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三人集寄席 夜席 [落語]

三人集寄席 夜席
於:人形町 日本橋社会教育会館

オープニングトーク
春風亭貫いち『やかん泥』
入舟辰乃助『手水廻し』
金原亭馬久『おすわどん』
入船亭遊京『粗忽の使者』
古今亭始『浮世床(夢)』
柳亭小燕枝『かぼちゃ屋』
春風亭朝之助『ぐつぐつ』
入船亭扇橋『茄子娘』
江戸家猫八 ものまね
春風亭一蔵『青菜』

うううー仕事が終わらない。
平日の落語会はここんところ全滅。二月連続で兼好師の人形町噺し問屋も行けてないし、某真打のシークレット勉強会も行けなかった。
今年はGWも出社せざるを得ないし……。

というわけでこの会は昼夜あるのだが、さすがにどちらにも行くという体力がない。去年なら絶対に昼夜行ってたはずなんだけどなあ。昼には久しぶりにタイ料理を食し、古着屋で服を買い、昼寝して体力回復に務める。
会場につくと昼夜通しでいる人も結構いるようだ。
舞台袖に楽屋があるのだが、そこから盛大な爆笑が聞こえてくる。

まずはオープニングトーク。
一蔵師と小燕枝師のふたりが出てきて漫才を始める。
「俺警官やるからお前通りかかる人やって」「え、はい」「ちょっとちょっと、君怪しいな。職業は?」「怪しくないですよ」「カバン開けて。……ほら着物が入ってるじゃないか」「……これ俺のマクラでしょ!」「やっぱりロケット団先生はうめえな」「当たり前でしょ」どうやら昼席ゲストのロケット団に影響されたようだ。
「扇橋さんが亡くなって……」「死んでません!」「まあ鈴本の出番があるんで……今この時間、おもいっきりスベってると思います!」とここにいない扇橋師をイジる。
その後、本日の出演者がぞろぞろと私服姿で登壇。「あー……『抜かされ連』ね」と一蔵師。「ちょっと! ようやく最近心の整理がついてきたんですから!」。やっぱり気にするんだろうなあ。「でも俺の周りでもみんないってるよ、『抜かされる人たちはみんな実力者なのにね』って。俺が幹部だったら君たち全員抜擢だよ!」「……アニさん塩塗ってる!」とワイワイ。

辰之助さん、長頭を回すはしゃぎぶりが楽しい。

馬久さん、声がいいし落ち着いた感じで聴きやすい。
やっぱし声がいいっていうのは大きな武器だよなあ。

遊京さん、え、この場所でそんな大ネタを!? と思ったが枝葉末節をばさばさと切ってコンパクトにまとめる。

始さん、朝之助さんのポンコツぶりをいじる。それも出演者たちの仲がいいからのようで、楽屋のワイワイぶりから『浮世床』に。きっちりきっちりの古典で、実力の高さを感じさせる。

小燕枝師、ぼんやりとした、それでもアクティブなタイプの与太郎が小燕枝師のキャラにとてもよく似合っている。人によってはイラッとさせてしまうようなこういう底抜けに明るいバカを楽しく見背られるのはやはり天分なのだと思う。

朝之助さん、「……ポンコツです」。
……この暖かくなったこの時期にまさかの『ぐつぐつ』。冬真っ盛りの噺じゃないですか。でもその季節感のズレもなんだかおかしい。

鈴本の出番が終わった扇橋師、「昼席で一席やって、寄席に行って一席、夜にここに戻ってきてまた一席……。売れっ子の師匠になったような気分です」で拍手。「いやいやいや……。私が終わったら皆さんお待ちかねの猫八先生。あとはおまけです。……いやおまけが一番いいんですよ。皆さんグリコ買ったらおまけのほうがメインでしょ?」。
初夏にぴったりの『茄子娘』。茄子の精との一夜にテンションを上げるが、「こんなやる必要はないんですけどね」と我に返るのがおかしい。

猫八先生、襲名披露真っ最中、しかも寄席4軒大千穐楽前日に出てくれるってすげえな。
お疲れなはずだがそれを感じさせないような鳴きっぷり。さすがです。

一蔵師、今度は真夏の噺。今日は季節感めちゃくちゃだな。普段の寄席ならあり得ない並びの噺が楽しい。
今までに何度も聴いた噺ではあるが、真打になってからはもちろん初。細かいところがちょいちょい変わっていて工夫のあとが見える。
お屋敷の旦那とのやりとりを長めにとり、ふたりがお互い敬意を持っているところを描く。後半のおかみさんとのなかよしの描写もいい。

二ツ目昇進直後から続いていた新版三人集だが、8月にて解散だという。お盆には3日連続で解散公演があるとのことで最終日のチケットを購入する。
……とはいえ「三人集」という看板が外れるだけでこの3人での会は今後もありそうだけどなあ……。
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