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兼好∞ シーズンII(第4回) 月光 [落語]

兼好∞ シーズンII(第4回) 月光
於:巣鴨 スタジオフォー

三遊亭けん玉『夕立や』
三遊亭じゃんけん『真田小僧』
三遊亭兼好『近日息子』
一龍斎貞鏡 ピアノ講談『月光の曲』
一龍斎貞鏡『山内一豊 出世の馬揃え』
三遊亭兼好『千両みかん』

毎回満席になる人気の会で、今日ももちろんいっぱいの人が入っている。

けん玉さん、「私の次にじゃんけんが出ます」と短めの噺を。昨日は逆だったので、出番を譲ったか。
この『夕立や』、台詞回しなどの噺自体は兼好師のものとまったく同じだが、話し方などは割と違っている。昨日も思ったのだが、兼好師の完コピではなく、けん玉さんらしさみたいなものができてきてるのかも。

じゃんけんさん、「兄さんの後に上がるのは新鮮で気分がいい」。
『真田小僧』は兼好師でも何度も聴いているが、ぜんぜん違う形。後で聞いたところによると、鳳楽師に教わった形だそうだ。……あーそーなんだ。あー。……正直兼好師の方が面白いと思うよー……。
それにしてもなんだろ、この妙にこなれた感というか落ち着いた感というか。全然褒めてないけどなんかこう落研っぽい感じ。

兼好師の一席め、貞鏡さんについて話し、「ああいうのは血筋もあるんですかねえ……なんで落語家ではそういうことが起こらないんでしょう」といわゆる二世を挙げていき、「ね?」と黒い笑み。志ん朝師や家元、五代目圓楽師にも息子はいて、「この人が落語やったらどうなるんだろう」と思わせる人ほど落語家にはならない、と話す。
そんなところからお気楽な二代目の噺に入っていく。
与太郎の頭がいいんだか悪いんだかわからない気の回しっぷりが楽しい。
父親と医者や坊主との会話も面白いが、やはりなんといっても長屋の連中が小競り合いをしつつワイワイガヤガヤやっているのがおかしい。この江戸っ子の軽さがいいんだよなあ。

貞鏡さんの一席め、ピアノの前に座って講談をやりながら場面によってピアノを弾くというなんとも新しいスタイル。
あらすじは若きベートーベンが『月光』を作曲するまでのエピソード譚とでもいおうか。
登場人物として「ハンス」という男がいるのだが、その人に向かって「はっつぁん」といったり、「家のドアをガラッと得けると六畳一間」とか、ところどころ古典落語が混ざっているのが楽しい。
ピアノを弾いているところを至近距離から見られ、「初高座以来の緊張で指が震えた」そうだ。

二席めは釈台に張り扇という本来のスタイルに戻り、修羅場読みも息をつかせずスラスラと語る。

兼好師の二席め、お調子者で粗忽者の番頭のキャラクターがとにかくおかしい。
大旦那に若旦那の相談を受けただけで葬儀の手配について語り始め、さっきの『近日息子』に似てるなーと思っていたら、「何の話をしてるんだ」「気回り先回り」「その噺はさっき終わったんだ」と案の定ツッコミが入る。
番頭の「みずみずしくて……、ハリがあって……」という報告を途中まで聞いただけで「みかんか!」と見破られるのもおかしい。

終演後はいつものように同じ会場で打ち上げ。
いつもなら打ち上げで第2ステージがあるので今日は一眼を持って行ったのだが、貞鏡さんが次の仕事があるということで打ち上げには参加されず。
勉強に来ていた音助さんを交えて打ち上げが行われ、いつものように二次会へ行って泥酔。
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