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堀之内寄席 演芸まつりスペシャル! [落語]

堀之内寄席 演芸まつりスペシャル!
於:新高円寺 堀之内妙法寺本堂

昔昔亭全太郎『道灌』
三遊亭遊雀『初天神』
桂宮治『寝床』
桂宮治『垂乳根』
三遊亭遊雀『井戸の茶碗』

このふたり、本当は一昨日にも聴きに行きたかった。
が、宮治さんの会は無料の会で、開演30分に行ったらすでに満員札止め。
夜に遊雀師の会に行こうと思ったが、彼女に勤務先まで車で送ってほしいと頼まれる。
どちらも潔く諦められたのは今日のこの会があるから。

昨日のリベンジでタイカレーを食べに行こうと思ったら、その店のランチは土日限定で今日はやっていなかった。ファッキン昨日の〇〇。二日越しで恨み言を言うとは思わなかった。
他に何か食べようかとも思ったが、タイカレーしか考えてなかったので他にアイデアが浮かばず、仕方なくそのまま会場に。また空きっ腹で落語かあ。

会場は『堀之内』の舞台となっている「堀之内のお祖師様(おそっさま)」の妙法寺。落語好きなら知らない人はいないだろう。この賽銭箱に財布ごと入れたり、ここで八っつぁんが腰巻を広げたりしたのかな、と想像を巡らせる。

全太郎さん、堅実に基本に忠実な感じ。

遊雀師の一席め、冒頭のおかみさんの「金坊を連れてっておやりよ」と言うセリフがどんどん声色が変わってきて、最後には「連れてけって言ってんだろ!」とドスを効かせて凄むのがおかしい。
金坊は金坊で、ものをねだり出したらずっとセリフや表情が止まらないのも面白い。理屈の通じない子どもというか、子どもの理屈で団子を買わせようとするのがなんかリアル。
飴玉も凧もなく、団子屋の攻防のみをたっぷりと。その間ずっと会場中くすくすと笑いが止まらないのだからすごい。

宮治さんの一席め、娘さんがバレエを習っているらしく、今日はその発表会なのでこんなことをしてる場合ではない、とのこと。そのバレエ教室は子どもだけでなく大人もやっているそうで、昨年も見に行ったところ60を過ぎたと思しき婦人たちが「こんな感じで出てきた」と高座の上でバレエのつま先立ちみたいなアレを実演する。
で、そこから「やっぱり教わったら人に見せたいんでしょうね。昔だったらお店の大旦那が習い事をすると……何? こんなにわざとらしく入るのかって思ってる? いいんだよこれが芸術協会なの。『粋』とかそういうのないんだから」ととんでもないことを言い出しながら噺に入る。
この大旦那は本当に自分が上手いと思い込んでいて、重蔵への受け答えも自信たっぷりなのがおかしい。
荒物屋の断りようや、ばあやの仮病に結構なゲスい下ネタをブッ込んで「お前はホントに思いつきでそういうことをするなあ。ガッカリだ」とセルフツッコミ。
旦那の義太夫の場面では高座の上で七転八倒し、座布団を防空壕に見立てたり高座の後ろに回ったりしてやりたい放題。宮治さんらしい。
本堂の中のお祖師様に深々とお詫び?の一礼をして退場。

二席め、未来の嫁との生活を夢想するシーンで、空想上の嫁を演じるところで唇をペロリと一周舐めたところで最前列のお客の女性に「イヤッ」と言われてしまったらしく、結構なマジ凹みをしていたようだ。まあ宮治さんのことだからこれもまた爆笑マクラに変わるんだろうな。
どこだか忘れてしまったが、すごい盛り上がるところで脇からお題目が聞こえてくる。……あれ『寝床』のときだったかな。とにかくすごいいいタイミングで入り込んできてそのアクシデントもまた楽しい。宮治さん持ってるなあ。

遊雀師の二席めは一席めと打って変わってスタンダードというかかなりピシッと正統派の『井戸の茶碗』。
いつもの爆笑噺のスタイルを抑えながらもキッチリと聴かせ、要所要所でドカンと沸かせるのはさすが。やっぱりこの師匠は面白いなあ。もっと行きたいんだけど、なんだかうまく予定が合わないのが残念。

終演後に柳亭芝楽師とお寺のお坊さんの案内で妙法寺ツアーが開かれたのでそちらにも参加。
最近40歳を超えてお寺とか仏像などが素直に「いいなあ」と思えるようになった。
若い頃は「お寺なんて、へっ」なんて感じだったのだが、やっぱり意趣を凝らした仏像や建物を見ると圧倒されるし敬虔な気持ちになる。何なんだろうなあ。これが年をとるということなのか。
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