SSブログ

池袋演芸場 七月下席 七月三十日 昼席 [落語]

池袋演芸場 七月下席 七月三十日 昼席
於:池袋演芸場

入船亭辰ぢろ『狸札』
入船亭遊京『道具屋』
柳家さん花『初天神』
林家きく麿『ロボット長短』
笑組 漫才
橘家文蔵『千早振る』
古今亭菊之丞『短命』
古今亭志ん雀『ピストル強盗』
柳家小満ん『不明(社長と小使いの熊さん)』
伊藤夢葉 奇術
入船亭扇橋『甲府い』

千穐楽。池袋演芸場のWebをチェックしたら、新版三人衆の残りふたりも扇辰師も揃って代演。えーーーどうしようかなと思ったが、代演のさん花師ときく麿師を聴きたいなーと思って行くことにする。
結果的にはこれが大ヒット。

さん花師の『初天神』は導入部こそ同じなのだが、「わがままをいったら川へおっぽりこむからな」というあたりから徐々に変わってくる。「実際にあたいが川で溺れたらどうするの?」と聞かれた父親が「助けるに決まってるだろ。何がなんでも助ける。可愛い息子じゃねえか。そもそも川に河童なんかいねえんだ」とか、「今日はお前はわがままをいわないいい子だからご褒美に飴を買ってやろう」といいながらも働いたことがないので銭を持っておらず金坊が自分の小遣いで飴や団子を買うというどっちが親なんだかわからないという大胆な改作。いやあ面白い。

そしてきく麿師、いつものように小林旭の唄を歌い上げた後で「今日は古典をやろうと思います。落語の中に出てくる人物といいますと熊さんに八つぁんに横丁のご隠居、なかにはロボットなども出てくるようで……」と聞いたことのない導入から長さんがロボットに置き換わった『長短』。これがもう理屈抜きで面白い。何をするにも「ウィー、ガシャン、ウィウィーガシャン」と音を出しながらでないと動けないのに、長さんだから言動がまどろっこしいという。

小燕枝師の代演の志ん雀師も珍しい噺をかける。どうやら他には夢丸師しか演り手はいない様子。

で、珍品といえば小満ん師。扇橋師も演目名を知らないという。
昭和30年代頃を舞台にした噺で、パワハラ社長に似ている小使いの熊さんを自宅に招待しようとして、たまたま社長のほうが家にきたという噺。
今ならパワハラやモラハラなどといわれそうだが、いかにも昭和な感じ。白黒テレビでも見ているような感覚になる。

トリの扇橋師はスタンダードに。
目新しいものとか突飛なものとかはないが、しっかりと丁寧に語られていて安心感がある。
文蔵師から「とは」の謎が振られており、「前座さん……いや一門なので『さん』なんかいらないか、辰ぢろがですね、私が楽屋に入ったら『お疲れ様です』でも『千穐楽おめでとうございます』でもなく、開口一番『文蔵師匠から”とは”のパス出てます』って……。お前がいわなきゃスルーできたのに。ほんとイライラしてます」と憤慨しながらも、豆腐屋の売り声を教えるときに「戸はピタッと締めて……戸はピタッと……『とは』?」と組み込んでいた。

今日も炎天下の下をバイクで走る。昼は日差しが痛いほどだったが、夕方からはさほど蒸さずそこそこ気持ちよく走れる。夏はいいなあ。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:芸能

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。