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兼好・織音二人会 その4 [落語]

兼好・織音二人会 その4
於:上野広小路亭

三遊亭西村『黄金の大黒』
神田織音『黒田節の由来』
三遊亭兼好『干物箱』
三遊亭兼好『孝行糖』
神田織音『安井息軒』

意味もなく午後休を取る。ホントはそんな状況でもないんだけど。
先週の火曜は「けんこう一番!」があってチケットも取っていたのにもかかわらず、なんと忘れるという大失態。痛恨っ……! まさに痛恨っ……! チケット代もさることながら、軒並み会が中止になる中で独演会を逃すとはファン失格っ……! いやまあ失格とかそんなのはないだろうが。いずれにしても兼好師の高座を一回逃してしまったのでそれを取り戻さなければ。

ということで上野広小路亭に。一応事前にやるかどうかを確認してから小雨の中バイクで向かう。平日だからか新型コロナのせいかはたまた場所のせいか、客入りはさほどでもない感じ。

織音先生の一席めは黒田藩の母里太兵衛が福島正則と酒の勝負をして名槍日本号を下賜されたというストーリー。今ならパワハラだーアルハラだーといろいろ言われそう。

兼好師の一席め、やはり話題は新型コロナウィルス。「感染しても潜伏期間があるから感染してるかどうかわからないのが困る。感染したらおでこに『武漢』とか出ればいいのに。『佐藤くん、おでこに武って出てるから帰ったほうがいいよ』とか」。正直うちの会社が入ってるオフィスビルでも陽性になった人が出てるからあんまり他人事じゃないんだよなあ……。
「野党もねえ。『対応が遅い』って言ってますけど。でも彼らだって流行り始めた頃に与党になにか意見してたわけじゃなくて、桜がどうこうってずっと言ってたんでしょ? それで与党を非難しても後出しジャンケンですからね」と私の思っていたことを代弁してくれる。あんな足を引っ張ることしか考えてない野党なんて必要かアレ。
「しかし中国はすごいですね。日本では全国で休校ってのでもかなり頑張った方でしょう。なのに中国は1100万都市の武漢を封鎖して閉じ込めるっていうんですから」と人を閉じ込めるという話題から若旦那が軟禁状態になっている『干物箱』に入る。
貸本屋の善公が若旦那の身代わりと聞いて妄想をふくらませる場面で、次第に妄想の熱を帯びていく様子がとにかくおかしい。
大旦那にバレそうになり、布団に潜り込むも剥がされそうになる攻防シーンもまた大げさで楽しい。

二席め、トイレットペーパーが買い占められている事態に触れ、「日本人は昔とぜんぜん変わってないんですね。逆に言えばトイレットペーパーさえあれば安心する民族なんでしょうね。平和ですね」といわれ、なるほどそういう見方もあるかと納得。日本人はトレペ好き。
買い物にも行けないような人も多くいるのだから、昔のように売りに行くのもアリだろうと行商の噺である『孝行糖』に。
長屋での相談シーンでは住人はお気楽な人たちに見えるが、二十四孝が普通に出てきたり、与太郎のための衣装を用意したりと結構文化レベルの高い長屋なんだよな。

織音先生の二席めは宮崎飫肥藩の学者、安井息軒の一代記。
痘痕面で隻眼藪睨みがコンプレックスだったようで、才能に魅せられて嫁いできた妻にずっと顔のことについてグチグチいうような話という印象だった。
先日亡くなった野村克也氏の「人を残すは一流」という格言から話に入ったように、教育者の素晴らしさを説くような話らしいのだが、どうにも顔のことばっかりずーっと言っているのでちょっと鬱陶しいなあというのが正直な印象。

さてまた明日も仕事かあ。
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