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千駄木の兼太郎 [落語]

千駄木の兼太郎
於:千駄木 千駄木能舞台

三遊亭兼太郎『子ほめ』『夏泥』『お見立て』

千駄木に能舞台なんてあるんだ。Googleマップを頼りに会場近くまで行くものの、なかなかたどり着けない。ようやく住宅街の奥に見つける。
そういえば会場に行く途中で新生にっぽり館の前を通り過ぎる。看板が立派になっていたが、結構駅からは遠いなあ。鶯谷か上野、どっちから行っても10分くらいかかりそう。
久しぶりに兼太郎さん。兼好師のお弟子さんたちも定期的にめぐりたいとは思っているのだけれども。

一席め、「うちの師匠は笑顔で毒を吐く人ですから」と弟子の立場からの兼好師のことを話す。あんまり聞いたことがないので新鮮。「師匠からは『ヨイショを身に付けなきゃダメだ』と教えてもらいました」と『子ほめ』に。兼太郎さんとしては6年ぶり。
ここぞというところで目をくわっと見開いて顔を作るのは相変わらず。面白いのは確かなのだが、ちょっと頻発しすぎかなという気はする。

そのまま続けて二席めに。兼太郎さんでは初めてか。そういや一時期『寄合酒』か『ん廻し』ばっかりで飽きたからしばらく間を空けるかと思って足が遠のいたんだよなあ。順調にネタが増えているようで何より。
蚊燻し代わりに燃やしている畳の下の板が盛大に燃えているようで、それを泥棒が慌てて消している様もおかしいが「あー燃えてるなーと思って」と見ているだけの長屋の住人もイカれていて楽しい。

『お見立て』は兼好師の型か。だいぶ変えてはいるようだが、「杢兵衛お大臣の相手をするくらいなら裸で毛虫の上をゴロゴロするほうがマシ」という一言や、細かいところの言い回しで名残が見える。
泣き真似をするときにお茶の涙を流すために「あ、ちょっと向こう向いててください」と堂々と要求するのが楽しい。

終演後にお見送り。久しぶりの私にも「私なぞの会に来ていただいて……」と謎の低姿勢。あんまり行かなくてごめんて。
定期的にこの会場でやっていたそうだが、改修だか取り壊しをするだかでもう使えなくなるのだとか。最近いろんな場所が一気に閉まったり建て替えたりとかしてるなあ。「にっぽり館貸してもらえば」とさっき見かけたからいってみるも、「貸席はしない」と萬橘師がいってたからなあ。一門の後輩にも例外はないのか。なさそうだな。
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