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上野鈴本演芸場 令和五年四月下席 夜の部 4月30日 [落語]

上野鈴本演芸場 令和五年四月下席 夜の部 4月30日
於:鈴本演芸場

柳家小じか『金明竹』
入舟辰乃助『シュウヘイ』
ダーク広和 奇術
林家しん平 漫談
入船亭扇里『紋三郎稲荷』
ニックス 漫才
桃月庵白酒『親子酒』
入船亭扇橋『高砂や』
のだゆき 音楽
柳家さん喬『そば清』
林家楽一 土俵入り スーパーマリオブラザーズ ピーターラビット
入船亭扇辰『江戸の夢』

今日も天気がイマイチ。昼までウダウダ。昨日の落語のブログを書くが、あんな内容程度のものを書くのに数時間もかかってしまう。なんか疲れてると記憶が途切れ途切れになるので書く段になったときになんにも思い出せないということがよくあるのです。だったら落語行かなかったりブログ書かなきゃいいのに、とは自分でも思うのだけれど。

昼飯を食いはぐれたので早めに家を出て鈴本の近くでなんか食ってくか、と思ったものの、アメ横などの上野の雑踏を歩く気にもならず結局御徒町駅近くの日高屋に。普段あまりラーメンを食べないのでいつもなら年に1~2回というところなのだが、餃子とつまみもう一品とビールで千円くらいという手軽さもあって最近よく行くようになっている。……混み様のわりに店員が少ないのか全然こない。ようやくきた辛味噌ラーメンを慌ててすすり、ビールとレモンサワーを流し込んで鈴本に。小じかさんはすでに言い立ての3回めに入っていた。

ダーク広和先生、いつものロープマジックではなく、カードというかパネルを使ったマジックを。これは初めて見た。マジックに使う道具を手作りしているらしく、今日のネタを作るのに3年かかったとか。

しん平師、「死ぬ前に何が食いたい? って話をよくするけどさ、あれってどういう状況で食うんだろうね。何月何日に死ぬってわかってれば準備もできるけど、いきなり死んだら食えないよねえ。世の中には3日寝かしたほうが美味い、なんてものもあるんだし」などといいつつ客席に「何食いたい?」と尋ね、「ラーメン」とか「オムライス」とか「寿司」とか応えられるとちゃんとそれに合わせた話をポンポンと返せるのがすごい。

扇里師、二ツ目の最後の方から知ってるけど、見た目が全然変わっていないような気がする。

白酒師、酒をねだるときに「婆さん、きれいだよ」とか「婆さん、愛してる」とかおべんちゃらを使うが、それにいちいち「本当でしょうね!?」と確認してくる婆さんがめんどくさくて可愛い。
酔っ払っている姿がまた実に見事で、途中から口調がぐずぐずになって何言ってるかさっぱりわからなくなっていくところなぞは実にリアルでおかしい。この酔っぱらいのシーンでここまで客席を沸かしているのは初めて見たかもしれない。

扇橋師、扇辰師と並んでお目当てのひとりなのは間違いないのだが、あー、うん、まあもうこれほど聴いちゃうとね、もう書くことがないです。

のだゆきさん、Wリコーダーのときに「ゴフッ」とむせ、ギャグかと思ったらマジのやつだったらしい。
「もー今日はおしまいでーす」と下がる。まあもうほとんど終わりだったけど、珍しいものを見た。

さん喬師、うわばみの舐める草の仕組みについて「清さんはとんでもない間違いをしています。この草は、食べたものを全部溶かすというものではない。……昔弁当箱は金属製で、梅干しが当たっていたところはちょっと溶けた。つまり梅干しの酸は金属を溶かす。だけどおまんまを溶かすことはない。それと同じです」と全部は明かさないスタイル。
こういう軽い噺をささっとやっていくところはいかにも寄席っぽい。

楽一さん、映画が公開間近だからかお題は「スーパーマリオブラザーズ」。映画面白そうなんだよな。観に行っちゃおうかな。世代である『SLAM DUNK』もまだ見ていないけれど。下座のお師匠さんも四苦八苦しながらスーパーマリオのテーマを弾いていた。最初は音が外れまくりだったけど、2周め3周めになるとちゃんと弾きこなしていた。すげえ。太鼓のほうが苦労していたようで、楽一さんも「太鼓はやけくそになってますね」と戸惑い気味。
ふたりめのお題は「ピーターラビット」で今日はファンタジックで困っていたようだ。

扇辰師、「明日から5月だって。……嘘だよ二月くらい前に正月だったでしょう? ……なーんにもしてねえ。皆さんなにかやりました?」仕事しかしてないです。
「しかし5月はいいですな。俳句の季語集なんか見ていても爽やかないい言葉がたくさん出ている。『薄暑(はくしょ)』なんていい言葉ですな。ちょっと暑い、なんて意味で……。『はくしゅ』じゃねえですよ!? あれは暑苦しい。中には『聖五月』なんてのもあって、カトリックでマリア様だかの誕生日があるそうでそれが季語になってるんですなあ。『聖五月 大統領と ハグをする』……という句をオバマ大統領が被爆者の方と抱き合ったときにそんな句を詠んだりしました」と俳句の話から冒頭で俳句を読むシーンがある『江戸の夢』に入る。
『江戸の夢』は10年近く前に一度他の師匠から聴いただけで、完全にストーリーなどを忘れていた。というか『江戸の夢』という噺自体覚えていなかった。その10年前の自分の書いたブログ読んでも全然思い出せないし。
噺の中で無言で煎茶を淹れるシーンがあるのだが、そこをたっぷりと時間をとって丁寧にきっちりきっちりと端正な所作で行い、会場がシーンと張り詰めた空気に。今考えてみれば、その間に茶を淹れる人物の葛藤や想いなどを表していたのかとも思う。結構シリアスというか重い話がその後に出てくるし。
やっぱり扇辰師はこういう噺をぴしっと端正に聴かせてくれる高座が好きだな。いいものを聴かせてもらいました。
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