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両国寄席 平成二十八年初席 一月四日 [落語]

両国寄席 平成二十八年初席 一月四日
於:お江戸両国亭

三遊亭鯛好『雛鍔』
三遊亭鳳志『五目講釈』かっぽれ
三遊亭天どん『初天神』
三遊亭栄楽『時そば』
三遊亭萬橘『長短』

『鴨川食堂』なる小説を読む。
著者はテレビや雑誌の京都特集の監修やコーディネーターも務めているらしく、舞台や登場人物も全て京都。他の著書もすべて京都がらみのようだ。
で。
実際にはそんなことはひとことも書いていないんだけど、それでもたもとに入れた利休饅頭からしみ出る灯油のようにじんわりねっとりと行間からにじみ出る「京都サイコー」「それ以外は全部ダメ。田舎」的な上から目線の京都選民意識が鼻につく。ホント具体的にはどっこにも書いてないのに。
むしろいい話風にまとめてあるんだけど、主人公父娘からも腹黒さが匂ってきて妙にイラつく。もしかして「京都人の上辺はいいけど実は腹黒」を描いている小説なのだろうか。だとしたら傑作。
いつもは読んだ小説の感想など書いたりしないんだけど、なんというか江戸っ子が啖呵を切る前に噺が終わった『祇園祭』を聴かされたような心持ちになったので。江戸落語を好む私のメンタルには合わなかった。

さて正月休みも今日で最後。とはいえ変わらず落語へ行く。

初天どん、というか初落語協会だなあ。
ややお疲れの様子。
「どうしましょうかね。何演りましょうか。古典がいいですか、新作がいいですか? それとも何にもしない? 何にもしなくても引っ込みませんよ、持ち時間制ですから貰えるもん貰えなくなりますからねー」と相変わらず飄々と。
「じゃあ正月っぽい古典演りましょうか」と『初天神』に。……って天どん師の『初天神』に正月っぽさを感じないような……。面白いからいいか。
長屋から出ようとしたところで金坊から「飴買ってくれ」、「カラーひよこ買ってくれ」、「凧買ってくれ」とねだられ、それらすべての店が長屋に揃ってるためほとんど長屋から出ない。
「お前この噺は買い物の噺じゃないんだぞ」とメタ的にボヤく父親がおかしい。

萬橘師は得意ネタ。
何度聴いても笑える鉄板ネタではないだろうか。
途中「短七っつぁんは………………気が…………」というところで、頭の中で(「気が…………長い」。あ、違うわ次は「気が…………短い」だ)と考えていたら、萬橘師まで「気が…………長い」と言っていたので驚いた。なんだコレ予知? シンクロ? こんなこともあるんだなあ。
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