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新春おもしろ落語 in 千寿青葉 [落語]

新春おもしろ落語 in 千寿青葉
於:北千住 千寿青葉中学校

三遊亭しゅりけん『堀の内』
三遊亭兼好『厄払い』
三遊亭兼好『うどんや』

年に一度のお楽しみ。
去年はなかったみたいだが。
というか会場となる中学校が建て替えで移転しており、町内会の掲示板にもお知らせが貼られておらず、危うく見逃してしまうところだった。
危ない危ない。
いつもは教室なのだが、今年は体育館で。
60名程度と書かれていたのでやや早めに行ったのだが体育館なので広々。かなりの余裕があった。体育館での会は初めてかも。

しゅりけんさん、やはり体育館なので音が反響してこもった感じになって聞き取りづらい。
まあそれはそれとして、しゅりけんさんとこの噺の相性はすごくいい。主人公の粗忽ぶりというかぼんやりとしたおかしさがしゅりけんさんのキャラにとても合っている。なんかずっと聴いていられる。
どうやら兼好師匠との型とは違うようだ。

兼好師の一席め、いつもよりもだいぶゆっくりではっきりとしゃべる。やはり学校寄席で体育館対策には慣れているのか、すごく聴き取りやすい。
「新春」と銘打たれているもののもう2月に入ってしまい、今年がねずみ年であることも忘れられているのではないかというところからネズミの話題をマクラに。ネズミには野ネズミと家ネズミがあり、家ネズミとは人間の家や食べ物を食べて暮らしているものであるという。「そう考えると浦安のあのネズミは家ネズミですね」。
家ネズミにはハツカネズミ、クマネズミ、ドブネズミの3種類があり、兼好師が築地で働いたときのネズミエピソードなども。
昔は2月4日の立春を正月とすることもあり、2月3日の節分が大晦日で厄払いの習慣があった、ということで「時期の噺なので」と『厄払い』に。
時期が限られる噺なので聴けない年も多く、この噺に当たるのは珍しい。こういう地域寄席で聴けるのは嬉しい。
「厄払いは頭のあまり良くない人がやることが多かった。……しゅりけんみたいな。あまり儲かる仕事ではないし、口上だけはなんとか覚えられる、くらいの人がやっていた」というひとことがなんか面白い。
厄払いの口上をたどたどしく読んでいるうちに英語みたいな発音になってきて、最終的には「ハロー、ハロー」としっかりいっているのがおかしい。「あ、『払おう払おう』か……」なるほど。

二席め、今度はコロナウイルスの話題をマクラに。「日本は島国なんだから水際で止められそうなんですけどねえ。……まあゴーンさんみたいな大きなものを逃がすくらいだから無理か」とゴーンネタも絡める。
とはいえまだインフルエンザの方が危ないんじゃないか、と自身のインフルエピソードを話しながら「昔は風邪を引いてもうどんを食べて暖かくして寝るくらいしかなかった」と『うどんや』に。
酔っ払いがメインの噺なので口調がゆっくりでもちょうどよく、これまた体育館でも全然聞き取りづらさがない。
鍋焼きうどんの売り声や、酔っぱらいの唸る鼻歌などいろいろ声を聴かせるところも多いのだが、ここらへんもお見事。
後半のうどんを食べている場面も湯気が見えそうなほど。大量注文を期待して客をうかがううどんやの表情と、その視線を受けた客の怪訝な表情が交わされるのがおかしい。

終演後に校長の謝辞というものがあったのだが、これがもう……。なぜか高座に座ってよくわからないネタ? 漫談? を長々と聞かされるという予想外の苦行を強いられる。兼好師は舞台袖で立ちながらそれを聞かされ、かなり戸惑っていた様子。兼好師のそんな姿はかなり珍しく、それはそれで貴重なものを見せてもらったかもしれない。
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