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上野鈴本演芸場 令和五年三月上席 夜の部 3月5日 [落語]

上野鈴本演芸場 令和五年三月上席 夜の部 3月5日
於:鈴本演芸場

林家十八『牛ほめ』
入舟辰乃助『寄合酒』
アサダ二世 奇術
桂やまと『熊の皮』
むかし家今松『猫の皿』
柳家小菊 粋曲
三遊亭天どん『はじめての確定申告』
隅田川馬石『王子の狐』
風藤松原 漫才
古今亭菊之丞『親子酒』
林家二楽 紙切り 芸者 舟遊び 初音ミク
入船亭扇橋『佐々木政談』

鈴本に二日連続とか披露目を除いたら初めてじゃないかな。

やまと師、おかみさんは悪妻というよりもかなり亭主のことをうまーく転がしている感じ。その加減が上手い。ところで最近『熊の皮』をよく聴いているように思う。流行っているのか。

きく麿師の代演で天どん師。きく麿師も聴きたかったが、代演に天どん師は素直に嬉しい。それにしてもこの芝居、扇橋師の芝居なのに柳家がおらずに林家や古今亭ばかり。で今日はさらに三遊亭も入るという。バラエティに富んでいるというか。
『はじめての確定申告』は6年ぶりくらい。最後のシーンのためだけにモデルガンを持ち込み、背中に隠していると思うとなんともおかしい。

馬石師、狐が化けているのを目撃した男が 眉にツバをつけているのは初めて見たかも。いわゆる「眉唾」ってやつね。
騙された狐も、男が謝りに来たときに眉にツバをつけているのがおかしい。しかも手を握って獣の手を表現しているのが芸が細かい。

菊之丞師、おかみさんの機嫌を取っているときの駄々っ子ぶりと酒を飲んでいるときの毒舌の対比が鮮やか。キッチリキッチリスタンダードに。

二楽師、最初のリクエストの「舟遊び」を切っているときに「紙切りって大変だよなーいろいろと知ってなきゃいけないんだもんなー。……二楽師とか正楽師とか、自分が知らないアニメキャラとかのリクエストがきたらどうすんだろ?」とかボーッと考えていたら、なんと次のお題が『初音ミク』。「初音ミクってアレですよね? ツインテールの……。お好きなんですか?」と初音ミク自体は知っていた模様。とはいえ切りながら「昔学校寄席で『ワンピース』ってお題がきて……今はわかりますよ、海賊のアレだって。でもそのときは知らなくて……まあそういうことです。しかも『チョッパー』って。今はそういうキャラがいるって知ってますけど、その当時は私の中で『チョッパー』といったら長い自転車のハンドルのことなんです。『死ねクソジジイ』って言われました……」などいろいろ話してくれた。
切り抜いたのは「初音ミクのフィギュアを肴に飲んでいる男性」。

扇橋師、お子さんの風船エピソードから『佐々木政談』に。
堂々としたトリっぷり。昨日も思ったが、トリ用の大ネタをしっかりと一度自分の中に取り込んで語っているように見える。
でもあれね、やっぱり扇橋師は最後のサゲのセリフの言い方が扇辰師と似ている気がする。わざわざ「サゲですよ」とばかりに声を張り上げるのではなく、逆にあっさりさらりと声を抑えながらするっとひとことを放つ。

これだけ堂々とした主任ぶりならすぐに他の寄席でもトリをとるんだろう。浅草はけっこうミーハーというか人気のある人が多いから、次は末廣亭か池袋か?
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