真打昇進襲名披露興行 令和四年十月十日 [落語]
真打昇進襲名披露興行 令和四年十月十日
於:新宿末廣亭
入船亭辰ぢろ『子ほめ』
三遊亭伊織『花色木綿』
すず風にゃん子金魚 漫才
柳亭市弥 改メ 柳亭小燕枝『短命』
五明楼玉の輔『マキシム・ド・呑兵衛』
松旭斎美登美智 奇術
三遊亭歌る多『宗論』
入船亭扇遊『蜘蛛駕籠』
翁家和助小花 太神楽
柳亭市馬『雛鍔』
真打昇進襲名披露口上
米粒写経 漫才
春風亭一蔵『幇間腹』
入船亭扇辰『権兵衛狸』
林家正楽 紙切り 若駒 宝船 こたつとみかん
入船亭小辰 改メ 入船亭扇橋『大工調べ』
末廣亭千秋楽。
朝、猫に起こされてごはんをあげた後、雨が降っていたので朝飯を食いに行く予定をやめて二度寝を決め込む。
しばらく経って起きてみたらコレ。これが幸せというものか。
雨が上がったのでバイクで新宿へ。思ったよりも道が混んでおり、余裕を持って出たはずが昨日よりもちょっと早い程度。整理券番号は……昨日より後ろじゃねーか。oh…。とはいえ雨が降ってないので昨日よりは待ち合いの列がきれいに並び、入場もスムーズ。
が、今日は前の方からぎっちり詰まっており、これまでで一番後ろになってしまった。
今日は早いうちから二階席も開いて大賑わい。最終日だから前売りを買った人が全員きたか(末廣亭だけは日付指定ではなく10日間どこでも入れる)。はたまた私と同じく土日しか来られない扇橋ファンがこれだけいるのか。
小燕枝師の『短命』、のっけから八っつぁんがご立腹しているパターン。
白酒師……というよりも一蔵師のに近い。ネタ交換をしたのだろうか、はたまた白酒師から教わったけれども始終一緒にいる一蔵師に引っ張られているのか。
扇遊師は『蜘蛛駕籠』。「あ~らくーまさん」のループの後、ふたり乗りの客に。扇遊師の踊る客を見てみたいものだが、この場面はやる人とやらない人がいるようだ。三遊亭の人はやるイメージ。
口上、玉の輔師が司会で上手から市馬師、扇遊師、扇辰師、扇橋師、歌る多師。
皆口々に扇橋師は「目付きが悪い」とくさしながらも温かい口上を述べる。以前は新真打は誰に何を言われようともポーカーフェイスを貫かねばならない感じだったけど、最近は結構笑ってんのね。
扇遊師からのお祝いの句は、扇橋師の本名の「太」を九代目扇橋師の句と合わせて「寄席文字の 丸くて太し 秋日和」。「師匠の句に乗って楽をしました。これを『ヒッチハイク』といいます」と落語家みたいなことをいう。いや落語家なんだけど。
米粒写経の漫才、毎回違って毎回完成度高い。すげーな。
寄席の漫才ってだいたいいつもネタが同じなんで、あんまり好きじゃないんだけど。
一蔵師、「私がヨイショが上手いということになっていますが、実はあのふたりのほうが上手い。小燕枝さんはあのキラキラとした顔で誰とでもすぐ仲良くなれるし、扇橋さんは質問上手で話している人を気持ちよくさせる。私なんて『よっ! スゴイ!』これしかありませんから」と客あしらいについて話し、そこから幇間噺へとつなげていく。
今日は時間が短いのでいろいろ刈り込んでコンパクトに。「実は若旦那のことを苦手に思っている」という描写がなく、そこが好きだったのでちょっと残念。
扇辰師、「口上で師匠の扇橋の話が出てましたんで、師匠から教わった噺をやりましょうか」と『権兵衛狸』。
扇橋師は披露目興行の直前の会でも掛けた『大工調べ』。その時は政談物をすでに掛けていたので序の部分までで終わっていたのだが、今日は最後まで。
言い立ての部分では盛大な中手が起こる。
棟梁が啖呵を切る前の、大家の因業っぷりがいい。こらあ話の筋としては大家のほうが通っているが、それでも人をキレさせる物言い。結構他の噺家さんも「棟梁が金が足りないのに『それくらいいいじゃないか』と開き直ってるのはおかしい」といろいろ苦慮をしているようだが、これなら気の短い人をキレさせられるだろうなあ。
インケン大家と江戸っ子棟梁のバチバチっぷりが楽しい。
末廣亭の2階って上がったことないんだよなー。入ってみたいが、そうすると人気の芝居にわざわざ遅れていかないといけないというジレンマが……。
於:新宿末廣亭
入船亭辰ぢろ『子ほめ』
三遊亭伊織『花色木綿』
すず風にゃん子金魚 漫才
柳亭市弥 改メ 柳亭小燕枝『短命』
五明楼玉の輔『マキシム・ド・呑兵衛』
松旭斎美登美智 奇術
三遊亭歌る多『宗論』
入船亭扇遊『蜘蛛駕籠』
翁家和助小花 太神楽
柳亭市馬『雛鍔』
真打昇進襲名披露口上
米粒写経 漫才
春風亭一蔵『幇間腹』
入船亭扇辰『権兵衛狸』
林家正楽 紙切り 若駒 宝船 こたつとみかん
入船亭小辰 改メ 入船亭扇橋『大工調べ』
末廣亭千秋楽。
朝、猫に起こされてごはんをあげた後、雨が降っていたので朝飯を食いに行く予定をやめて二度寝を決め込む。
しばらく経って起きてみたらコレ。これが幸せというものか。
雨が上がったのでバイクで新宿へ。思ったよりも道が混んでおり、余裕を持って出たはずが昨日よりもちょっと早い程度。整理券番号は……昨日より後ろじゃねーか。oh…。とはいえ雨が降ってないので昨日よりは待ち合いの列がきれいに並び、入場もスムーズ。
が、今日は前の方からぎっちり詰まっており、これまでで一番後ろになってしまった。
今日は早いうちから二階席も開いて大賑わい。最終日だから前売りを買った人が全員きたか(末廣亭だけは日付指定ではなく10日間どこでも入れる)。はたまた私と同じく土日しか来られない扇橋ファンがこれだけいるのか。
小燕枝師の『短命』、のっけから八っつぁんがご立腹しているパターン。
白酒師……というよりも一蔵師のに近い。ネタ交換をしたのだろうか、はたまた白酒師から教わったけれども始終一緒にいる一蔵師に引っ張られているのか。
扇遊師は『蜘蛛駕籠』。「あ~らくーまさん」のループの後、ふたり乗りの客に。扇遊師の踊る客を見てみたいものだが、この場面はやる人とやらない人がいるようだ。三遊亭の人はやるイメージ。
口上、玉の輔師が司会で上手から市馬師、扇遊師、扇辰師、扇橋師、歌る多師。
皆口々に扇橋師は「目付きが悪い」とくさしながらも温かい口上を述べる。以前は新真打は誰に何を言われようともポーカーフェイスを貫かねばならない感じだったけど、最近は結構笑ってんのね。
扇遊師からのお祝いの句は、扇橋師の本名の「太」を九代目扇橋師の句と合わせて「寄席文字の 丸くて太し 秋日和」。「師匠の句に乗って楽をしました。これを『ヒッチハイク』といいます」と落語家みたいなことをいう。いや落語家なんだけど。
米粒写経の漫才、毎回違って毎回完成度高い。すげーな。
寄席の漫才ってだいたいいつもネタが同じなんで、あんまり好きじゃないんだけど。
一蔵師、「私がヨイショが上手いということになっていますが、実はあのふたりのほうが上手い。小燕枝さんはあのキラキラとした顔で誰とでもすぐ仲良くなれるし、扇橋さんは質問上手で話している人を気持ちよくさせる。私なんて『よっ! スゴイ!』これしかありませんから」と客あしらいについて話し、そこから幇間噺へとつなげていく。
今日は時間が短いのでいろいろ刈り込んでコンパクトに。「実は若旦那のことを苦手に思っている」という描写がなく、そこが好きだったのでちょっと残念。
扇辰師、「口上で師匠の扇橋の話が出てましたんで、師匠から教わった噺をやりましょうか」と『権兵衛狸』。
扇橋師は披露目興行の直前の会でも掛けた『大工調べ』。その時は政談物をすでに掛けていたので序の部分までで終わっていたのだが、今日は最後まで。
言い立ての部分では盛大な中手が起こる。
棟梁が啖呵を切る前の、大家の因業っぷりがいい。こらあ話の筋としては大家のほうが通っているが、それでも人をキレさせる物言い。結構他の噺家さんも「棟梁が金が足りないのに『それくらいいいじゃないか』と開き直ってるのはおかしい」といろいろ苦慮をしているようだが、これなら気の短い人をキレさせられるだろうなあ。
インケン大家と江戸っ子棟梁のバチバチっぷりが楽しい。
末廣亭の2階って上がったことないんだよなー。入ってみたいが、そうすると人気の芝居にわざわざ遅れていかないといけないというジレンマが……。
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