SSブログ

扇辰日和VOL.53 [落語]

扇辰日和VOL.53
於:中野 なかの芸能小劇場

入船亭辰のこ『子ほめ』
入船亭扇辰『蒟蒻問答』
さとうさおり ライブステージ
入船亭扇辰『三井の大黒』

小雨が降っているので久しぶりに電車に乗って会場へ。昨日は帰りに雨に振られて大変だったし。

辰のこさん、髪型も坊主ではなくツーブロックっぽい今どきの感じに。なんか見るたびに堂々としていくように見える。勢いで押しているようにも見えるが。

扇辰師の一席め、江戸っ子のチンピラの八公と墓掘りの権助のやりとりがおかしい。軽薄な江戸弁と落語の田舎弁の対比が心地よい。

さとうさおりさん、中野サンモールで路上ライブをしていたところで酔っ払った扇辰師に声をかけられたのが馴れ初めとか。扇辰師もライブに行ったり、さとうさんも扇辰日和に来たりと交流が続いているらしい。三K辰文舎とも共演していて洋服姿の扇辰師の方を見慣れているらしく、「着物姿を見ると『ああ、落語家さんなんだ』と思う」とのこと。
舞台のセッティングを辰のこさんがしていたのだが、モタついているのを見て「何やってんだまったく」と襦袢とステテコ姿の扇辰師がセッティングを手伝う。
アコースティックギターの弾き語りを4曲ほど。伸びのある歌声を聴かせてくれた。

二席め、マクラでお弟子さんたちの話を。
小辰さんについても触れ、「あいつは器用だから、なんでもそつなく、といったらほめすぎだけど、こなしてしまう。器用貧乏というか。料理とかやらせても美味い。噺はまずいけど。唄もうまいんだ、噺はまずいけど」と褒めてるんだかけなしてるんだか。噺もうまいと思うけどなあ。
対して辰のこさんは「料理もうまくないし、あまり器用な方ではない。ただ、すごく真面目でコツコツやる。遅刻もしたことがない」とのこと。小辰さんはしょっちゅう遅刻した上、「体調が悪くて……」などと言っていたのだとか。
「弟子はふたりしかいないけど、いろんな人がいるなあと思いますね」といって噺へ入る。
『三井の大黒』は久しぶりに聴く噺。
数多い噺の中でも「……で?」という感想しか出てこない噺のひとつ。
なんというか、甚五郎の態度はひどすぎないだろうか。いきなり現れて仕事にケチつければ張り倒されたって仕方ないし、どこの馬の骨だかわからない新入りに大事な仕事を任せるはずはないし、それで不貞腐れて何もしなくなるとか、そりゃ政五郎のおかみさんや大工たちが腹立てるのも当たり前。それで「実は甚五郎でしたー」って言われたってさあ……。せめて下仕事でも文句言わずやってたってならまだいいんだけど、やったことっていったら板くっつけただしなあ。どうしても甚五郎に理があるとは思えない。
前に聴いたときは二ツ目の人だったし、扇辰師だったら印象は違うかなと思ったがやっぱり変わらなかった。むしろ甚五郎のエキセントリックさが際立っていたように思える。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:芸能

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0