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第4回 兼好集 [落語]

第4回 兼好集
於:水天宮前 日本橋劇場

三遊亭けろよん『雑俳』
三遊亭兼好『熊の皮』
春風亭昇羊『のれんわけ』
三遊亭兼好『花見の仇討ち』
三遊亭兼好『明烏』

兼好師のコロナ感染によって延長になっていた会。
本来は平日だったのだが土曜に移動したのはありがたい。

兼好師の一席め、最近はいろいろなことが起こりすぎてもはやコロナが明るいニュースのように扱われているという。
先日の地震の際には長女さんから電話があったそうだが、そのときには仕事で岡山に行っていたそうだ。東日本大震災のときも大阪に行っていたそうで、「自身のときはいつも家にいない」と言われたとか。
そんなところから「今の時代は強いリーダーはいらない。家庭でも奥さんのほうが立場的に少し強くて、でも有事があった際には男が進んで死んでいくというというのが理想なんじゃないですか。……そう思うとウチは時代の先取りをしていた」と主張し、強い奥さんが出てくる噺に。
そうはいっても兼好師の場合は悪妻というよりも「夫をうまくコントロールしている仲良し夫婦」の形なので聴いていて嫌な気持ちにならないのがいい。

昇羊さんは初めて。
今回から二ツ目のゲストを呼ぶことになったそうで、「次回以降もそうなるかはお客さんの反応次第」という。
5日前に兼好師からオファーがあったそうで、引き受けたのはいいが今日は横浜で両親と奥さんと食事会が予定されていたそうだ。そこそこいいレストランのコース料理を予約していたのがだ、前菜を食べたあたりで奥さんと両親を残して出てきたのだとか。うーわ奥さん気の毒というか。
噺はお店の番頭さんと手代が同じ女性と結婚の約束をしていて、それを小僧の定吉に打ち明けるというもの。
着ている襦袢を直してもらうという場面があるのだが。襟を治すのに腕に抱かれるってどういう状態? ってのがちょっと想像がつかない。こういうささいな違和感で噺が入ってこなくなるのはちょっともったいない。

兼好師の二席め、岡山に行った際に、昼席と夜席の合間に会場の隣にあった城址に行った時の話をマクラに。
花見の余興の稽古をする場面で、「卒爾ながら火をひとつ御貸してくだされ」という場面でどうしても「おう、火ぃ貸しつくれ」と職人言葉が出てきてしまうというのがおかしい。どんなに侍らしく振る舞おうとしても頭のてっぺんから「あう!」と出てきてしまうのがたまらなく面白い。
「やあやあ汝は何の誰兵衛よな」というところも「本番は誰か悪そうなやつの名前入れとけ」といわれて「やあやあ汝は橘家文蔵よな」となるのも楽しい。

三席め、源兵衛と太助の札付きコンビの奮闘ぶりが楽しい。
ちゃんと源兵衛と太助それぞれにキャラの性格をつけているため、今誰が話しているのかがキッチリとわかってすんなりと聞きやすくなっている。
源兵衛は「『倅を遊びに連れてやってくれ、その際の勘定はウチが持つ』っていわれてんだよ。それが帰られちゃったら手銭で払わなきゃならねえ」となんで若旦那を帰したくないかという理由も付け加えられていた。なるほど。

次回のチケットも購入。買ったはいいけど、また平日だけど大丈夫かなあ。
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