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第十六回 大師匠噺 [落語]

第十六回 大師匠噺
於:両国 お江戸両国亭

三遊亭ごはんつぶ『大きなリュック』
三遊亭天どん『双蝶々 小雀長吉』
蜃気楼龍玉『双蝶々 定吉殺し』
三遊亭天どん『双蝶々 雪の子別れ』

2日連続で両国に。
午前中は家事したり銀行行ったり。

ごはんつぶさん、さすがにこの会の客には「天どんの弟子でごはんつぶ」というつかみでは一切の動きがない。
怠惰な人間はかばんになんでも突っ込み、それを出し入れすることはないという持論から、大きなリュックを担いだ人に対して「絆創膏持ってませんか」と尋ねてそのリュックの中身を検めるという噺。
序盤早々に座布団から降りて座布団をリュックに見立て、「もう座布団芸に入ります!?」とセルフツッコミがおかしい。

天どん師、圓丈師については「師匠が亡くなるっていう明るいニュースがね」とさらっと。まあ今さら湿っぽくなってもこれまでのノリと違ってしまい、こっちまで戸惑ってしまうのでそんな感じでいいと思う。
それにしてもふう丈さんとわん丈さんどうするんだろ。一門で弟子取ってるのは白鳥師と天どん師だけだから、どっちかにいくのかなあ。でも天どん師だとふたりと近すぎるような気もするし。
「でね、僕怒ってるんですよ。本来リレーなんだからいいところで区切ってやるんです。ところが龍玉あの野郎前半部やらないっていうんですよ。自分がやりたいところだけやるって。アイツ二ツ目のときも『文七元結』リレーやるときに僕が長屋でお金の話するところまでやったんですよ! 最後の気持ちいいとこだけやりやがって。それを言ったら『そのかわり頑張ってやるから』だって。いつだって頑張ってやれよ! しょうがないから僕が最初と最後の二席やるんですよ。コレね、お客さんが甘やかすからですよ。ダメですよ、もっと厳しくしないと!」とのことですけど、それ天どん師の方が甘やかしがすごくない? その甘やかし加減とそれをフォローしてちゃんと客のことまで考えてる天どん師はやっぱり根が真面目なんだろうなあ。
ブツクサいってたけど、そういうとこ好きよ。

んでもって実は『双蝶々』は10年近く前に一度聴いたきり。しかもその時も龍玉師の『定吉殺し』。
なのでそこ以外を聴くのは初めて。まあ私が追っかけてる人は基本滑稽噺が中心なので、出会う可能性は低いか。

天どん師のはピカレスク譚なのになんだかどこか柔らかく温かい感じがするのに対し、龍玉師のはあくまでハードボイルドで鋭利な感じ。
長吉の酷薄さが際立ち、一方の番頭もまともな思想の持ち主かと思いきや……という二面性が鮮やか。

龍玉師の番頭さんはゴリゴリの関西弁なのに対し、天どん師は普通に江戸弁。リレーだとこういうディテールが変わってくるのも面白い。
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