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五月猫同窓会 [落語]

五月猫同窓会
於:なかの芸能小劇場

三遊亭けん玉『ん廻し』
三遊亭兼好『熊の皮』
寒空はだか 歌うスタンダップコメディ
三笑亭夢丸『将棋の殿様』
春風亭百栄『リアクションの家元』
古今亭今輔『雑学刑事』

午前中と同じくなかの芸能小劇場にて。
駅前のファミレスにて昼食と時間つぶしをしようと思ったら、広い席に案内されてしまう。そして徐々に店内が混みだし、順番待ちまで出てくる。
そうすると元来気が小さいので、居心地が悪くて出てきてしまう。まだ時間あるしドトールでも行こうかと思ったが、外がかなり気持ちいいことに気がつき木陰で過ごす。なんだコンビニで昼メシ買って、最初からこうすればよかったなあ。

開場時間に行くと、番号が呼ばれて入場している。チケットに記載されている番号順かと思ったら、整理券が配られていたそうだ。そういやなんかそんなことチラシに書かれてたなあ。じゃあこのチケットの番号は何だ?
なかの芸能小劇場は真ん中のブロックは5席ずつ。2人で来た人は大概両端から座るので、たいていど真ん中のいい席がひとつだけぽつんと空いている。私はそれを狙うので正直順番はどうでもいいんだけどね。

最初に共同主催者である恩田えりさんが挨拶し、出演者が私服で登場。カードを引いて出演順を決めるのだが、そのカードを引く順番はじゃんけん。「じゃあ出演順をじゃんけんで決めればいいじゃないですか」と今輔師が至極ごもっともな意見を言うも黙殺される。
カードを引いたら自分でも見てはならず一斉にオープン。
恩田さん「その方が傷が深い」ってこの人もたいがいねじ曲がってんなあ。闇深そう……。
前半が古典派で後半が新作派にきれいに分かれる。出演者からも「コレ逆の方がいいんじゃないの?」との声があがる。確かに浅めの出番は新作であっためてトリの前に色物がいて最後に正統派古典ってなんかすごく寄席っぽい。

けん玉さん、若い衆たちのわーわーと言いあっている様子が楽しい。
言い立てというか「先年神泉苑の〜」の部分もスラスラとスピード感たっぷりに。

兼好師、この会では弁当が用意されているのだが、昨年一昨年とこの会はトリで、食べると眠くなるので食べ損ねていたと話す。
今年は一番手で、弁当が食べられると嬉しそう。
初老の夫婦では旦那が威張っていて奥さんが弱いのをよく見かけるが、あれは見た目も良くない、少しくらい奥さんに尻に敷かれてるくらいの方がいいと『熊の皮』に入る。
この噺も兼好師だと「悪妻と気弱な夫」ではなく「いちゃいちゃしている夫婦」になる。まあそっちの方が聴いてて楽しい。

寒空はだか先生、ええといろいろ話していたのだがなんだか上手くまとまらない。「松山千春を小林旭で歌うと気持ちいい」とか。
「耳に残って心に残らない」という『東京タワーの歌』のキャッチフレーズ通りだな……。

夢丸師、子どもっぽい殿様とその対応に苦慮する家臣のやりとりが楽しい。
三太夫さんの武骨な感じも渋い。

百栄師、NHKの『もふもふ』という番組にたまたま出、それがこの会の直後に再放送されるという。私は本放送見た。浅草演芸ホールの看板猫ジロリにデレデレになってる百栄師を。最初はじゃれて手を噛んでいるのだが、いつの間にか本気噛みになるのだという。けど猫好きなのでそれも止められないのだそうだ。わかるわー。本気噛みされてもそれはそれで嬉しい猫下僕気質。俺もそうだから。
幸いウチの猫は大変賢いので噛んだり引っ掻いたりしないのだが、実家で猫を飼ってた時は身体中生傷が絶えなかった。
テレビの話題から最近のバラエティが画一化されていることに触れ、番組の最後にお笑い芸人がなぜか罰ゲームのようなものを受ける、あのリアクション芸というのはいずれ日本の伝統芸能になるのではないかーーということで、リアクション芸のお稽古をつける家元と門弟というシチュエーションの新作。
伝統芸能だからか、全編を通して京都弁。それで熱湯をかけられたときのリアクションや、土手っ腹をサブマシンガンで撃たれたときのリアクションの稽古をするという荒唐無稽で大爆笑の一席。

トリの今輔師、趣味はクイズだそうで、以前にアタック25に出たこともあったとか。
「クイズマニアの刑事がいたら」という新作で、立てこもった銀行強盗と交渉を行いながらも出てきた単語をことごことくクイズ形式にしてしまう。
ところどころで挟まれる豆知識も面白いし、競技クイズのテクニックなどが語られるのも面白い。

なんだか色んな方向の落語が楽しめた。
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コメント 2

ナオ

五月猫同窓会楽しそうですね〜
兼好師匠のお弁当の件を風の噂に聞いてなんだろ?と思ってましたがここに来ると大抵判明して大変助かります。
やはり私まだまだふざけた客でただ笑いに行ってるんだな。

by ナオ (2017-05-06 23:08) 

Macky

>ナオさん
こんにちは。
落語はただ笑うだけでいいんじゃないでしょうか。
噺家さんもよく言うように、「肩の力を抜いて気軽に聞いて大笑いする」のが本来の楽しみ方なのだと思います。
特に滑稽噺メインの兼好師の場合、「あー面白かった!」が一番ストレートで正直な感想だと思います。
さすがにそれだけだと伝わらないので、私はここでいろいろあーだこーだこねくり回してますが、本来そんなのは邪道なんだろうなー……と思ってます。
by Macky (2017-05-07 17:51) 

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