SSブログ

扇辰日和VOL.52 [落語]

扇辰日和VOL.52
於:中野 なかの芸能小劇場

入船亭辰のこ『手紙無筆』
入船亭小辰『代脈』
入船亭扇辰『お初徳兵衛』
三遊亭萬橘『長短』
入船亭扇辰『野晒し』

「日本語検定」なるものを受けようと、会場の大正大学までバイクで走っていると、王子の飛鳥山の前で警官に止められる。何? なんかの検問かなんか? と戸惑っていると、荒川線の線路内は四輪のみ通行可で二輪は立ち入り不可なのだそうだ。はあ。
ということで違反らしい。マジかーーー。知らんかった。で青キップ。うわーマジか。俺のゴールド免許……。
でもさあもうちっと目立つような標識立てるとかなんかあるんじゃないのー。とかいって見逃してるだけかもしれないけど。うう。
はー違反キップなんて学生の頃以来だから20年ぶりくらいか。
その代わりといってはなんだけど、検定の問題はやたら簡単だったような気がする。過去問集とか見て「これ落ちるんじゃね?」と思っていたのだが……。とかいってこれで落ちてたらもう立ち直れないわ。

辰のこさん、名前を変えた途端に腰を怪我したんだかなんだかでしばらく休んでいたのだが、ようやく高座に上がれる程度にまでなったようだ。復帰の高座なのかな? のびのびと演っている印象。

今日は小辰さんが出るとは知らなかった。かわら版にも出てなかったし。すごく得した気分。
腕組みをした変な形で出てくる。どうしたのかと思っていると、羽織の紐を忘れたのだそうだ。いっそ羽織なしで上がろうかと思っていたら、扇辰師に「面白いからそのまま上がれ」と命じられたらしい。
小辰さんの『代脈』は一度聴いたことがあるが、銀南が羊羹に異常な執着を見せるのがとにかくおかしい。「私は羊羹のためなら死ねます!」とか「番頭さん! 羊羹を勧めないんですか!」とか腹を抱えて笑える。
聞いたところによると、扇辰師は小辰さんのことを褒めないのだそうだ(客の手前の照れもあるのかもしれないが……)。なので、扇辰師も読むであろうアンケートにベタ褒めの内容を書いておく。「お前やるじゃないか」とかってなるといいなあ。

扇辰師の一席め、辰のこさんが本調子ではないためにキビキビ働けないとか、小辰さんが羽織の紐を忘れるとか、パンフレットの表紙に記載されている日時と会の回数が間違っているとか、W杯が始まって寄席の客足が減るだろうとかいろいろと愚痴から。
今回はブラジルで時差があるからまだいいが、東京オリンピックのときにはどうなるのだろうか、とのこと。
お弟子さんについてもぶつぶつ。「もう白鳥ンとこにやっちゃおうか」。以前小辰さんがなにかでしくじり、本人にそう言ったら「それだけは……」と懇願されたそうだ。大爆笑。
『お初徳兵衛』は2回め。軽薄だった若旦那がだんだんたくましくなっていく様子が目に見えるようだ。
やっぱり扇辰師は様子というか佇まいがいい。

萬橘師、今日もマクラで「スベりながらウケる」という高度なテクニックを駆使して会場を沸かせる。隣に座った大学生らしき兄ちゃんは名前の読み方もわからず完全に初めてのようだったが、高座が始まれば爆笑爆笑アンド爆笑。
最近はマクラのキレもいいようだ。
先の扇辰師も「個人的な意見ですが、円楽党の若手真打といったらこの萬橘さんとあとは兼好さん」と太鼓判(実際は他の人に気を使ったのかもっといいづらそうだったが。でも正直私もそのふたり以外お金を払う気がしないしなあ)。
『長短』は何度も聴いたことのある噺だが、何度聴いても面白い。

扇辰師の二席め、得意ネタの『野晒し』。
八五郎のハイテンションぶりが楽しい。「さいさい節」もやや短めながらも気持ち良さそうに自慢の喉を聴かせる。
幇間の新朝が出てくるフルバージョン。新朝もハイテンションで、ウザさがおかしい。客席に若い人が多いからか、オチは「さっきのは馬の骨だったか」という本来のものではなく、もっとわかりやすい形に。

扇辰一門が揃った上に萬橘師が加わり、3時間近くたっぷりと。これで2000円は安い。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:芸能

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0