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第9回 小辰の寸法 [落語]

第9回 小辰の寸法
於:人形町 日本橋社会教育会館

入船亭小辰 ご挨拶
春風亭与いち『元犬』
入船亭小辰『道灌』
入船亭小辰『不動坊』
入船亭小辰『火事息子』

降るのか止むのかはっきりしない天気。こういうのが一番ムカつく。
もーいーやとバイクで向かったら途中でザーッと降ってくる。ふざけんな。
で何度も行っている場所なのに途中で道を間違えて迷う。
なんかあそこらへんはなぜか方向感覚がわからなくなる。
超ギリギリ、小辰さんの登場より一瞬早く客席に座る。

ご挨拶はNHK新人落語大賞について。この直前に放送があったのでそれを受けてのことだろう。まだ私は見ていないのだけど。
「気にしていない」といいつつも放映を見ていろいろと思い出したらしく、裏話とともに結構なグチというかモヤモヤしたものを吐き出していたようだ。自分では「負け惜しみ」とも言っていたが。終演後の演目の貼り出しには「敗者の弁」とも。

与いちさん、そのご挨拶を受けて「いやぁ、アレが大賞でしょう。NHKの落語を知らないお偉いさんが審査員に入ってるんでしょ? あそこに堀井憲一郎とか広瀬和生とか入ってたら絶対大賞ですよ。ねえ、あの『真田小僧』ねえ」といっていたところに「ホントに見てた?」と小辰さん乱入。「すいません見てません。だって昼間は寄席で働いてたんですから」と正直にバラす。
「今二ツ目昇進の興行もやってますが、そのときにおめでたい噺を掛けると『おっ、前座わかってるな』と思わせられる。その中でも一番おめでたいとされる噺をやります」と『元犬』に。急激に売れることを「バケる」というが、それにかけているとのこと。与いちさんなりの気遣いなのだろう。自分で言っちゃってるけど。

小辰さんの一席め、「一之輔一門は『ふてぶてしくなければいけない』という決まりでもあるんですかね……?」とブツブツ。
NHKにもう少し触れて「初心に戻るために」と『道灌』。
いわゆる『小町』の部分も含めた珍しい形。私は初めて聴いたかな。
こういうのって前座のときに教わっておいて高座では省いてるのか、それとも後で習い直すのだろうか。

ご挨拶も長めで与いちさんも割とたっぷり、『道灌』もロングバージョンでここまでで結構なボリューム。一席めが終わった時点で幕も閉まりかけ、仲入りかと思ったら幕を止めてすぐに戻って二席めに入る。

もうすっかりテンションがやさぐれモードなのか、最近あった仕事で段取りの悪い主催者にイライラした話をマクラに。ひと通り吐き出した後で我に返ったように「やっぱりだいぶ溜まってたんだな……」とポツリ。
『不動坊』は好きな噺。特に小辰さんのは結構なイカれ具合で鬼気迫るものがある。
「おたきさんは不動坊に貸しているだけ」という主張をずっと崩さないのが怖い。
その分モテない三人組、特にちゃら万さんのボケっぷりが際立っておかしい。

ここまでで約2時間経過。ようやく仲入り。

三席め、またNHKの話に戻る。関係者として2人招待できるらしく、御母堂とお祖母さんを呼んだら御母堂はずっと泣いていたらしい。
そんな話から親孝行絡みの『火事息子』に。すげえなまるで手ぇ抜かないな。
久しぶりに聴いたがやっぱりいいね。
小辰さんの落ち着いた母親ぶりもいい。 いろんなキャラにハマるなあ。
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一蔵ひとりの会 横浜場所 [落語]

一蔵ひとりの会 横浜場所
於:桜木町 横浜にぎわい座のげシャーレ

林家やまびこ『子ほめ』
春風亭一蔵『徳ちゃん』
春風亭一蔵『寝床』
春風亭一蔵『八五郎出世』

天気予報で降水確率20%といっていたのにどんよりと曇って今にも降りそう。
バイクで行こうかとも思っていたが、晴れてもいないのにわざわざバイクに乗るメリットがないのでおとなしく電車で向かう。
横浜に着いたら結構降っていた。

一蔵さんの贔屓でいつも勝手なグッズを作ってくれる旦那は、今回はなんかのカンファレンスの参加票みたいなものを作って配布していた。
実はのげシャーレは初めて。地下にこんなスペースがあるとは。
こないだのひとりの会で「チケットが余ってる」みたいな感じだったのに補助席が出るほどの超満員。
のげシャーレでは有望の若手の独演会をにぎわい座主催で興行するそうだが、今日は違うらしい。上に向かって「ざまーみろ!」と吠える。

やまびこさん、純朴な青年という感じで声がそこここからかかる。
高座も落ち着いた話しぶりで、前座のあっぷあっぷ感がない。

一蔵さんの一席めの『徳ちゃん』はネタおろしとのこと。
そうだっけ? なんか聞いたことありそうと勝手に思っていた。
やっぱりこういう強烈なキャラクターがドタバタやっている噺はよく似合う。
個人的には一蔵さんならもっと暴れてほしいくらい。
花魁が床にハマるのは同じだが、サゲのセリフは違っていた。足抜けの説明とかなかったからどうするのかと思っていたが、なるほど。

二席め、相変わらず子どもっぽくメンドくさい旦那がおかしい。
さんざん貶されてるのにちょっと持ち上げられただけで舞い上がる旦那がチョロすぎる。

三席め、初めてののげシャーレでの会で縁起を担いだかおめでたい『八五郎出世』を掛ける。
八五郎の破天荒ぶりが一蔵さんのキャラとハマってそれが楽しい。
金はいらないから妹のつるとその子どもを母親に合わせてほしいと懇願する八五郎に許しが出ると、三太夫さんも泣いているというのがいい。
この家は寛大だなあ。

打ち上げもあるのだが、小辰さんの会にも行くのでパス。
このハシゴする人結構いるんじゃないかな……。
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