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池袋演芸場 十月中席 十月十六日 [落語]

池袋演芸場 十月中席 十月十六日
於:池袋演芸場

三遊亭遊子『宗論』
江戸家まねき猫 ものまね
桂夏丸『増井山物語』
三遊亭遊史郎『ふぐ鍋』
カントリーズ 漫才
三遊亭圓馬『弥次郎』
昔昔亭桃太郎『お見合い中』
コントD51 コント
笑福亭羽光『私小説落語 -月の光編-』
三遊亭遊雀『看板のピン』
桂小すみ 音曲
三遊亭遊馬『井戸の茶碗』

一度神楽坂から戻り、家事をいろいろをこなしてから電車で池袋に。
雨ってのもあるけど、家でビールとか飲んじゃったんで。
最近は遊馬百席がストップしたままなので、土日に聴く機会がほとんどなく、寄席に行くしかない。頼むよ、土日に会やってくださいよ。
今年は十席に届くかなあ。

遊子さん、キリスト教かぶれの息子の濃さがウザ面白い。

羽光師、『私小説落語』と銘打って自身が高校生だった頃にあったことを落語にしたという。
『月の光編』と詩的なタイトルが付いているが、その光とはエロ本自販機の光。わかるーわかるわー。あの蛍光灯の光が青白く夜中にポツンと輝くあの感じ。
羽光師は72年生まれだそうで、私とほぼ同世代。私もたまにお世話になったわー。なんかコンビニや本屋で売ってるのとはちょっと違うB級感漂うというか、なんかインディーズっぽいような、なんか微妙なエロ本が出てきて大概がっかりするんだよなあ。でもあの夜中に周りに人が来ないかちょっと焦りながらも予算内でのストライクの内容を厳選して買うあのドキドキ感がたまらないんです。で、「結構高かったのに……」と内容にガッカリするまでがデフォ。
そんな30年前のドキドキ感が存分に堪能できて大変面白うございました。
『美少女図鑑』を選んだはずなのに出てきたのは『ぽっちゃり熟女のエキサイティングハリケーン』が出てきて交換してもらうか葛藤する噺。『ぽっちゃり熟女のエキサイティングハリケーン』を寿限無のように連呼するのがとにかくおかしい。

遊雀師、「外国人には日本語は難しい、特にものの数え方」と遊子さんとまったく同じマクラを振る。というか遊子さんにマクラ教えたの遊雀師なのかな。
短い噺の中にも親分のカッコよさや三下の軽薄さを存分に味わえる。三下が親分のマネをするときに顔を作りすぎて眉をクイクイ上下させるのがおかしい。
親分が若い衆を諫めた後に「これで『ぽっちゃり熟女のエキサイティングハリケーン』でも買え」と金を出すのが最高。

小すみさん、『さわぎ』などのスタンダードナンバーに加え、小すみさんが作曲した『カレーを作ろう』がすごかった。三味線でインド風の音楽を奏で、しかも和音?まで。三味線て単音じゃなかったっけ。いやーすごい。大げさだけど感動した。

遊馬師、初日だからそうかなーとは思っていたが、やはりというか『井戸の茶碗』。うんまあ好きなネタだし、初日しかも土曜だから鉄板を置いていきたいのはわかるけど、そろそろもっと他のネタも欲しいなあ。寄席でしか聴けるチャンスがないのに、いつもの『井戸茶』『佐野山』『阿武松』『佃祭』あたりばかりというのも……。
とはいえ今日は結構変わっていた。屑屋たちが清正公様の境内で話している内容など、まあ本筋とはあまり関係ないけれどもそこそこ重要な場面がガラリと変わっており、遊馬師の『井戸茶』は何十回と聴いているがこれはかなり珍しい。
まあでも他の噺も聴きたい。そろそろ遊馬百席の再開のご検討、お願いします。
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第六十七回 SHINCHO高座 矢来町土曜早朝寄席 [落語]

第六十七回 SHINCHO高座 矢来町土曜早朝寄席
於:神楽坂 新潮講座神楽坂教室

三遊亭好二郎『真田小僧』『明烏』『浮世床(将棋)』

久しぶりにこの会に来る。実は何回か来ようとはしていたのだが、札止めだったりなんだりとあまり相性がよくない。
今日も朝に雨がポツポツと降っていたのでどうしようかと思っていたが、出かける時間になったら陽が差していたのでやはり出ることにした。
つーか好二郎さんも久しぶりだなあ。去年の二ツ目昇進の会の後は年末の兼好師の会で聴いただけ。
二ツ目昇進直後にコロナ禍が本格化し始めたのもあり、会もなかなかできなかったのではないだろうか。
というか兼好師抜きで聴きにくるのは初めてかな。そういや兼太郎さんもこの会でピンで聴いたんだよなあ。

一席め、立川志のぽんさんがワクチンを打ったのだがアストラゼネカ製だったそうで、なんかよく知らないけどいろんな制約のようなものがあるようで。それをイジろうとしたら、客席にもひとりアストラゼネカの人がいたようで「……ワルクチ言おうとしてたんですけどやめときます」と不完全燃焼の様子。
そのほかにも弟子入りしたときのおかみさんの様子なども。初めて挨拶したときに「座高高いわね」と言われ、なぜか兼太郎さんが謝ったとか。
噺は今日は通しで。
前座時分にも聴いたことがある前半部はやはり後ろに兼好師が透けて見える。特に冒頭の金坊の小遣いをねだるところとか。
「一銭ここまでーーー!」はまだテレが見える。というか兼好師から教わった人たちは皆ここがテレていて、清々しく突き抜けていないのが残念。
とはいえ前半部は普通にまとまっていたのに対し、後半は口が回っていないところもあり、いかにも取ってつけた感が漂う。二席めで語ったところによると、後半部は最近稽古をつけてもらい、今日が初披露なんだそうな。なるほどなるほど。そんな風に分けて稽古をつけることもあるんだ。

二席め、なんというか、なんだろ、言語化するのはちょっと難しいんだけど、なんとなくユルい感じがする。
なんというか、ちょっとずつ納得いかないというか「これさっきのあのセリフと整合性が取れなくない?」というような細かい引っ掛かりがちょいちょいある。
ひとつひとつは大したことのない違和感なんだけど、一席の噺として聴いた時にちょっとあちこちフラフラしているような印象。
まあ今は高座に掛けながらそういう噺のバリ取りをして磨いているのだと思う。

三席め、浮世床は浮世床でもヘボ将棋を指しているふたりに周りが悪戯をする珍しい型。
三三師で一度だけ聴いたことがある。
好二郎さんがお見送りに出ていたのでそう伝えたところ、やはり三三師に教わったのだとか。とはいえ元は三遊亭の噺らしく、「やっと返せたよ」と言われたのだとか。へええええ。勉強になる。また早く噺家さんたちと気軽に話せるような状態に戻ってほしいなあ。
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