線に乗り、一駅過ぎたあたりで「……あれ?」と気づく。
幸い方向的にはさほど離れていないので、少し遠回りした程度で済んだ。東京の鉄道網はすごいね。

いつも通り愚痴やらとりとめのない話を30分ほどしてから割と大きめの噺を掛けて袖に。いつもは前半二席で仲入りなので、皆「これで仲入り!?」とキョロキョロ。
二席めで「私もサゲのセリフ言って頭を下げたところまで『もう一席やろうか』と思っていたんですけど、まあ降りた方が賢明だな、と……」。ホントに全部アドリブというか。
まあガス抜きの会だっていうことだしな。
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人形町噺し問屋 その102 [落語]

人形町噺し問屋 その102
於:人形町 日本橋社会教育会館

三遊亭兼好 ご挨拶
三遊亭げんき『九日十日』
三遊亭けろよん『孝行糖』
三遊亭兼好『もぐら泥』
コント青年団 コント
三遊亭兼好『寝床』

代休。
朝起きて猫にご飯をあげてトイレ掃除をしたら二度寝。家の掃除でもしようと思っていたのであまり遅くならないうちに起きようと思っていたのだが12時すぎまで寝てしまう。
仕方ないので昼飯を食べに岩本町まで。平日しかやってないランチ行ってみたかったんだよねー。海鮮丼目当てだったのだが売り切れていたため焼魚定食に刺し身を追加し更にビール。美味しい。次有給とか代休取ったときは早めに来よう。
そのまま日本橋から神田をぶらぶらしてもうちょっとアルコールを追加摂取。
いっぺんうちに帰って1時間ほど昼寝して人形町に。やべえホント寝て食って飲んで落語のみ。いや休日の過ごし方としては最高だけれども。まあいいか、平日にのんびり昼酒飲んで昼寝とか贅沢な使い方だ。
つか岩本町と人形町って結構近いんだよな。とはいえさすがに開演時間まで飲んでたら絶対寝てしまうしなあ。

まずはご挨拶。今日は梅雨入りしたにも関わらずそれほど気温も上がらずよかったですねと天気の話から。「私は湿気がダメで。でも川に挟まれているところに住んでるんで、窓を開けるとジワッと湿気がわかるほど。で、昔祖母がいっていたんですが、線香を焚くと湿気が減るとか……ホントかどうかはわかりませんよ。それでこないだ仕事でいったお寺のご住職にいただいた線香があったので焚いてみようかと思って。ただ私、お線香の匂いを嗅ぐとくしゃみが出るんです。いつもお通夜とか告別式に出ると帰りの駅についたあたりでくしゃみが出る。それをご住職にいったら、その住職は博識な方で、それはニセモノだからだっていうんです。ニセモノというと言葉は悪いですが、最近のお線香は香料、つまり化学物質が使われてるんですって。だから化学物質が着物についてそれに反応してるんじゃないか、と。ご住職にいただいたお線香は本物だからくしゃみは出ないはずだというんです。確かにそのお寺ではくしゃみが出なかった。それでいただいたお線香を焚いてみたら、そんなに匂いは強くないんです。でもすごく爽やかでくしゃみも出ない。そこで私は気づいた。これはご住職のメッセージなのではないかと……。そのお寺のお仕事は毎年あるんですが、お客の年齢層は毎年どんどん上がっていく。そうすると反応がどんどん落ちていくんです。だから私もどんどん大げさになってクサくクサくなる。だからこれはご住職の『お前クサいぞ』いうことを伝えたいのではないのかと……」。まさかまさか。「宮治くんや伯山にも教えてあげよう」。
「でも匂いの記憶というのは強烈ですからね、見た聞いただけでは思い出さなくても匂いと一緒だと昔のことでもすぐに思い出す。だから最近の子どもは大変なんでそうですよ、ずっとマスクをしていたから子どもの頃の匂いの記憶がないんですって」。匂いからのフラッシュバックは強烈だからなあ。一種のノスタルジーの扉が減るのはかわいそうではある。
「でも最近のいちばん大変な子どもといえばあの醤油差しを舐めた少年でしょうね」。ん? 「6700万ですか、ちょっと数分ふざけただけでそんな額を背負ってしまった。彼の親も大変でしょうね。家や車を売ったところで一気には返せないでしょう。彼もこれから働いて返さなきゃならないですが、どこも雇ってくれないでしょう。そしたらスシローで働くしかないんじゃないですか。で、毎月給料から天引きする」。……スシローにメリットはなさそうですけど……。「あとは講演とかいいんじゃないですかね」。んんん? 「だってノーベル化学賞ととったおじさんとか、イチロー松井とか、成功者の話を聞きたいですか? それに聞いたところでどうにかなります? ならないでしょ!? でも彼はどうですか。あなたがたも、もしかしたら子どもや孫なんかも彼と同じようなことを起こさないとも限らないわけです。だとしたら聞いてみたいと思いませんか」。そういわれると確かに。
「それに講演て儲かるんですよ。五代目の圓楽師匠が寄席若竹を潰して借金が何億ってあったんです。落語だとギャラはどんなに高くても『遊興費』なので数十万ですが、企業で講演会となると天井知らずなんです。圓楽師匠はこれで借金を返した。……鞄持ちをしていた六代目の圓楽師匠に『講演て何を話してたんですか』って聞いたら、スーツ着てネクタイして『(ガラッと戸を開けて)こんつわ』ってやってたそうですけど。まあでも講演となるとだいたい90分間話さなきゃならない。となると私が話し方の指導をして、私にもなにがしか……」と黒い笑み。
「そうすると話芸に目覚めて『弟子入りさせてください!』なんてくるかもしれないですね。そしたら高座名は『三遊亭スシロー』でしょうねえ。『兼』も『好』もないけど……。でも上に『げんき』がいるんですよね。元気寿司……。そしたらけろよんは『かっぱ』に改名させます」。

げんきさん、先月はほんの小咄でせいぜい2~3分だったが今日は一応演目名のついている噺を。まだまだ固いのは仕方がない。

けろよんさん、「先月から前座二人体制ということになっているのですが大丈夫でしょうか」と若干先輩風?を吹かせる。
前座で『孝行糖』って珍しい気が。もちろん兼好師の型なのだが、売り声の二十四孝のところはカットされていた。確かにあそこなくても話は通じるしなあ。

兼好師の一席め、「こないだのオリンピックのコインというのがあるそうですが、普通のコインなのね。どうせなら小判にすればよかったんですよね。そうすれば『お主も悪よのう』ごっこができたのに」。近いことはやってたんだろうなあ。
「それと近畿日本ツーリストも逮捕者が出ましたね。これからは学校の修学旅行とかの業者としても外されて大変でしょうね。まあ便乗してツアーとか組めばいいんじゃないですか。四国から長野までのツアーとか。……『高知(拘置)から木曽(起訴)まで』とか」。上手い。
『もぐら泥』を兼好師で聴くのは初めて。
そろばんが合わないと苦悩しているダンナに比べ、女房はあくびをしながら「もう寝ましょうよ」といたって呑気。「お前この銭函の中から使っちゃいねえか」といわれ、「あっ」という顔をしながら行商人がきた場面を再現していくのが兼好師らしい手法。
泥棒を捕まえるときはだいたいがダンナ主導で女房は「怖いからやめましょうよ」というスタンスなのだが、兼好師のは逆。女房が「アタシが紐で縛るからお前さん腕掴んで」と主導権を握るのがこれまたいかにも兼好師らしい。
泥棒から脅されようが泣き落としをされようがまったく動じず、「俺ぁこの腕を切り離してでもおめえらに仕返しするぜ」と凄まれても「お前さん出刃包丁持ってきて」と返す始末。泥棒が「ウソですーおかみさんすっごい怖い」と泣き出すのがたまらなくおかしい。ダンナが「じゃあそういうことだからよ」と声を掛けたときに出た「アナタとは友だちになれそうな気がする」という一言も最高。

コント青年団は刑務所から出所してきたヤクザが道路工事のガードマンをしている兄貴分とやりとりをするネタ。いろいろ世相を反映していそう。どこからが台本でどこからがアドリブなのか。

兼好師の二席め、最近はなんでもパワハラになるというところから落語の中でもパワハラ色の強い『寝床』に。
これもまた重蔵が一軒ずつ丁寧に会話を再現していく。提灯屋が「注文が一束入ったんだよ。いや、張るのはなんとかなるんだが、文字を入れなきゃならねえ。『憂鬱』の『鬱』って字。だから間に合わないと思うよ、ごめんね」という理由がおかしい。
毎回言っていることだが、癇癪を起こした旦那の機嫌を取っているときの旦那の口角の上がり方などは実に素晴らしい。あのちょっとした表情の変化だけでこれだけ笑わせるのは本当にすごいと思う。クサいだなんてまるでまるで。

飲んで食って寝て面白い落語聴いて。今週ももう少し頑張れるかな。
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新宿文化センター落語会 2周年記念特別企画~愛すべき古典落語の世界~ [落語]

新宿文化センター落語会 2周年記念特別企画~愛すべき古典落語の世界~
於:東新宿 新宿文化センター小ホール

オープニングトーク
神田紅希『幼き日の家光と信綱』
立川小春志『転宅』
入船亭扇橋『替り目』
柳亭小痴楽『崇徳院』

金曜の夜にやや深酒をしたところ、いつもの駅を乗り過ごして池袋まで行ってしまう。
慌てて電車を降り、少しするとBluetoothイヤホンが「接続が切れました」。……え?
いやいやいや……とカバンを探すもスマホがない。電車の中に落とした? うわー……。「酔いが醒める」ってホントにあるんだ。しかしどうすりゃいいんだコレ。しかも終電近いし……と完全にパニクる。とりあえず駅員に話すとJRの忘れ物センターの電話番号を教えてもらう。
家に帰ってmacの『iPhoneを探す』で見てみると池袋駅にあることがわかって少し安心する。電車の中じゃなく、ホームで落としたのか。
翌日。酔いは醒めたといえどもアルコールを大量に摂取したことには変わらないため、案の定二日酔い。いかに焼酎とはいえ甲類はヤバい気がする。そんでもって忘れ物センターは全然電話繋がらない。朝一からずっと掛けるも結局繋がったのは11時すぎ。まあJR東日本の忘れ物のすべての情報がそこに行くんだから仕方ないんだろうけど……。
やはり池袋駅で保管されているということがわかり、ほっと一安心。半日スマホがないだけでこんなに不安になるとは。なお手元になかった半日の間に重要な連絡は何一つ入ってなかった。まあそりゃそうだ。いつもだって夜中になんか連絡入ることなんかほとんどないんだから。
まあ池袋からの帰りにいいタイ料理屋を見つけて美味しいパネーンガイを食べられたので良しとする。

そんでもって近所にもタイ料理屋ができ、今日が開店日なので早速行ってみる。有名店の姉妹店なのでハズレはないだろう。私はタイのレッドカレーが大好物なのでオーダー。ひとくちにレッドカレーといっても、レッドカレーペーストとココナツミルクで作ったゲーンペットとレッドカレーペーストとピーナツソースで具を炒めたパネーンがあり、私が好きなのはゲーンペット。果たして出てきたのはパネーンであった。2日連続。まあいいんだけどさ。

さて「愛すべき古典落語の世界」と重々しいというか堅苦しいようなサブタイトルをつけ、三派から期待の若手を集めたのだろうか。いやまあこの顔付けにはなんの不満もないんだけどね、東京にはあともう一派あるはずなんだけどなあー。とはいえもう萬橘師でも年代が違うか。その下でこの人たちと渡り合える若手真打……。あー……。うん……。

まずはオープニングトーク。小痴楽師、小春志師、扇橋師の順に入る。小春志師は着物だが他のふたりは私服姿。まず扇橋師が小痴楽師に向かって「今日も安定の遅刻でしたね」。「遅刻じゃねーよ! ここにいるってことは間に合ってるだろうが!」「アタシが着物に着替えようとしたら『お前着替えるな! 俺が遅刻したみたいに見えるだろ!』って」「お前バラすなよ! 性格悪りいな! 大名跡継いだからって調子乗ってんじゃねえのか!」「ハイ、ノッてま~す!」と文字に起こすとギスついているように見えるが実際にはじゃれ合っているような感じ。
「小春志さんとは昇進後初だよね? もうひと月くらい経った?」「そうですね、ひと月ちょっとかな」「小春志って春団治と小三治を足して2で割ったような名前だよね」「そこに談志師匠の志の字も入ってるんですよ」「でも『こはる』って名前よかったよね」「ちょっと!」というような流れから扇橋師が「辰じん」時代にどんな気持ちで「前座の辰じんです」と電話に出ていたのか、小痴楽師の痴楽襲名はどうなるのか、立川流には「襲名」という意識があまりないなどの話に。
代数の話にもなり、小痴楽師が「四代目の痴楽師匠はホントは代数とかなかった。けどウチの親父が『継ぐなら五代目がいいな』っていいだして『じゃあ先代は四代目だな』って勝手につけた。代数なんていい加減。俺も奇数の代数がいいんだよな」「談志師匠も他にも何人かいたみたいだけど売れてない人は勘定に入れてないらしいですよ」「俺も親父いなかったことにしちゃおうかな」「アタシもいなかったことにされるかも……。次の扇橋も十代目の可能性も」などと話しているうちに「前座さんが降りる時間になっちゃいましたね」というくらいの盛り上がり。

前座の紅希さん、釈台をセットして時計を確認し、「……あと5分です」。さすがに5分とはいかなかったが7分くらいで一席読み終わる。落語だと小咄がたくさんあるから短くてもなんとかなりそうだけど、講談だと難しそうだなあ。

小春志師、真打昇進後は初。しかしこの人も全然変わらないなあ。見た目も中性的なうえに年齢不詳。じゃあミステリアスかっていうとそうでもないという、噺家には向いているルックスなのかもしれないが。
なので『転宅』の男の泥棒もまるで違和感がない。もしかすると女のお菊よりも自然に聞こえるかも……。
普通の『転宅』では「どこかにいい男いないかねえ……あらここにいるじゃないのさ」とお菊がたらし込む形だが、小春志師では「じゃあ俺なんかどうだい」と自分から売り込む。この「飛んで火に入る」感がなんともおかしい。
さらに「亭主のものは女房のもの、女房のものは女房のもの」と札を巻き上げられても「縛られるねえー」とまんざらでもなさそうにニヤけるんだからおめでたい。

扇橋師、「『愛すべき古典落語の世界』ってねえ、愛すべき人たちだらけですよ、落語の登場人物たちは。でも洒落の分かる人じゃないと。私もあまり洒落がわかる方じゃないんですが、家族もで。私に妹がいてお腹に赤ちゃんがいるんですが、昨日女の子だってわかったんです。で、妹は『涼』という字が入っている名前なので、『じゃあ涼子だな!』というメッセージを家族のグループラインに送ったんです。私としては『縁起でもないこといわないで!』とか『キャンドルで殴るぞ!』とかそういう返しを待っていた。でも誰からもなんの返信もなくて、今日ようやく姉から『秋(に出産予定)なのに?』と入ってた。同じ内容をカミさんにも送ってみたら『秋なのに?』って返されました」。客席では「涼子」の時点で笑いが起こっており「今日のお客さんの反応が嬉しい!」だそうです。扇橋師が時事ネタをマクラにするのは珍しいな。
うどんを出す居酒屋のカシスウーロンの話や居酒屋で隣の酔っぱらいと落語協会の話をするという酒絡みのマクラから『替り目』に。一時期は「また『替り目』か」と思うほど聴いたが、今日は半年以上開いている。
「隣のご主人……」「いただきました」「お前酔いが醒めるようなこというなよ……」「隣のご主人いただきました✕3」と畳み掛ける。酔いが醒めるのを体験したばかりだから余計に面白い。か?
そういやオチの前に流しがくるシーンがあるのだが、それがサゲの「ちょうどちょうしの替り目です」で「銚子」と「調子」が掛かってんのね。昔の人はそれを瞬時に理解できてたのかなあ。

小痴楽師、「病気というのはいくつもありますが、いずれはなくなるんです。コロナももしかしたらいずれは笑い話になる時がくるかもしれません。そんな中で絶滅した病が恋の病……」と笑いを取る。奥さんと初めて会ったときのエピソードなども。
小痴楽師のキャラもあり、お調子者で伝法な熊さんがハマるハマる。「上野の茶店で羊羹何個食いました? 3つ? 4つ? 言わなきゃくすぐっちゃうよ、こちょこちょ……」とものすごくくだらないんだけどそういう子どもっぽいウザ絡みも楽しい。
どこの誰だかわからないお嬢さんを探してこいといわれて家に戻ると、女房までもが鉄火肌。「この猫の手も借りたいくらい忙しいときに。断ったんだろうね? このバカ」とまで言っているだけに、うまくいけば三軒長屋が手に入るとわかったときの手のひら返しの振り幅がおかしい。

三者とも骨太な古典ではありながら、なんかちょっとスパイスが加えられていてそれが楽しい会だった。
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両国寄席令和5年6月12日 [落語]

両国寄席令和5年6月12日
於:お江戸両国亭

丸一花仙 太神楽
三遊亭兼好『ちりとてちん』

いかん、兼好分が足りない。
最近の兼好師の土日のスケジュールといったら、大物噺家が何人も出る大きなホール落語ばかり。そういうのだと浅い出番で軽いネタばかりなんだよなあ。……もう正直に言うと俺ぁさん権とかいらんのよ。そらあ聴けば「ああ面白いなあ」と思うけど、でもその程度なのよ。高い金払ってまで聴こうとは思わんのです。それで4000円なんて安い方で下手すりゃ6000円とかするからなあ。コロナ禍や最近のいろんなものの値上げもあるけど、さすがにちょっと趣味の2時間に4000円は出せない。
ということで兼好不足分を補うべく、リーズナブルな両国寄席へ。仕事をものすごく中途半端な状態でほっぽりだして仲入り後割引で1000円。両国寄席も今月から値上げしたのに仲入り後は同じ値段なんだ。
すでにクイツキの好の助師が中盤に差し掛かっており、噺が終わるまで受付で待っているように念を押される。『柳の馬場』という聴いたことのない噺を掛けていたようで、聴きたかったなあ。

さて兼好師、「とむくんが真打に昇進するそうで、今日も受付でチケットを売っている。余裕があれば買ってやってください、買わないと彼のことだから家の前で待ってるなんてことが……。でも偉いですね、ああやって手売りしている。私はそんなことできなかった。……マ、そんなことしなくても人望があるんでお客がどんどん入った……そんなことはありませんが」すみません俺1回しか行ってないや。
「私にできないことは他にもあって、政治家の朝の駅前での活動とかアレよくできますよね。噺家なんだからできるだろうっていわれますけど、私はお客さんがこっちを見ているから話せるのです。あんな誰も聞いてないところでできない。……それも全然面白くない話を」。兼好師が駅前で面白い話してたら会社遅れてでも聞きます。
「元官房長官の青木さんが亡くなったと今朝のニュースになっていましたが、政治家は皆長生きですね。そりゃあ駅前で話をできるほど図々しくて、リーダーシップがあって、それで責任は取らない、これは長生きしますよ」と痛快な政治家斬り。
政治家の二面性の話から世辞が言える人言えない人の話になり『ちりとてちん』に。
正直ちょうどひと月ほど前に聴いた噺であり、兼好師の自らのノルマである「同じ噺はひと月あける」のほぼ最短スパンではあるが、やっぱりこの時期で雨の降っている今日はこの噺がピッタリ。
世辞のいい金さんの、なにかをご馳走になる前のシャドウボクシングのような前後左右に動く仕草もキレキレでおかしい。
さらに「ちりとてちん」製造中に旦那もダメージを受けているのも説得力があるし、そのちりとてちんの瓶を開けた後の六さんが小声でずっと「はっ、すっごーい」としか言っていないのもとにかく楽しい。理屈抜きに「ああ面白かった」と満足させる一席だった。

さて明日は朝一でネット会議で1時間早く出社しなくちゃなんないんだよな……。ダルー。
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千駄木の兼太郎 [落語]

千駄木の兼太郎
於:千駄木 千駄木能舞台

三遊亭兼太郎『子ほめ』『夏泥』『お見立て』

千駄木に能舞台なんてあるんだ。Googleマップを頼りに会場近くまで行くものの、なかなかたどり着けない。ようやく住宅街の奥に見つける。
そういえば会場に行く途中で新生にっぽり館の前を通り過ぎる。看板が立派になっていたが、結構駅からは遠いなあ。鶯谷か上野、どっちから行っても10分くらいかかりそう。
久しぶりに兼太郎さん。兼好師のお弟子さんたちも定期的にめぐりたいとは思っているのだけれども。

一席め、「うちの師匠は笑顔で毒を吐く人ですから」と弟子の立場からの兼好師のことを話す。あんまり聞いたことがないので新鮮。「師匠からは『ヨイショを身に付けなきゃダメだ』と教えてもらいました」と『子ほめ』に。兼太郎さんとしては6年ぶり。
ここぞというところで目をくわっと見開いて顔を作るのは相変わらず。面白いのは確かなのだが、ちょっと頻発しすぎかなという気はする。

そのまま続けて二席めに。兼太郎さんでは初めてか。そういや一時期『寄合酒』か『ん廻し』ばっかりで飽きたからしばらく間を空けるかと思って足が遠のいたんだよなあ。順調にネタが増えているようで何より。
蚊燻し代わりに燃やしている畳の下の板が盛大に燃えているようで、それを泥棒が慌てて消している様もおかしいが「あー燃えてるなーと思って」と見ているだけの長屋の住人もイカれていて楽しい。

『お見立て』は兼好師の型か。だいぶ変えてはいるようだが、「杢兵衛お大臣の相手をするくらいなら裸で毛虫の上をゴロゴロするほうがマシ」という一言や、細かいところの言い回しで名残が見える。
泣き真似をするときにお茶の涙を流すために「あ、ちょっと向こう向いててください」と堂々と要求するのが楽しい。

終演後にお見送り。久しぶりの私にも「私なぞの会に来ていただいて……」と謎の低姿勢。あんまり行かなくてごめんて。
定期的にこの会場でやっていたそうだが、改修だか取り壊しをするだかでもう使えなくなるのだとか。最近いろんな場所が一気に閉まったり建て替えたりとかしてるなあ。「にっぽり館貸してもらえば」とさっき見かけたからいってみるも、「貸席はしない」と萬橘師がいってたからなあ。一門の後輩にも例外はないのか。なさそうだな。
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和室カフェ 其の二十九 [落語]

和室カフェ 其の二十九
於:神保町 らくごカフェ

トーク
立川笑二『あたま山』
入船亭扇橋『団子坂奇談』
入船亭扇橋『尼狐』
立川笑二『新作(怖い彼女)』

中野から神保町に移動して親子はしご。

「扇橋と」「笑二で」「「和室カフェー!」」も扇橋師主導で一応やる。
まずはいつものようにダラダラとオープニングトーク。
「こないだの沖縄のJアラート大丈夫だった?」という話から「ああいうことがあるとNHKの朝ドラが潰れるから困る」「朝ドラは沖縄が舞台になるとダメだ」「朝ドラの評価は楽屋の様子でわかる。昼席の楽屋にいるとだいたい金魚先生が再放送を見てる。面白いときは何も言わずに見てるけど、面白くないときはずっと文句言ってる」「以前深津絵里が出ているときにハマった。世代だから」「大河ドラマは45分テレビの前にいられる自信がないので見ていない。それに大河はキャストがみんなすごい。朝の戦隊モノなんかだとひとりくらい演技が酷いのがいるんだけど、その人が一年掛けて上達していくのを見るのも楽しい」などとドラマの話をかなりしていた。主に扇橋師がひとりで。笑二さんはほぼ相槌のみ。
笑二さんのカバンの中には飲みかけのペットボトルが何本も入っているという話題から「楽屋でお茶がいるか」という話に。笑二さんは自分の飲み物があるからわざわざお茶はいらないのだそうで、他の人も皆「出されるから仕方なく飲んでる」と思っているとか。熱いお茶が苦手だという笑二さんに対し、「じゃあ『ぬるめでちょうだい』っていえばいいじゃん。……めんどくさい師匠みたいだけど」と扇橋師。中には「お茶はいらない」という師匠もいるそうで、馬風師はお茶を出されると怒るほどだとか。「伯山アニさんと国立の楽屋に前座でいたとき、私はそれを知ってるし、周知だと思っていたからお茶を出さなかった。そしたら伯山アニさんが『自分が出さなきゃ』って思ったんだろうね。すっごい怒鳴られてて『お茶出さなくていいことなんてあんの』って……」。「そりゃ協会が違えば知りませんよ」と笑二さんの真っ当なご意見。さすがにそれは気の毒。
その他にも扇橋師が末廣亭のクイツキに出番があるのだが、楽屋で毎日仲入りの小満ん師と話しているといい、そこでなぜかシモの毛の話を初日にしたところ、そこから毎日シモの毛の話をしているのだとか。何故。「小満ん師匠は話しかけてくれるときに『なんか素敵な話はねえかい』って聞くんだよ。K師匠みたいに『なんか面白い話ないの』っていわれるとイラッとするけど、『素敵な話』っていわれるとなんか話さなきゃ! って思って……」だそうだ。
そこらへんで笑二さんが「落語やりましょ」と打ち切り。

笑二さんの一席め、前回も話した地元の友人と浅草スケッチをしたエピソードをさらっと話して「友だちと一緒に行って一番楽しいのは花見」と噺に入る。花見? 今頃? と思っていたら、すでに『あたま山』で頭の上に桜が咲いている状態で、頭に桜が生えた梅吉の友人である松と竹がそこに花見に来ているという状況。おお、そうなる?
梅吉が「(頭から桜が生えてても)俺たち友だちだよな?」と何度も聞くが、松と竹は「桜が見事だ」とかしかいわず「友だちって言えよ!」とキレるのがおかしい。仲入り後のトークでも扇橋師に「笑二さんてああいう問いかけ好きだよね?」と指摘されていた。
梅吉が望んでふたりに桜を抜いてもらうものの、その後の言動がちょっと足りない感じでカタコトになるのがいかにも笑二さんっぽくて面白い。

扇橋師の一席め、「その人のキャラクターに合った噺をすると上の師匠方から『その噺はアンちゃんのニンだね』なんてことを言われたりしますが、『あたま山』がニンの人は初めて見ました」。
「私は一番弟子なので兄弟子がいない。実際の兄弟でも弟はいるけど兄はいない。弟弟子は……実際の弟よりも付き合いが深いのが嫌ですね。しかも弟弟子が私を尊敬していないのがわかるんですよ。私は重箱の隅をつつく……というかじーっと眺めてるタイプ。『んー……これなあ……』とかいって。辰乃助は横は見えてるのに重箱だけが見えてない。『どこですかアニさん!』なんていって。辰ぢろに至っては重箱があることすら気づいてない」そうで。
昔は長男だけが家を継いで次男三男は大変だったと武士の次男が主人公の『団子坂奇談』に。桜は出てくるわ「奇妙な噺」だわで笑二さんとつきまくりではあるが。扇橋師で聴くのは約1年ぶり。
じっとりとした蒸し暑さが伝わってくるよう。

仲入り後、この会の特色である「行ってみようやってみよう」コーナーが次回から復活するということで、行き先を決めるトークコーナー。客からリクエストを募り、そこからふたりで選んでいく。
工場見学や屋形船といったものから、競馬やダイビング、トランポリンなどの案も。
工場や屋形船はすでに行ったことがある、ダイビングは扇橋師が怖いのでパス、トランポリンなどの体を使う系はふたりともあまり乗り気ではない様子。
ということで扇橋師はリアル脱出ゲーム、笑二さんははとバスツアーを選ぶ。一応拍手で客の民意を計ってはいたが、結局よくわからないのでジャンケン。扇橋師が勝ってリアル脱出ゲームに決定。実は私が出した案(もうひとりいたみたいだけど)。次も行かなければ。

扇橋師の二席めもまた奇妙な噺というかあやかしの噺。もう今日はそういうテーマの日と決めたらしい。この噺も約1年ぶり。
落ち着いていた兄貴分が妙なことが起こるたびにどんどん冷静さを失ってパニックになっていくさまがおかしくも気の毒。

笑二さんの二席め、「今日はホントそういう噺ばかりなんで、本当は違う噺をやろうと思っていたネタを変えます」と新作に。
渋谷の喫茶店のマスターのところに地元の友人が訪れてきたのだが、彼女を駅前で撒いてきたという。なんだよ、彼女も呼べよとマスターが言うのだが、「いやあ俺の彼女怖いんだよ」といかにサイコなのかを話す……というストーリー。タイトルは不明。
笑二さんのネタに「わかればなし」という演目があるようだが、どんな噺かわからないから特定はできない。多分違うような。
結構ミステリ的というかホラーというか、『世にも奇妙な物語』的な雰囲気が漂う。もしこれが即興でできてるんならすごい。
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扇辰日和 vol.85 [落語]

扇辰日和 vol.85「アメリカ凱旋公演」
於:中野 なかの芸能小劇場

入船亭辰ぢろ『道灌』
入舟辰乃助『動物園』
立川志の春『ちりとてちん』
玉川奈々福『寛永三馬術 大井川乗り切り』曲師 広沢美舟
座談会〜アメリカ公演〜
入船亭扇辰『天狗裁き』

先月に行われた扇辰師のアメリカ公演のメンバーを一堂に集めた会。扇辰師も言っていたが、「今どきこのメンバーが3000円じゃ聴けないよ」というまことにお得な会。扇辰師曰く、会の日は先に決まっていて、たまたま全員が今日空いていたのだとか。そりゃすごい。

辰ぢろさんは唯一の非アメリカメンバー。さすがに協会の前座仕事を10日間も休めないのか。

辰乃助さん、挨拶に「ハウアーユー」。アメリカかぶれ。
「一蔵アニさんに外国の人向けの相撲の本というものを借りまして。英語で書いてあるのでよくわからないんですけど、十両のことを『テンダラー』、前頭を『フロントヘッド』、小結を『リトルリボン』と書いてあった」。確か一蔵師でも同じことを聞いたような。
アメリカでなんのネタをやればいいのか扇辰師に相談して、アドバイスされたのがこの『動物園』だったとか。ただし扇辰師は酔ってまったく覚えてないのだそうだが。
いろいろダジャレも入っていたが「それアメリカじゃやってなかったでしょー!」とメタでバラす。まあダジャレは通じないだろうし。
入船亭で『動物園』って珍しいような。トラではなくライオンに入るのだが、歩き方がなんか変。わざとなのかヘタなのか。

志の春師、あれ真打昇進後初かな。もう4年近く聴いていなかった。
志の春師は海外公演は何度か行っているそうで。とはいえ落語を英語にしてもそれほど印象は変わらないのだそうで、『転失気』の冒頭部分を私にもわかるような英語で実演する。固有名詞が多いので、それほど日本語と変わらないのだそうだ。なるほど?
以前シンガポールで『転失気』をやったら椅子から転げ落ちる人がいるほどウケ、「『転失気』は日本の宝だ」とまでいわれたとか。
志の春師もアメリカでやったネタを。
お世辞の上手い金さんが何を食べても「上から読んでも下から読んでも」と繰り出すのがおかしい。「灘だな」「鯛いた」「うなぎなう」とかそんなんだけど。
ちりとてちんを食べる際に六さんが「江戸っ子の生き様見とけ!」と見栄を切っているのに、ご隠居が冷静に「台湾土産なんだけどね」と返すひとことが鋭い。

奈々福先生も海外公演は何度も行っているそうで、毎回同じネタをやって各国での反応の違いを楽しんでいるのだそうだ。今回もそのネタを持っていこうと思ったら、呼んでくれたイェール大学の教授から「どうしてもこれ」とネタの指定があったそうで、「私の持ちネタの中で一番大変で疲れるものを選ばれて……」とのこと。その教授は奈々福先生のYouTubeで見ていたそうで、ご指定が入るのも納得の堂々としたコブシの回しっぷり。腹の底から出ている声を真正面から受け止めるとこちらまでも気持ちいい。

座談会では扇辰師が司会で辰之助さん志の春師、美舟先生、奈々福先生がアメリカ公演の話を。
公演自体の話は少なめで、前準備や移動、それと飲んだ話に大半が費やされる。複数人数でどこか行くなんて、昔いた会社で社員旅行でタイに行ったとき以来ないなあ。それ以外は旅はほぼひとり旅ばかりだけど、こういう話を聞くとなんかやっぱり楽しそう。

扇辰師の『天狗裁き』もアメリカでのネタなのか。なんか誰かが「海外だとわかりやすくてウケる」ようなことをいってたのを聞いたことがあるなと思っていたら兼好師と扇辰師だった。そういや扇辰師はヨーロッパ公演も行っていて、その時も『天狗裁き』をやっていたといっていたっけ。
海外を意識してなのか、夫婦喧嘩で「さあ殺せ」といってはいても、実際に殴るシーンはなし。隣の男とは殴り合いをしているのに。
天狗に助けられ、また夢の話を聞かせろといわれるのかを身構える熊五郎に「ワシは天狗じゃによってそんな話は聞きとうはない」といいつつたっぷりと間を取っての「……が」のひとことがまことに面白い。

たっぷり3時間近くのボリュームでコスパ最高の会でした。
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浅草演芸ホール 六月上席前半 夜席 6月3日 [落語]

浅草演芸ホール 六月上席前半 夜席 6月3日
於:浅草演芸ホール

三遊亭小笑『粗忽の釘』
コント青年団 漫才
三遊亭圓雀『強情灸』
桂小南『演芸大会』
丸一小助・小時 太神楽
三遊亭遊馬『井戸の茶碗』

先週撮ったMRIの結果を聞きに病院へ。
どうも胆石だと思っていたが、どうやら別の病気の疑いがあるらしい。
その名も正中弓状靭帯圧迫症候群(MALS)。
……えー。簡単にいうと横隔膜の近くにある靭帯が生まれつき下についているため、その下にある血管が圧迫されて血が通らなくなっており、別の血管を使って血を送っているのが負担になってるのだそうで。よくわからないけど確かにそっちの方が状況的にしっくりくる。とはいえ胆石もあるので、どっちが痛みの原因なのはわからないそうで。手術するならまた別の病院に行かなければならないようで。めんどくさ。

ということで昼席を最初から行こうかと思っていたのだが急激にめんどくさくなって仲入り後割引で入る。

小笑師、以前から宮治師がポンコツいじりをしていたのでどんなものかと思っていたが、確かに早口で聞き取りにくいところがあるもののちゃんと面白い。隣の家に詫びに行ったのに座布団やお茶とお茶菓子を催促した挙げ句、お茶菓子のおかわりを要求してそれを女房のお土産に持って帰る図々しさがおかしい。

コント青年団は政治パロ。演説のようなことをして拍手をもらうも「ネタですから! たまに楽屋を出ると握手を求められたりするんですけど、本気じゃないですから!」。
でも「『岸田政治を許さない』の『岸田』の部分が貼り替えられている。なにかと思って剥がしてみたら『スガ』になっていて、もう一枚剥がしたら『アベ』。結局あいつらなんだって許さねえんだ」ってのは面白かった。お前らが許さないからなんなんだよってね。別に俺も自民がいいと思っているわけじゃないけど。

圓雀師、最初の男が灸をすえるのが峰の灸ではなくて近所の隠居さんにすえてもらったという型なのは珍しい。初めて聴いた。

小南師のところで昨日と同じくはとバスの客が大量に入る。今日はさすが土曜だけあって昨日よりも多く、子どもたちも多い。
おそらく別のネタを用意していて入りかけたようだったが、マクラで見せたちょっとした手品がウケたためか、そのようなかくし芸をいろいろ披露するという『浮世床』のかくし芸部分のような半分漫談のような。

小助・小時さんの太神楽は大ウケ。毬の傘回しからずっと大きな拍手で、特に五階茶碗では大きな歓声が上がる。そうだよなあ俺も初めてみたときは驚いたもんなあ。慣れすぎてあまり驚かなくなったけど、いまでも扇抜きはちょっと緊張する。

遊馬師、やっぱり土日だと『井戸茶』とかになるのかな。
とはいえこれだけ落語にハマるきっかけとなったのが遊馬師の井戸茶だった俺から言わせると、今日のはちょっとイマイチかなあ。数字や固有名詞の間違いが多く、細かいミスが目立った。今年は行けないけど、圓朝ものの独演会が近いからそっちに稽古時間が取られてるのかもしれないが。
とはいえ「昼は瘡毒、夜は梅毒」などわかりにくい部分はカット。こういうところは『こども落語』の経験が活きているのかもしれない。
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浅草演芸ホール 六月上席前半 夜席 6月2日 [落語]

浅草演芸ホール 六月上席前半 夜席 6月2日
於:浅草演芸ホール

オキシジェン 漫才
三遊亭圓雀『半分垢』
柳家蝠丸『湯屋番』
檜山うめ吉 音曲 かっぽれ
三遊亭遊馬『大工調べ』

昨日今日はちょっとだけ仕事が谷間なはずなので、仲入り後割引で遊馬師を聴きに行こうと思っていたのだが、なんだかんだで昨日は仕事が終わらず。
今日こそはと気合いを入れて定時で上がるも、外は大雨。クイツキのこっちーに間に合うかとちょっと焦り、しかも普段乗らない銀座線に乗ったもんだから案の定降りる駅を間違える。田原町で降りるべきところ、ひと駅前の稲荷町で降りてしまう。改札出て地上に出てから気づいた。あーもうなんで「町」がつく駅名が続くんだよ! と見当違いの文句をたれるもしゃーねえひと駅くらい歩くかと思ったのが間違いだった。普段バイクで通って大した距離じゃないと思っていたのだが、歩くとなるとそこそこの距離がある。当たり前だ、だから駅ができてるんだから。しかも大雨。演芸ホールに着く頃にはびっしゃびしゃ。
しかも看板猫のジロリは長期休暇中。これは仕方ないけど! 猫ファーストだから仕方ないけど!
ホールに入ると小痴楽師の『幇間腹』でもう鍼を打とうかというところまで進んでいた。さすがにこれはノーカンかな……。小痴楽師のややチンピラがかった一八が面白かった。最初から聴きたかったなあ。

圓雀師、『半分垢』はあまり聴かない噺で久しぶりなので嬉しい。しかも相撲の噺なのでこれで遊馬師は『佐野山』は封じられた。最近『井戸茶』か『佐野山』ばかりだったので……。

蝠丸師のところでどさどさっと多くの客が入ってくる。お、遊馬ファンが詰めかけてきたか? と思ったらはとバス客らしい。この時間でもツアーやってるんだ。でもまあ賑やかなのはいいことです。
蝠丸師が「お客様のレベルを探ります」と小咄を振り、「今日のお客様はBランクです」と笑いをとる。……なんの小咄だったっけなあ……。定番の小咄っぽいけど聴いたことなくて面白かったってのは覚えてるんだけど。最近の記憶力の低下ぶりがヤバい。ここに書いてあることはそんな記憶力のヤバいオッさんのメモなのであまり信じない方がいいです。
なよなよっとした若旦那の仕草が面白いのだが、最前列に座ったはとバスの若いカップルに「……気持ち悪い? あと1、2分で終わるから……」という気遣いもまたおかしい。

遊馬師、『大工調べ』は3年近く空いているが、そんなに久しぶりって感じもしないなあ。なんでだろ。
今日はお白洲のシーンまでのフルバージョン。
とはいえ寄席なので、道具箱を持っていったヤツの正体を探るやりとりをカットして最初から「大家さんに持っていかれた」といったり、大家に有利な判決が出た後で控室に戻らずにすぐに「質屋札は所持しておるか」と尋ねたり、上手いこと無駄(というか重複というかまどろっこしいというか)なところをサクッとカット。それがまた自然につながっていて、編集が上手い。
最後、あれだけ「細工は流々」を仕込んでたのに「大工は棟梁」ではない……? コレは間違えたのか最初からそのつもりだったのか区別がつかんな……。
まいいや明日はもっと早い時間から行こうかな。
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