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勝浦よろず萬べえ落語会 [落語]

勝浦よろず萬べえ落語会
於:代々木 勝浦よろず萬べえ

三遊亭遊馬『味噌蔵』『百川』

遊馬不足を補うため、初めて開かれる会に行ってみることにする。
代々木の飲み屋での会で、会食付きで5000円。遊馬師はこのスタイルが非常に多い。んー俺は会食いらないんだけどなあ……。基本的にひとりだし。というか遊馬師自身は飲めないのにこのスタイルは苦しくないのだろうか。
かわら版に掲載されておらず、遊馬師からのLINEで情報を得る。
うなぎの寝床の長細い店内に椅子を並べて会場にしている。
遊馬師が高座に上がると顔が逆光になっていて暗い。カレンダーをレフ板にして照明を当てるなど工夫するが、それでも日光には敵わないようだ。
それと飲食店なので、やはり排気の音が大きい。最初は声が聞こえなかったが、換気扇を止めてようやく聞こえるように。初回なのでいろいろ試行錯誤しながら。

一席めの『味噌蔵』はこないだの小遊三一門会でも聴いた噺。他の会でのネタ出しでもちょいちょい見かけるので最近のブームなのかもしれない。
酒場で酒を呑む噺を聴くのは楽しい。

仲入りなしでそのまま二席めに。
落語の中には宣伝落語というものがある、と料理屋の百川で本当にあった噺、として『百川』に。
寄席だったらそれでも大丈夫だけど、飲み屋での会でそれはどうなんだろう。四神剣の説明とかなくて大丈夫かな。
遊馬師の『百川』は6年振り。そんなに開いてたか。このサイズの噺は寄席じゃトリじゃなきゃ難しいだろうしなあ。
朴訥とした百兵衛の佇まいが遊馬師の雰囲気とよく合っている。

終演後に飲み放題付きの食事会。落語が初めてというご夫婦とそのご夫婦を連れてきた男性と同じテーブルにつかせてもらう。
案の定落語が初めてという人には『百川』は難しかったようだ。これで落語に興味を持ってくれるといいんだけど。
食べログでも評価が高い店だったが、確かに出てくる料理がすべて美味しい。白子の天ぷらとか最高。
ただ昼飯と時間が近かったこともあって完食できず。残念。
タグ:三遊亭遊馬
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三遊亭兼矢の色々ひとり会 [落語]

三遊亭兼矢の色々ひとり会
於:中野 なかの芸能小劇場

三遊亭兼矢『垂乳根』
三遊亭兼矢『小言幸兵衛』
柳家小ふね『鈴ヶ森』
三遊亭兼矢『品川心中』

休みの日だというのにいつもと同じ時間に起きて落語へ向かう。
乗り継ぎ駅でいつもと反対に行かなきゃならないのに、習性でいつものホームへ行ってしまい、ああ逆だったと新宿方面ホームへ行くと目の前を電車が出ていく。まあ山手線だから3分待ちゃあ次がくるんだけど、新宿でも目の前で電車が出ていく。あの電車に乗れていれば。

会場に入ると結構埋まっている。
二ツ目の会としてはなかなかの入りなのでは。
……マダム率高えー。印象では7〜8割がマダム。なんだ、息子枠なのか。あと若い人もそこそこ。

兼矢さんの一席め、「今日はあまり予約が入ってなかったので主催の和希さんの機嫌がよくなかったんですけど、ゲストの小ふねアニさんは人をノセるのが上手い。それに次第にこれだけお客さんが入っていただけたのでどんどんテンション上がっちゃって、さっき袖で『ガンバッテ!』って言われた。そんなキャラじゃないでしょ……」。
ミケランジェロの絵が500年振りくらいに新たに見つかり、その経緯などを。なんかいつもどことなくマクラが文化的。
夫婦の話題となって『垂乳根』へ入るが、大家との場面ではなく書生さんの部屋に。嫁さんが難しい言葉を使うと大家から聞いているので、普段自分が話す言葉での結婚の挨拶を難しい言葉遣いに直してほしい、という依頼をする。
その努力が実り、挨拶を読み上げると「微笑」
「微笑」とウケる。たまに「爆笑不可避」とか「激おこ」とかネットミームも混ざるのがおかしい。

そのまま二席めに。
「最近Yahoo!ニュースのコメントとか見てるんですけどすごいですね。言いたい放題。こないだは『名探偵コナン』に文句を言っていた」とコナンダジャレを2つほど出したが華麗にスベる。
「文句が出るということは共感を得られていないということ。だから小言になる」と『小言幸兵衛』に。
一席めに比べるとアレンジは抑えられているが、ちょいちょい工夫が加えられている。ちゃんとストーリーに沿った肉付けがされていて、割と理論派なのかもしれない。

仲入りに入ろうとしたときに高座にマイクが持ち込まれ、小ふねさんが登場。兼矢さんの誕生日が近かったこともあり、「兼矢さん生誕29年祝い」が行われ、小ふねさんから祝辞が読み上げられる。
小ふねさんはチラシにもわざわざ「ゲスト:柳家小ふね(親友)」と書かれているほどで、普段から仲がいいらしい。祝辞の内容は「こないだ一緒に映画に行ったら予告編で『こんなの誰が見にいくんですかねー!』とか『うわっ、つまんなそう!』とまあまあ大きい声でいっていて隣のおじさんに睨まれていた」とか「上映後も『面白かったですね』といいつついろいろダメ出しをしていた。映画のお金を出したのは僕です。お金返してほしい」とか。兼矢さんの正直すぎるところは変わっていないようだ。
主催の和希さんからお茶漬け、小ふねさんからはお茶のプレゼント。

親友の小ふねさんはあっさりと短めに。前に聴いた時も思ったが、親分が軽い。

兼矢さんの三席め、お染が金三を丸め込むときに「夢は叶えるためにある!」と心中に向けて前向きなんだか後ろ向きなんだかわからないパワーワードで押し切るのがおかしい。
仕返しには行かず、親分の家まででサゲ。

ところどころに工夫を加えられており、たまに「それいる?」と思わないものもあったものの、だいたい流れに沿った自然な感じで面白かった。
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