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第二十八回 一蔵ひとりの会 [落語]

第二十八回 一蔵ひとりの会
於:神保町 らくごカフェ

春風亭一蔵『夏泥』『松曳き』『青菜』

久しぶりに昼くらいまでたっぷりと寝る。
猫たちも添い寝をしてくれて至福の一時。

受付で30回スペシャルのチケットを売っていたので一枚購入。前回のゲストは一之輔師だったが、今回は一朝師。豪華だ。

一席め、GWに木更津のラドン温泉でやった仕事をマクラに。渋滞に巻き込まれ、開演時間に間に合わなかったらしい。館長も大変立腹で、着いた途端に高座へ出ようとしたら高座がない。大広間の床に毛氈と座布団が置かれただけだったとか。「高座ってのは『高い座』と書くんです。お客さんも上を向くから笑える。これ見下ろしてたらいじめですからね」。
仕事は無事終わり、さあのんびりするかと思ったら「帰りも大渋滞に巻き込まれるから早く出た方がいい」と言われ、温泉にも入らずに帰らされたとか。「1時間の仕事で、滞在時間が1時間5分くらいですよ」。
噺は今年初の『夏泥』。
昨年は何度も聴いたが、今年はややテイストが変わっていた。
昨年までは泥棒に入られる側も強面でかなり強気だったが、今年はややマイルドになっている。
人当たりは柔らかだが、その分絡みつくように金を巻き上げていくのが面白い。

二席め、ネタおろしの『松曳き』は殿様と三太夫さんのドタバタ劇が一蔵さんの押しの強さとあいまってグイグイと聴かせる。
ところで考えてみればタイトルにまでなっている「松曳き」や植木屋との宴会のシーンってあまり噺のオチと関係ないような……。

三席め、家の近所の公園を散歩しながら稽古することが多いそうだ。ただ、最近は暑いため「今日は『らくだ』を稽古しよう」と思っていてもいつの間にか『たがや』とか『ちりとてちん』とか夏の噺をさらってるそうで、「なので今日も夏の噺をやります」と『青菜』に。これも今シーズン初。一蔵さんも今年初だそうだ。
噺に出てくる植木屋は先ほどの『松曳き』の植木屋らしく、「わけのわからない殿様のところにも行くんですけど、旦那のところが一番好き」と語る。
家に帰ってから建具屋の半公に同じように振る舞おうとするのだが、半公は植木屋がそういうことをするのが好き、ということをわかっているのが新しい。「お前また何か覚えてきたの? いいよいいよ、こいよ!」とノリノリで、ツッコミも「三つ言っていい? 俺建具屋だし! 今日仕事してないし! 寝てただけだから!」と大笑いしながら数を挙げていく。
おかみさんとも仲がいいし、周りから愛されているのがわかる。
いろいろと工夫がこらされた一席に仕上がっていた。
タグ:春風亭一蔵
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