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道楽亭初席 “俺たちの 時代2024” 2024年1月7日(日)【昼席】 [落語]

道楽亭初席 “俺たちの 時代2024” 2024年1月7日(日)【昼席】
於:新宿三丁目 道楽亭

柳家㐂三郎『初天神』
三遊亭天どん『新作(達成感)』
一龍斎貞寿『箱根駅伝100回目の奇跡』
蜃気楼龍玉『夢金』

朝猫にご飯をあげ、んーもうひと寝入りすっかと二度寝を決め込む。……起きたら12時45分。……やっちまった、開演15分前じゃねえか。一瞬行くのをやめるかとも思ったが、天どん師聴きたいなあと思って大急ぎで道楽亭まで。幸い……でもないが、ちょうどひとりめのごはんつぶさんが終わり、ふたりめの㐂三郎師が上がろうとしているところに間に合った。ごはんつぶさんも聴きたかったなあ。

㐂三郎師、恒例のダブルピースから。
「いいですね、ごはんつぶさん。狂乱の落語ですね」。何やったんだ、気になるー。
「この後は天どんアニさんで、天どん一門に挟まれてる。オセロだったら私も天どん一門ですよ。そしたら名前も『天むす』とかに変えて……そんな大きな名前はもらえないか、『タレ』とかですかね」。天どん一門の名前の大きさの基準がわかりません。
「私は新作はできないので……。といって龍玉アニさんほど本格派でもないという……。そんな落語でお付き合いいただきたい」と『初天神』に。飴玉から団子、凧揚げとフルコース。最後までは久しぶりに聴いた気がする。
「川には河童っていう怖え化け物がいて、お前のことをアタマからガジガジ齧るんだからな」という脅しが「河童というものは、柳田國男先生によれば水の神様が堕落した姿で……、尻子玉というものは……」とすごい勢いで語りだし、「妖怪博士か!」とツッコまれるのが㐂三郎師らしくて楽しい。

天どん師、「噺家は『正月は忙しいでしょう』と言われますが、完全に人によります。喬太郎師匠やたい平師匠の忙しさを見ていたら、僕が『忙しい』なんていえないですよ。一之輔くんなんかは普通にこなしてるみたいですけどね。◯ねばいいのに」と新年も相変わらず。
そうはいっても天どん師もいろいろ忙しそうで。「なのに預かり弟子のふう丈くんがいきなりやらかしましてね。詳しくはいえないんですけど」。なんか昨年に坊主にするほどしくじったらしいが、またなんかやったのか。「本来噺家なんて師匠が『破門だ!』と言えばクビになる特殊な業態なんですよ。それを分かったうえでやらかすんですから……」と嘆き節が止まらない。マジで何したんだ。
ひととおりグチをこぼした後に噺に入っていく。
友人と居酒屋で待ち合わせた男が、「いやあ大変だった、脚パンパン」と一駅分をママチャリ漕いでやってきたことを大げさにアピールしようとするのだが、友人や周りの常連客、居酒屋の大将の方が似たようなシチュエーションでもっとすごいエピソードを持っているというもの。
ちっちゃいことを大げさに話そうとするセコさや、それをあっさりと上回られて不貞腐れるところなど、いかにも天どん師の噺の登場人物らしくて楽しい。

貞寿先生は箱根駅伝がお好きらしく、今年の箱根駅伝の話や過去の山の神などのエピソードを。
箱根駅伝に1mmも興味がない身としてはなかなかツラい。毎年正月に「あーなんか走ってんなー」くらいの認識しかないので。

龍玉師、凍える寒さが伝わってくる『夢金』。
欲の熊蔵の図太さと侍の酷薄さがお見事。
やっぱりこういうピカレスク譚がよく似合う、といったら失礼なのかもしれないが、聴く方をグッと引き込んで離さない力がある。

返す返すもごはんつぶさんを逃したことが悔やまれる。まあ猫に囲まれて二度寝、というのはこの世のパラダイスなのは間違いないんだけど。
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