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ノラや寄席 入船亭扇辰一門会 [落語]

ノラや寄席 入船亭扇辰一門会
於:高円寺 Haco

入船亭扇辰『つる』
入船亭辰のこ『新作(織田無道)』
入船亭小辰『不動坊』
入船亭扇辰『幾代餅』

朝起きるとあまりにもいい天気。
夕方からこの会があるのであまり遠出はできないが、家にこもりっきりというのももったいないので近場の柴又へバイクで出かける。日が出ているうちは防寒をしっかりしておけば大丈夫。

20161211_01.jpg
Nikon Df

まあ寅さん観たことないからなんの感慨もないんだけどな!
帝釈天にお参りしたり、矢切の渡しをまわってみたり。

夕方再びバイクで高円寺へ。
さすがに日が沈むとヒートテックにフリース2枚重ねの上にウルトラライトダウンという防寒ユニクロ固めで立ち向かっても身を切られるように寒い。
チケットについてくるワンドリンク券でアルコールを頼みたくもなるも、さすがにホットウーロンで。

「扇辰一門会」と銘打って3人揃うのは初めてとのこと。そういや小辰さんが二ツ目に昇進してから扇辰師と同じ高座に上がっているのを見たことがない。

さて開演で出囃子「前座の上がり」が流れ、辰のこさんが出てくるのかと思いきや、着流し姿の扇辰師が登場して会場がどよめく。
「アタシが後半二席でもいいんですがね。それはいつもやってるし、『扇辰一門会』っていってるんですから。弟子に『俺が一番に上がるよ』っていったら『滅相もない』って……いうのかと思ったら『あ、そうですか』だってよ。いい度胸してんなあ」とのこと。どこまで本当かはわからないけど。
マクラで昨日のみずほ寄席の話を。
打ち上げでバーミヤンへ行き、ベロベロに酔っ払い、電車を待つ間に駅の証明写真のボックスで「プリクラ撮ろうぜ!」と3人で写真を撮ったとか。9枚出てきたから3枚ずつ切り分けようとしたのだがハサミがない。「二楽呼ぶ?」などといっていたら、菊之丞師が高座の前に眉毛を整える用のハサミを取り出して切り分けてくれたとか。菊之丞師そんなことしてんの?
しかしそのバーミヤン、俺も飯食おうかと思って入りかけたのだが、車線変更がうまくいかなくてスルーしちゃったんだよなあ。マジか行きゃあよかった。
で、昨日の高座にも触れる。
昨日の記事には書かなかったのだが、扇辰師のマクラの時に客席から「聞こえないよー」という声が何度かかかった。扇辰師はマクラはボソボソとしゃべるし、前が明るくハキハキ話す兼好師だから余計落差があったのかもしれないが、正直婆ちゃんだったからその人の耳が遠いだけだったと思う。
で、扇辰師もちょっとやりにくそうにしていたのだが……なんかやっぱり昨日のは時間の都合とかそんなことではなく、単純にすっ飛ばしてしまったんだとか。
肚に入った噺というのは考えていなくてもしゃべり続けることはできるので、なんとか辻褄は合わせられたが……とのことだったが、やっぱりあのとき焦ってたんだ。へえー。まあそれはそれで珍しいものを見られたのでよかった。
で、「今日はそのリベンジしようかな」といったので会場が「おっ」という空気になったのだが「やらないやらない」と手を振る。
で前座らしく『つる』に。
しかしやっぱり前座の『つる』とは天と地。仕草や表情、語り口もすべてにおいてビシッと決まっており、全編にわたって笑いの渦ができる。
最近何度か真打が前座噺をかけるところを聴いたが、やっぱり人気のある師匠は前座噺でも面白いんだな。

改めて辰のこさん、「浅草では前座が二人出ることがあるから二番手に出ることは何度かありましたけど、こんなやりにくいのは初めてです」とのこと。そうだろうねえ。
おかみさんとの共通の趣味がオカルトとのことで織田無道をネタにした新作を。え、辰のこさんてそっちなの? 扇辰師や小辰さんが新作演ってるの聴いたことないんだけど……。
そういえば学生の頃、友人が事故で亡くなったのだが、友人家の檀家寺が織田無道の寺で、告別式や納骨の時も織田無道に会ったっけ。告別式にも本当にフェラーリできてたなーなどと思い出す。織田無道今は車海老の養殖やってると辰のこさんがいってたが、そうすると友人の墓はどうなってんだ?

続いて小辰さん。
「師匠が前座として出て、続いて出てきた前座が新作という……一体扇辰一門はどこへ向かっているのでしょうか」。
「でも新作を演るというのはすごいことですよ。無からこしらえて自分しかできない噺をやるんですから。……ウケるかウケないからともかく」とチクッと。
「とはいえ『すごい』と思うということは嫉妬につながる」と『不動坊』に入る。
やや季節外れかとも思ったが、扇辰師の前でかけるということは自信のあるネタということなのだろう。
そんでもってこれがまた面白いんだ。いやー磨いてますなー。何度聴いても毎回新しいくすぐりを入れてみたり同じくすぐりでも言い方を変えてみたり。
風呂屋の妄想を広げるところも面白いが、やっぱり屋根の上の大騒ぎがたまらない。
幽霊役の前座が下に降りる時に「お先に勉強させていただきます」と言う場面では「さっき師匠がそう言って上がっていったんだよなあ」とポツリ。さすが扇辰師、細かいところでも手を抜かない。

仲入り時、一門の3人が出てきたので扇辰師に昨日行ったことを伝えようかと思ったが、ずっと扇辰師に張り付いてる人がいて話しかけられず。うーむ。

扇辰師の二席め、マクラなしで噺に入る。
えーと主人公が清蔵なのが『幾代餅』で久蔵なのが『紺屋高尾』だっけか。『紺屋高尾』はたまに聴くが、『幾代餅』はほとんど聴かないなあ。なんでだろ。
やはりこの噺も仕草や表情が豊かで、見ているだけでも楽しい。ややクサいかなと思うところもあるが、人情噺的なところもあるこの噺ではそれも合っているような気がする。

打ち上げには参加せず帰宅。寒ーーー。
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