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けんこう一番!第七回三遊亭兼好独演会 [落語]

けんこう一番!第七回三遊亭兼好独演会
於:国立演芸場

三遊亭兼好『孝行糖』
三遊亭じゃんけん『釜泥』
三遊亭兼好『野晒し』
上條充 江戸糸あやつり人形
三遊亭兼好『船徳』

会社を少し早めに上がって会場へ向かおうとする。
そうすると同僚が割とどうでもいい仕事の話をしてくる。おい俺は定時前に帰ろうとしてるんだから用があるってわかるだろうよ空気読め。
おかげで会場へ着いたのは割とギリギリ。
会場では次回11月のチケットが売られていた。焦って思わず1枚買ってしまったがそういや俺かなり早い段階でチケット買ってたわ。平謝りで仲入り時に払い戻しをしてもらった。手売りだったからできたんだろうけど、ネットとかで買ってたらまた引き取り手を探さなきゃならないとこだった。

まずはご挨拶がわりに一席。
「最近では気温38℃とか普通にありますけどすごく暑いですよね? でも風呂で38℃だったらすごくぬるいですよね? これなんでですかね?」とずっと疑問なのだそうだ。
「今日の主催者に聞いてみても『風呂は顔が外に出てるから』って言うし」。え、俺もそう思ってた。
「昨日扇辰師匠に聞いてみたら『実はどっちも一緒だ』って言うし、喬太郎師匠に至っては『お前の根性が足りないからだ』って言うし」。
今ちょっと調べてみたら「気温だと発汗により体の表面が下がって気温との差が出るので暑く感じ、水温だと湯の熱伝導率が高い上に発汗作用による体表との温度の差がなくなるので暑さを感じなくなるから」……らしい。わかったようなわからないような。
「暑いと頭がボーっとしたり冷静じゃなくなる。『頭を冷やせ』というのは正しい理屈なんです。けれども落語には暑くなくてもぼーっとしている人が出てきて……」と噺に入る。

「『けんこう一番!』では『前座は二番』ですから」とじゃんけんさん。やっぱりやり辛そう。
『釜泥』はけん玉時代の兼太郎さんでも聴いたことがあるがそれとよく似ていた。同じ師匠から習ったのかな。
最初の方はじいさん口調ばあさん口調だったのだが、後になるに従って普通の口調に。「おばぁーさん」という呼ぼ掛けだけが爺さん口調になってなんかそこだけ浮いてしまう。うーん。

兼好師の二席め、やっぱりこの噺は「さいさい節」が聴かせどころ。
こぶしもきいて実に上手い。
水たまりに顔を突っ込んで顔の半分だけ水から出してブクブクいいながら妄想を続けるのがまたおかしい。

江戸糸あやつり人形の上條さん、ひとりで操っているようには思えないほど人形は繊細で多彩な動きをする。
獅子舞を操るときには二人立ての獅子で、獅子頭、前足の人、後ろ足の人とそれぞれを操る。これはすごい。言葉だけだと伝わらないなあ。

三席め、久しぶりに聴く『船徳』。
細かいオリジナル(?)のくすぐりがそこかしこにたくさん入り、それがことごとく面白い。
船頭たちの兄貴分が聞かれてもいない悪事をペラペラと話す場面では、新造の舟やそば以外の悪事も続々と出てくる。
徳の自意識過剰っぷりがこれまたおかしく、土手に女の子がいるというだけで張り切る。が、「本来女の子は船頭を見ると黄色い声を掛けるというが、この船頭はこんなこと(合掌)されてるぞ!」と客が悲鳴をあげるのも楽しい。

……家に帰るとなんかシンクが臭い。おじさんの口臭と同じ臭いがする。
あー食べ物のカスと体温と同じくらいの気温、んでもって多分雑菌があるとこうなるのね。
……気をつけよう。
つーか家の中でタイの路地裏の臭いするってヤバいな。タイと同じくらいの暑さがあるってことか……?
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