SSブログ

しのばず寄席 令和3年7月26日 [落語]

しのばず寄席 令和3年7月26日
於:お江戸上野広小路亭

立川半四楼『一目上がり』
桂紋四楼『粗忽の釘』
日向ひまわり『清水次郎長伝 小政の生い立ち』
三遊亭萬橘『四段目』
松廼家八好 幇間芸
昔昔亭桃太郎『雑俳』
瀧川鯉八『藪の中』
三遊亭兼好『蛇含草』
一矢 相撲漫談
三遊亭好楽『風呂敷』

昨日1回めのコロナワクチン接種を行う。
副反応が起きたときの万一の備えとして今日も休みを取り、結果的に5連休に。
幸い注射を打った場所の周りが打撲に似た鈍い痛みがするだけで、その他は何もなし。熱も出なければ腕が痛くて上がらないということもない。
そんじゃま、と目をつけていたしのばず寄席へ向かう。
こないだ逃した萬橘兼好コンビに鯉八師や好楽師も顔付けされているのだから豪華だ。まあ俺はそんなに鯉八師得意ではないけども、他の寄席ではあり得ない組み合わせ。月曜の昼間だというのに結構な入り。30人以上は入っている。

半四楼さん、老けてんなーと思ったら49歳なんだとか。会社員として20年過ごし、趣味としてやっていた落語にどっぷりハマって3年前に入門したのだとか。はあー。立川流で真打になる頃は70とか? すげえなあ。しかもひまわり先生によると東大卒なんだとか。はあー。じゃあたっぷりと貯蓄してアーリーリタイヤみたいなモン? ゲスい想像でスミマセン。

萬橘師も1回めのワクチンを打ったという。
「副反応というものがあって。あれは若い人ほど辛いんだってね」。おーう……。
「私もね、副反応あったんですよ。何かというと頭がボーっとして何も考えられない。落語がギリギリできないくらい。いつもだったら寝ててもできるような噺ができない。で、いつ打ったかということなんですが……。今日の噺の出来が悪かったら昨日ってことですよ」。そうきたか。
萬橘師の『四段目』は初めて。いつものような大胆な改変はないが、ああ言えばこう言うの定吉が理屈っぽい萬橘師のキャラに合っていて楽しい。

八好師匠、現在6人しかいない浅草幇間だそうで。ちょっと調べたら今年から伸治一門に加わって芸協入りしているらしい。
落語ではよく聞くが、実際の幇間芸を見るのは初めて。座敷で芸者さんが披露する芸と芸の間に行うのが基本だそうで、ひとつひとつは短め。
手ぬぐいを使った一発芸的なものからパントマイムっぽいものまで。前身はパントマイマーだったそうで。

桃太郎師はタバコが吸いづらい昨今のグチを延々と。俺も元喫煙者だからわかるけどさ、多分今の世の中じゃあ受け入れられないだろうなあ。今はタバコ吸ってていいことなんて何もないからなあ。今や喫煙は貴族の嗜みだと思ってもらうしかないね。

鯉八師、……これはまた難解な……というか「これ面白いの?」という感じの噺。4人のモノローグだけで噺が進んでいくという、「歌丸師匠が提唱した『落語とは会話の妙である』に反旗を翻した」噺。
一言一言のネタは面白いフレーズもあるのだが、それでもやっぱりなんというかわざわざ心をザラつかせるネタは私的には諸手を挙げて面白いとは何となく言いづらい感じ。とはいえ「これが好き」という人もいるんだろうな、っていうのはわかる。ブルーチーズとかのような。パクチーは私は大好きなので例えとしてはあまり使いたくないけれども。

兼好師、オリンピックが始まったが賛否両論なのでマクラとして取り上げられる話題がなくて困っているという。唯一菅総理がちょっと気が抜けることができたのがよかったのではないか、とのことですけど、開会式で気ぃ抜きすぎて天皇陛下の開会の儀のときに座りっぱなしだったのを俺は見てたからね。そもそもたかが運動会の実行委員長でしかないバッハが陛下と同じ位置に座るとかナメてんのか。……まあこれはあくまで私の個人的な感想だけど、多分皇室大好きな兼好師だって思ってるんじゃないかなあ。しらんけど。
閑話休題。
そんなわけで最近の楽しいニュースとしてはニシキヘビの脱走だという。「あれだけいろんなところ探してたのに結局は屋根裏にいたっていう。総理とか知事があれだけ『STAY HOME』っていってたのに守ってたのはヘビだけって」ととても嬉しそう。
ニシキヘビの話から『蛇含草』に。面白いのはもう決まっているので特にアレが面白いコレが面白いというのはないのだけど、今回は餅の曲食いで「今年だけの技」として餅をスケボーに見立て、トリックを決める仕草で座布団の上で正座のままジャンプ。『六尺棒』以外で初めて見る。兼好師も今日の午前中にオリンピックのスケボーを見ていたに違いない。

好楽師、前の一矢さんからのネタを受けて相撲ネタでマクラを。熊本出身の正代関が優勝したときは一門の九州出身者を集めて祝賀会を開いたのだとか。店の女将に「今日はどんな集まり?」と聞かれて答えたところ、「あらー大関はいつ来るの?」と聞かれて何も答えられなかったとか。「本人には会ったこともない。私達の祝賀会なんてそんなもんばかりです」。まあそうでしょうねえ。
兄貴分のメチャクチャなことわざの解釈にキョトンとするおさきさんのリアクションがなんとも味わい深い。

終わってもまだ明るい。アメ横では呑める店がたくさんあってちょっと心が動かされるも……。ちょっと席同士が近すぎるんだよなあ……。せめてもう少し離れてりゃなあ。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:芸能

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。