SSブログ

三遊亭兼好 独演会 桜満開笑いの宴 [落語]

三遊亭兼好 独演会 桜満開笑いの宴
於:青砥 かつしかシンフォニーホール

三遊亭兼好『長屋の花見』
三遊亭けろよん『子ほめ』
三遊亭兼好『紋三郎稲荷』
三遊亭兼好『明烏』

WBCはよかったねぇ……。大谷の先発で始まり大谷のクローザーで終わるという、まあ大谷の大谷による大谷のための大会でしたなあ。こんなプレイヤーをリアルタイムで見られるありがたさよ。巨人ファンとしては我らが岡本や大勢が活躍したのも嬉しかった。
とはいえ準決勝は墓参りで車を運転中だったし決勝は会社でこっそりスマホで見ていたが同時に胆石の発作が出て痛みにもんどりうつという。しかし会社で発作が出るとなると、いよいよ手術も考えなければかなあ……。
会社の同僚に「大丈夫ですが?」って聞かれるけど大丈夫か大丈夫じゃないかといったら大丈夫ではないです。とはいえ発作さえ起きなきゃなんもないからなあ。

さて2週間ぶりの落語。かなり間が開いたように思うけど、普通に考えたら2週間行かないなんて普通ですね。
雨のため電車で。バイクなら30分足らずで着くんだけどなあ。というか青砥って通ったことはあっても目的地としては初めてかも。

兼好師も10数年ぶりの訪問らしい。「ここはクラシックのコンサートホールなんですよね。なので以前は音が反響して『こんつわこんつわこんつわ……』『まあまあおあがりおあがりおあがり……』みたいな感じになっていた。落語を受け付けなかったんですけど、今は黒い幕をかけたりして工夫してだいぶやりやすくなりました」とのこと。
「野球、盛り上がってましたね。私はその日、新居浜で昼席夜席の仕事だったんです。もう10年くらい通ってる仕事なんですが、あまり相性がよくない。……相性が良くないってのはつまりウケない。もう何やってもウケないんですよ。ちょっと毒を吐くと引かれるし、持ち上げると『ヨイショするな』みたいな……」。へえ。
「でもその日はもう昼からみんなニコニコなんですよ。新居浜って野球が人気なんですよね。……他に楽しみがないから」。私怨が漏れてますよ。
「その日は何いってもウケる。ちょっとスベっても『逆転、逆転!』みたいな。心の持ちようって大切だなと思いますね。昔の人たちも貧乏だからって暗くなかった。お金がなくても明るく暮らしていた」。一席めだし『だくだく』かな? と思っていたら『長屋の花見』に。兼好師の季節の噺は年一でしか聴けないから嬉しい。なかなか一席めに掛けるボリュームの噺じゃない。お得ですなあ。
大家さんの呼び出しに「みんなで一緒に行こう。イワシと一緒。……頭を低くしてエイの形にして遠くから……」という作戦。大家さんに「変な形をしてねえでこっちへ来い」「いや、このままで……」「頭踏んづけてそっち行くぞ!」というやり取りが楽しい。この噺全体に流れる大家と店子たちのゆるい上下関係の中での攻防が心地良い。

二席め、「私は創業地の北千住に住んでいるので、イトーヨーカドーが大好きなんです。このご時世縮小するのは仕方ないんですが、洋服の事業を全部撤退するというのが残念ですねえ。……んん? あれ? そんなことない? 誰もヨーカドーで服を買ってないんですか? だってヨーカドーの服を着たら誰だっておじさんおばさんになれるんですよ!?」。これは同意者なしはやむを得ないのでは……。
「ユニクロは安いし機能的だしある程度オシャレ。けどおじさんおばさんには似合わない。若者とか、逆にもっとおじいちゃんおばあちゃんになるとユニクロは似合うんですけど、おじさんおばさんには似合わないんですよ。そこでヨーカドーですよ。なんていうんでしょう、おじさんおばさんが着るテイストを突き詰めてるというか。……えっ、私だけ……?」とどこまでも噛み合わない。
服の話から「最近は毛皮が減った」という流れに。「私の故郷の会津若松でも放射能の関係で熊を撃っても皮を取っちゃいけないってなった。ただその場合猟師も儲からないから熊を撃たなくなる。じゃあどうするかというと、撃った後に穴を開けて熊を置くんです。で、役場の人が写真を撮るんです。そうしたらその後は役場の人はいなくなる。……こういうところ大好きですね」。まんま『熊の皮』かと思ったが狐に行って『紋三郎稲荷』に。今日は私の中の落語イントロクイズ二連敗。
兼好師の山崎平馬は徹頭徹尾お調子者で侍っぽさはない。その平馬に踊らされる駕籠かきふたりのパニックぶりが楽しい。

仲入り時に7月に同じ会場で開かれる萬橘師の会のチケットを購入。……また現金がギリギリしかなかった。最近はだいたい店でも飲食店でもiDで払えるから現金持ってないんだよ。

三席め、上野動物園の双子パンダが親パンダから分けられた話から「動物は一度子離れするときっぱりと別れる。後ろから見守るなんてことはしない。人間の方が子離れしない」と『明烏』に。
相変わらず源兵衛太助の札付きコンビの凸凹っぷりが楽しい。若旦那に「日向屋半兵衛が一子時次郎、源兵衛太助両札付き以上三名で参りました」と紹介されるのもおかしい。
一夜を明かして源兵衛に「どうでした?」とニヤニヤ尋ねられ、「夜が明けるのがこんなに嫌なものだと思った時次郎……」などと答え、太助に「自分で自分のことを時次郎っていうな!」とキレられるのが面白い。

終演が16時過ぎ。青砥で昼飲みでもしようかと思ったが、車での買い出しに行くことに。昼飲みは明日の楽しみに。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:芸能

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。