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実力派二ツ目独演会 らくご長屋 第13回 宮治ひとり舞台 [落語]

実力派二ツ目独演会 らくご長屋 第13回 宮治ひとり舞台
於:中野 なかの芸能小劇場

桂宮治『やかん』『強情灸』『大工調べ(序)』

久しぶりのなかの芸能小劇場。約5か月ぶりか。
久しぶりにバイクで行ったら、いつも停めている駐輪場がなくなっていた。えー。替わりの駐輪場まで移動して会場に急ぐ。

いつもであれば普通に落語から始まるのだが、今日はオープニングトークあり。
今日は本来だったら東京オリンピックの閉会式だったらしく、会のサブタイトルとして「宮治全力疾走」とついていたそうだがこの騒ぎでなしになったようだ。「イッチニッ、イッチニッ」と行進しながら舞台へ上がり、「どうだい?」と一言。どうだいってなにが?
相変わらず毒を振りまきながら嬉しそうに客を巻き込みつつ話す。ぺこぱの「傷つけない笑い」を引き合いに出して「……真逆」と笑う。「傷つけたくねぇー」といいながらもまあいろいろ出てくる。「これつぶやいたらホントぶっ○ろすからね!」というくらいのヤツ。
あとはこの会の前の馬石師匠を袖から見ていたらしく、「なんであんなに可愛いんですかね。たぬきとか定吉とか演っているのを後ろから見てると抱きしめたくなる」とか。わかるようなわからないような。
浅田飴が行ったキャンペーンに宮治さんも協力したらしく、なぜか浅田飴グッズを持ち出して舞台に並べる。本来ならば客に配る予定だったのだが、このご時世NGなのだそうだ。それを主催のオフィス10の長女に言ったところ、「撒いちゃえばいいじゃないですか」と言われたらしい。

オフィス10の主催者の娘姉妹はいろんな人にネタにされており、なかなかエキセントリックなお人のようだ。今日がオリンピックの最終日だったことを「全然知らなかった」といったらバカにされたらしい。「じゃあ◯◯のこと(詳細は忘れた)も知ってるのかよ!」と逆襲すると目を泳がせながらも「知ってますよ」と答えたという。「こういう人を知ったかぶりといいまして」と『やかん』に入る。いつもながらこのつながりは上手い。
本題のやかんの由来に入る前の魚根問いまでは話があっちこっち縦横無尽に飛び回り、なぜか真打披露興行に花を出すための連絡先なども盛り込む。思ったより高くない。個人でも出せるっていうし、一蔵さん小辰さんが昇進するときは花出すか。
川中島の合戦からは脱線も少なくすいすい進む。こういう勢いで聴かせる噺は宮治さんのように圧の強い人が演ると面白い。

そのまま二席めの『強情灸』へ続けて入る。
こちらは入れごとも少なくストーリーに沿って進むが、くすぐりがそれぞれなんだか濃厚になっている感じ。宮治さんに合っていると思うが、好みはわかれるかも。もちろん私は好き。
灸が熱いと感じてからのやせ我慢がちょっと長いかなとも思う。やけどへの防御は人間の本能だから、あんまり長いと嘘くさく感じてしまう。

三席め、今日は17時までには完全撤収しなくてはならず、15時開演で16時40分くらいまでには終わらないといけないらしい。オープニングトークから「こんなことやってる場合じゃない」とはいいながらも持ち前のサービス精神でいろんな話をして楽しませてくれた結果、残りがあと20分くらい。なのに『大工調べ』に入るとは。
確かに棟梁の口のきき方も悪いが、それ以上に大家の因業ぶりが出ていてイヤミな感じがすごい。これはアレか。「性格悪い」と言われている(自分でも言っているけど)宮治さんの本領発揮といったところか。次第に棟梁がイライラを募らせていく様がリアル。
言い立てはまったく噛まずにツルツルっと流れる。実生活であれだけ上司とかクライアントにいえたら気持ちいいだろうなあ。
タグ:桂宮治
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