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入船亭扇辰 一門会 入船亭扇辰噺家生活30周年記念公演 〜大須演芸場〜 [落語]

入船亭扇辰 一門会 入船亭扇辰噺家生活30周年記念公演 〜大須演芸場〜
於:名古屋 大須演芸場(配信)

入船亭扇辰『道灌』
入舟辰乃助『阿武松』
入船亭小辰『鰻の幇間』
入舟辰乃助『茄子娘』
入船亭小辰『たけのこ』
入船亭扇辰『夢の酒』

こないだ「会場と配信のハイブリッドは際限がなくなるから自重しないと」といったそばから名古屋の会の配信を見る。だって扇辰小辰不足なんだからしょうがないじゃないか! 特に小辰不足がひどい。2月の中野の独演会以来聴いていない。新版三人集は揃って機械音痴なのか、ほとんど配信もしていない。一蔵さん不足も深刻だ。
そんな中、それぞれ二席ずつという嬉しい配分のお得な会。さすが扇辰師。
実際は11日だったようだが、見たのは13日。これができるのも配信の強みだなあ。

まずは扇辰師が開口一番という贅沢な構成。柳家らしく『道灌』を掛ける。扇辰師の『道灌』は初めて聴く。ちょっとクサいところも扇辰師らしくて楽しい。

辰乃助さん、実のところ前座や二ツ目に昇進した頃は浮ついた感じがしてあまりいい印象を持っていなかった。
が、昇進からしばらく経って落ち着いたのか、高座での話し方も落ち着いていて聴きやすい。
『阿武松』も長吉の朴訥とした感じがにじんでるし、『茄子娘』も茄子娘のあどけなさが出ている。そらもちろん扇辰師には比ぶべくもないが、師匠の十八番を一門会で出すという気概もいいじゃないですか。
扇辰一門らしい軽やかさもあって、だいぶ認識を改めなければならなそう。

小辰さん。ああもう久しぶりだなあ。去年聞いたトップ4人(兼好、小辰、一蔵、遊馬)が揃って配信しないんだもんなあ。おかげで小遣いは減らないけどさあ。
一門会で出世の噺をする辰乃助さんを「セコなヨイショ野郎」とバッサリと切り捨てるようにからかう。そこからヨイショの仕事である幇間の噺に入る。この噺も久しぶりだなあ。じっくりしっかりと聴かせる。
二席めの辰乃助さんによれば13分オーバーだったらしい。「しょうがないんですよ、お客さんがいいと熱演になるんです」と小辰さんもヨイショ野郎に。
その分二席めは短め。やや時期は過ぎたものの得意ネタの『たけのこ』でキレよく。

扇辰師の二席め、「おかげさまで弟子たちもなんとかおまんまをいただけるくらいの仕事をいただいているようですがね……なんですかあの時間配分は」。確かにふたりとも一席めが長くて二席めが短め。二席ずつやると知らなかったので最初はどうとも思わなかったが、よく考えてみればやっぱり変だよね。
扇辰師は袖を見ながら「素人ーーー!」と茶々を入れる。おそらく袖では弟子ふたりが苦笑いをしていたことだろう。
二席めは扇辰師の十八番である『夢の酒』。個人的にはこの噺は入船亭の看板なんじゃないかと思っている。お花の度を過ぎたやきもちと、それを持て余す大旦那のやり取りに「あー久しぶりだなー」といろんな意味で心癒される。
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