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第七十七回 高縄手落語会 [落語]

第七十七回 高縄手落語会
於:白金高輪 港区高輪区民センター3F 和室

瀧川鯉毛『桃太郎』
桂宮治『権助提灯』
瀧川鯉毛『やかん』
桂宮治『お見立て』

休日出勤してから会場へ。
会社へはバイクで行ったのだが、あと3分で着くというところで土砂降りに。くそっ。
17時43分という不思議な時間に開始。割と広めの和室にお客は10人ちょいという贅沢といえば贅沢な会。以前も一度来たことがあるが、やっぱり同じくらいの客の入りだった。宮治さんなのに。

さて鯉毛さん。『ラーメン大好き小池さん』の「小池」と同じ発音。
なぜ鯉毛なのかと師匠の鯉昇師に聞いたところ、亭号を春風亭から瀧川に変えた理由を教えられただけで名前の由来は教えてもらえなかったそうだ。
マクラはボソボソというか、モソモソとした感じの話し方だったのだが、噺に入ると声が大きく、ハリのある感じに。
とはいえなんだか噺の途中途中でよく自分で笑ったり、登場人物が笑う演出が多く、「その笑い声いる?」と思うところもしばしば。『桃太郎』での現代の金坊がおとっつぁんを鼻で笑うところでは小憎らしさがよく出ていたが。
本当は二席めでネタ下ろしをかけようと思っていたのだが、あまりの一席めのグダグダっぷりに怯んで二席めもいつも演っている噺をかけたという。
確かになんというかつっ転んだ感じで、バタバタとするかも。変にアドリブを入れて取り繕う前に、まずは落ち着こうと言いたくなる。

宮治さん、今日はふたつ仕事をこなしてきてかなりお疲れの様子。
朝は川崎フロンターレのイベントに出たそうで、土砂降りの中での営業だったようだ。
昼はテレビ局でナレーション入れ。「せっかく雨が上がったのに、今度はスタジオで仕事」とボヤき、「もう帰りたいのに、こんなギャラもよくない半端仕事が残ってる」と毒を吐く。
一席めの『権助提灯』、権助の毒がハンパなく、まあいかにも宮治さんというか。ここまで無礼だといっそ清々しい。
『お見立て』は喜助の振り回されっぷりが楽しい。お大尽の「見舞えぶってやんべえ」の訛りがキツすぎて何を言っているかわからず、「ええ、そうなんですよ」とか「ねえ、本当にねえ」とか適当に流そうとしていたのに、ついに「ててーてっててー? ……モールス信号?」とまでなるのがおかしい。
花魁が焦がれ死にをしたと説明するくだりでは、最初は棒読み口調だったのに途中から興が乗ってきたのか、どんどん大げさにクサくなっていくところが面白い。「お大尽に会いたい、お大尽に会いたい」をリズミカルに刻むのが笑えた。
宮治さんのサービス精神溢れる、いろいろ詰まった一席だった。
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