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扇橋・朝枝のガリ勉2 [落語]

扇橋・朝枝のガリ勉2
於:高田馬場 ばばん場

オープニングトーク
春風亭朝枝『親子酒』
入船亭扇橋『転失気』
入船亭扇橋『野晒し』
春風亭朝枝『火焔太鼓』

昨日松屋でプーパッポンカリーを発見。プーパッポンカリーというのはタイ料理で、カニ(プー)のカレー粉(ポンカリー)炒め(パッ)。「辛いものもパクチーもダメなんすよお」とかいうタイ料理食いに適さないヤカラをタイ料理屋に連れて行ったときにこれとチャーハンを食わせとけば「タイ料理って美味いっすね!」と言わせられるハズレなしの鉄板料理なのだが……。
だいたいのものは美味しくいただけるバカ舌の私ではあるが、これはダメだよ。本来ワタリガニを使うのをカニ缶っぽいのは仕方ないにしても、カニは生臭いわ、ココナツミルクの風味は薄いわ卵は固まってるわ……。特に卵は作り方が下手だったのか、白身が固まっていた。もっとふわふわじゃなきゃダメなんだよ! もー! あと味噌汁つけるな! 福神漬もいらん! そもそもカレーに味噌汁は絶対に合わない! 俺がバイトしてた頃(もう30年前かよ……)はカレーに味噌汁ついてなかったんだけどなあ。
ともかくすべてが中途半端! 塩味も強いし! まずい! 不味い! マズい! MA☆ZU☆I! とまあいろんな表記で不味さを表現してみました。これを「プーパッポンカリー」といわれたら困るんよ。「タイカレーってこんなもんなんだあ」なんて思われたらどーすんだ。

さてばばん場。扇橋師と朝枝さんの二人会。前回の1回めは特に理由はなかったんだけどこなかったんだよな。

まずはオープニングトーク。
前回は昼間だったので朝枝さんは間違えて昼に着いてしまったらしい。3時間ほど空いていたので高田馬場を散歩したりしたそうだが、「でも俺が楽屋に入ったときに体育座りで本を眺めてたよね!?」と扇橋師。「あれが一番時間が早く進むんですよ」と朝枝さん。
「そういえばさがみはらおめでとう」「アニさんも花形演芸大賞金賞おめでとうございます」とお互いを称え合う。「……けど今日の抜擢のニュースで全部吹き飛んじゃったけどな!」。つる子さんとわん丈さんの抜擢はちょっと驚いた。わん丈さんはともかく、つる子さんは最近聴いてないのでなんともいえないんだけど、抜擢かあ。まあ人気はあるんだろうが。それにしても天どん師、預かり弟子ではあるけど自身が昇進して11年で師匠として口上に並ぶって最短なんじゃ!? 口上で何いうのかなあ(多分というか絶対に圓丈師のワルグチだろうけど)。それを楽しみに披露目に行こうかな。
「抜擢の情報とかさあ、我々にも秘密にしておいて欲しいよね。実は俺、結構前に知ってたんだよね。たまたま寄席の楽屋にいたらつる子が他の師匠に挨拶に来ていて。軽く『なに、抜擢?』って聞いたら『ええ、まあ……』みたいな感じで。で俺が知ってるくらいなんだからみんな知ってるんだろと思って呑んでるときに『抜擢みたいだね』っていったら『えっ……』って(抜かされる人たち)がめっちゃショック受けてた。『あ、ゴメン……』ってその後めちゃくちゃ暗くなった」そうで。
さがみはらの予選の話になり、「他に誰が出てたんだっけ?」「ふう丈アニさんと……」「あー! 今デリケートだから!」「馬久アニさんと……」「一花はどう思ってるんだろうなあ。自分のダンナが獲れず、でも弟弟子が取ったのは嬉しいだろうし……」「さん光アニさんと……」「(秋真打だから)もう今年で最後じゃん! 手加減してやれよ!」「寸志アニさん」「もっとオジサンじゃん!」「なんでそんなことばかりいうんですか!」と和やか(?)な雰囲気。
その他にも一朝師が元気なうちに真打に昇進しなければ、と朝枝さんが抜擢されるための方法などを語り合う。
そんなこんなで35分も話していた。

朝枝さんの一席め、出囃子が鳴ってもなかなか出てこない。「早く出ろ! (国宝)かお前は!」と扇橋師の声。
「35分も話していて足が痺れて……」らしい。
「今日は小辰アニさんと久しぶりの二人会で……あっ」「小辰じゃねえよ! 地味に傷つくんだよ!」と袖からツッコミが。
オープニングトークの流れか「おめでたい席にはお酒がつきもの」と『親子酒』に。
おかみさんが大旦那のことを「おじいさん」ではなく「お父さん」と呼ぶのが新鮮。というか若旦那に女房子どもがいるわけでもなし、おじいさんおばあさん呼びのほうが不自然だとは思っていたが。
湯呑ではなくお猪口で呑んでいるのも珍しい。
しかし……上手いとは思うが……これはコッテリくどすぎでは……。二ツ目3年めでこれはちょっとモタれるなあ……。

扇橋師の一席め、出囃子が鳴ってすぐに登場。「これくらいで出るんだよ」。
「小辰です。久しぶりに言ったなあ。オープニングで35分、朝枝さんの一席めも35分。私が本来仲入りでやろうとしていた噺をクイツキでやることにして、クイツキでやろうとしてた噺をやります」。
「WBC盛り上がってましたね。でも私野球に全然興味なくて。小燕枝アニさんは野球好きだから『頑張ってましたね、大谷亮平』っていったら『翔平、な。亮平だと俳優だから』ていわれたくらい。知ったかぶりするとろくなことがない」と『転失気』に。
「学校寄席仕様」と自身でもいっていたようになかなか聴く機会は少ない。珍念の素直な悪意が楽しい。

二席め、学校寄席が戻ってきたそうで。「この間長野に行ったら先生が『寄席囃子にリクエストあるか生徒に聞いてください』といわれて。『絶対出ないですよ』といったんですがどうしてもということで聞いてみたんですよ。案の定誰からもなにもなくて。で私が困ってることをわかったんでしょうね、最前列に座っていたギャル男みたいな子がぼそりと『……小三治』って。皆さん、長野のギャル男は小三治を知ってます」。
寄席囃子の太鼓で馬の皮を使っているというマクラでそうかな? と思ったらやはり『野晒し』。仕込み方が自然で上手い。
幇間の新朝のテンションの高さがヤバい。

朝枝さんの二席め、ずっとさがみはらで大賞を獲った『普段の袴』を扇橋師にこすられていたので「鈴本演芸場の前の通りを昔は御成街道といってまして……」と『普段の袴』に入っていったのだが、「御成街道にあった道具屋は書画骨董、刀剣などを扱ってまして、そこに入っていけば『普段の袴』なのですが、これから話す噺はそんな道具屋ではなく……」と『火焔太鼓』に。
一朝師は志ん朝師直伝で「覚えるのはいいけどやるなよ」と釘を刺されていたというのは有名な話だが、その一朝師から教わったものなのか。気のせいか志ん朝師のものに似ているような……。「馬鹿な男と女の利口が突っ交うってのはこういうことなんだ」というセリフが好きなのだが、最近のジェンダーフリーな風潮では言いづらいだろうなあ。それが入っていたのが嬉しい。
……けどやっぱりクドいよー!
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