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プチ人形町落語会 朝の部 [落語]

プチ人形町落語会 朝の部
於:人形町 日本橋社会教育会館

旭堂南湖『エベレスト(上)』
三遊亭遊馬『置き泥』
三遊亭兼好『孝行糖』
春風亭一之輔『花見小僧』
柳家三三『鰻屋』
笑福亭たま『夏の医者』
クイズ「前座さんに聞きました」

3年振りのこの会、待っておりましたよ。
今年はチケットがe+での扱いとなっており、まあ大丈夫だろうと思いつつふと不安になって発売日の発売開始時間に(会社でこっそりと)アクセスする。
朝の部は問題なく購入できたが、ログイン認証やらカードの認証やら多少時間がかかる。
さて次は昼の部を、と思ったら「規定枚数終了」の文字が。は? え? と軽くパニクリながらも、なぜか進めた購入画面で「購入」ボタンを押すとチケットが買えた。あの表示はなんだったんだ。
とはいえ実際あっという間に売り切れたらしく、私の周りでも買えなかったという話を聞いた。あっぶねえ。
考えてみれば第1回めは真打はまだ2〜3年めの三三師しかいなかった若手の会だったのに、いまやそれぞれ各協会を担う看板ばかり。そりゃ即完売もするでしょう。
先日出演者のある師匠から、どうしてこのメンツになったのかという裏話も伺った。ひとことでいえば偶然らしい。へええ。

さてオープニングは恒例の順番決めのじゃんけんから。
一之輔兼好遊馬三三南湖たまの順に勝ち抜け(遊馬師と三三師が逆だったかも)、上記の出演順をそれぞれ選ぶ。
二番勝ち抜けの兼好師、「三番め〜♪」と嬉しそう。この会はトリを取らされることが多く、さらにたまさんにサゲをネタバレされるという仕打ちを受けたことがあるため、トリは嫌だったようだ。そんなこともありましたね。

一番手の南湖先生、今日はたまさんが釈台を忘れてきたといい、代わりに前座のいっ休さんが出してきたのは舞台で使う箱馬と呼ばれる台のような木箱。
南湖先生自身は釈台がないと思っていたため張り扇を楽屋に置きっぱなしにしており、これまた裏でバタバタとした気配がありいっ休さんが持ってくる。
「富士山に登らぬバカ二度登るバカ」という格言から、幼少期にお父上に負ぶわれて富士山に登ったこと、お父上を亡くされてから自力で富士山に登った体験を語る。
そこから富士山登山をきっかけに知り合った外国人登山家カップルがエベレスト登山に挑むという噺に。とりあえず序、なのかな。

遊馬師、「アタシは他の人と違って家にいることが多くて……」っていやだから土日祝日に会やりましょうよー。
リーマン遊馬ファンとしては絶対にトップ5には入る自信がある俺だが、今年まだ2回めよ?
「GWに電話かかってきたのは兄弟子から『モモヒキ作り過ぎたんだけどいる?』ってだけ。『サイズ合わないんで無理です』って……。それと母親と話していたら、いまだにオレオレ詐欺ってあるらしいですね。こないだも実家で母親が電話で誰かと話し込んでたんで誰と話してるのか聞いたら、『アンタから電話かかってるんだけど』だって……」というところから『置き泥』に入る。
遊馬師の『置き泥』は4年前に一度聴いたきり。「お、なんか妙なヤツが入ってきたぞ」と住人目線なのが珍しい。
「ダテには差さねえ二尺八寸ダンビラもの、うぬの腹にずぶりずぶりとおみめえ申すぞ」と凄むものの、「やってくれ」といわれて「やだよ、人を殺めたくねえもの。『おみめえ申すぞ』って教わったとおりにやってるだけだ」とまるで前座や二ツ目のような言い分がおかしい。

兼好師、「こういう会は『この会があるってことはもうGWなのね』なんて感じに定着するのはかなり難しい。逆に忘れるのは1回2回中止するだけであっという間に忘れられる」と再開を喜んでいるような口ぶり。「たま兄貴に会えないのも寂しいですしね。……まあ『ホントに寂しいのか』って聞かれたら年に一度でいいって答えますけどね」。
噺に入ると客に呼び止められているのに手を振って立ち去ろうとするなど、与太郎の与太郎っぷりが突き抜けていて楽しい。「何だアイツ少し足りねえんじゃねえのか」「失礼なことをいうな! ……少しじゃねえ、すっかり足りねえんだ」という客のやり取りが楽しい。

一之輔師、「みんな10時で早い早いっていってますけど、私はもっと早い時間にしたことがあります。二ツ目の頃、ちょっと上の馬玉アニさんの弟が大山ケーブルカーに勤めているということで大山で『大山詣り』をやるという仕事があった。集合時間が朝の6時半」。……学生の頃伊勢原に住んでたけど、それ始発じゃないと間に合わないんじゃないかなあ。
「登山前の登山客に聴かせるんですよ、朝の7時半に。ホントは30分に収まる噺じゃないんだけど無理やり詰めて。で、第二陣が8時5分出発ですよ。第三陣が8時40分。9時には仕事が終わってた」だそうで。
少し時期は外れるけれど、と『花見小僧』に。あれ、一之輔師の『花見小僧』初めてかな? あまり初めての気はしないんだけれども。二ツ目時代かな。
定吉のこまっしゃくれつつも結局は子どもだな……と思わせつつやっぱり油断のならない抜け目のなさが楽しい。

三三師、トリ前だからかサクッとという印象。短い噺でもちゃんと落語聴いたな、という満足感がある。
鰻が右のたもとから入って左のたもとまで出てくるというくすぐりがあり、「誰も気づいてねえじゃねえか」と言っておりましたがちゃんとわかりました。
鰻のニョロニョロっとした姿が見えるようなのはさすが。

たまさん、どうやら自身のTwitterに噛みついてきた人がいたようで。そのやりとりについては探すつもりもないのでたまさんの言い分のみ聞くことになるが、正直それをここで話すのはどうかな。
その人とのやりとりでいろいろ腹を立てたのだろうが、この会場にいるってことは少なくともたまさんにさほど悪印象を持っているわけではない人なわけで、その人たちに向けてあのワーッとした喋り方でまくし立てるというのはどうもいただけない。あれは一方的な吊し上げだ。
たまさんはさぞかし溜飲が下がったことであろうが、相手本人のいない(と思われる)ところで「皆さん聞いてくださいよ」みたいな感じで喋るのは正直ダサい。そんないざこざの片方だけの言い分を一方的に聞かされて「皆さんはわかってくれますよね、私の味方ですよね」みたいなことされてもね。なんかもっとクレバーな人だと思っていたが、ちょっと印象を改めなければならなそう。そんなこともあり落語も楽しめなかった。

お楽しみの大喜利のコーナー、今回はいろいろな項目を前座さんにアンケートを取り、その答えを出演者が当てるというもの。昔あった『クイズ100人に聞きました』みたいな感じ。ただしサンプリングは3人くらいっぽいけど。
「前座に嫌われる真打の行動は?」「前座に嫌われる二ツ目の行動は?」「前座に嫌われる色物の行動は?」「前座に嫌われるお客の行動は?」あとひとつお題何だったかな……。
なお大体において「ずっと楽屋にいる」が嫌われるようです。
今年は例年のように観客が誰が優勝するか、というトトカルチョはなし。2つ回答を当て、遊馬師が優勝。
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