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らくごカフェに火曜会交流会 11月29日 [落語]

らくごカフェに火曜会交流会 11月29日
於:らくごカフェ

入船亭扇橋『たらちめ』
三遊亭天どん『掛け取り』
三遊亭天どん『タラチネ』
入船亭扇橋『明烏』

何この大好物の組み合わせ。大好きなふたりだけれども、この組み合わせは考えたことなかったなあ。
芸風もなにもまったく違うこのふたり、混ぜたらどんなことになるんだろうと楽しみにしていた。

異色の組み合わせかとも思いきや、扇橋師が二ツ目に昇進して初めての二人会が天どん師とだったらしい。当時はまだ天どん師も二ツ目だったかな。
「あのアニさんはスゴイんですよ。特に真打になってからずっと寄席に出てて高座でスベってるのを見たことがない。……二ツ目の頃は前座さんの直後に新作やってお客さんの求めているものと違ったりして『どうした』ってこともありましたが! 今は常にウケてますから。それに寄席にいつも出てるってことはそれだけ求められているということですから。二ツ目のスタートと真打でのスタートでまた一緒にやるというのは縁を感じる」。
披露目も終わったが、特に何もなくてもなんとなく三人集で集まったりしてるそうで。『宿屋の仇討ち』の河岸の若い衆たちじゃないけど、ホント「始終三人」なんだな。市馬師には「お前らは前世でなにかあったんじゃないか!?」といわれたそうな。
そんな縁の話から夫婦の縁になり、出雲大社の縁結びの神様会議の定番マクラに。今日は「もうこのマクラじゃ全然笑わない」ようなすれっからしばかりが集まっているようだ。まあらくごカフェにいること自体がその証のようなものだけれども。
「しらげの在り処いずれなるや」というべきときに「白根草の在り処」とし、ネギの在り処? 新しいくすぐりの伏線か? と思いきや単に間違えたらしい。結構力業で元に戻すも、ここで間違えるというのも珍しい。「わかるでしょ、抜け殻なんスよ!」。

天どん師の一席め、「自分に合わないな、やることないだろうなと思っていた噺をやらなきゃならなくなりまして。なんでネタ出ししちゃったんだろうなあ。でもやるって言っちゃったんでやりますよ」と『掛け取り』に。
相手の趣味が狂歌や喧嘩までは普通の古典落語だが、その後に「刑事ドラマ」「プロレス」「歌舞伎とガンダム」などいろんなものが出てくる。
「えーと次は何をやるんだっけ」と手を見てる。さてはカンペしてんな。そういうところに圓丈イズムが生きているとは。
どうやら我々の反応を見ながら当日にやるものを決めているようで、「これはやらないな」「お客さん全然ついてこない」と天どん師自身も探り探りで、噺作りの工程を見ているようで楽しい。とはいえわからないネタも大量にあったけど。
芝居のネタなどでは自分で柝を打つ。「こんなこと扇橋くんに頼めない。というか説明できない」と正直に言ってしまうのも天どん師らしい。
どのネタが採用されるかは当日のお楽しみなんだろう。

二席め、「『タラチネ』を演りますよ」と宣言。本来は寄席で前の人と同じ噺を掛けるのはご法度だが、この噺の場合は前の人がやった古典が仕込みとなる。まあ仕込みがなくても成立するし、らくごカフェにいるような人たちには不要だろうけど。
一席めをたっぷりやって疲れたのか、飯を食う稽古のシーンなどは「ここは中略しまして」とかバッサリ。というかお嫁さんとのやり取りが面白い噺だから元々このシーンいらないのか。
なんかこの噺はラフにやったほうがよりバカバカしくて面白いのかも。

扇橋師の二席め、「天どんアニさんに演目を聞いても頑なに教えてくれなかった理由がようやくわかりました。先日雲助師匠のハメモノ入りの『掛け取り』を袖で聴いていて『一生できねえな』と思ったんですけど、なんかできるような気がしてきました」だそうで。難しいだろうなあとは素人でも感じる。
「ネタどうしようか決まらないんですよね……一蔵アニさんなんかまだネタ被りなし継続中じゃないですかね。アタシと小燕枝アニさんは浅草で諦めましたから……。えーじゃあ『不孝者』と『干物箱』、どっちがいいですか?」と天どん師みたいなことを言い出す。『干物箱』は披露目で聴いたけど、『不孝者』はどうだったっけ……先日聴いたのは兼好師だよなーと考え私は『不孝者』に。ふたりしかいなかった。とはいえ『干物箱』もさほど盛り上がらず。「どっちも聴きたくないってこと!? わかりました、決めました!」と『明烏』に。
今日の大旦那は札付きの源兵衛太助コンビを煙たがっている様子。それでも時次郎を吉原へ連れ出すとわかってからの手のひら返しが極端で楽しい。
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