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大日本橋亭落語祭 5月3日 [落語]

大日本橋亭落語祭
於:お江戸日本橋亭

春風亭一之輔真打昇進口上
三遊亭遊馬『出来心』
三遊亭兼好『黄金の大黒』
柳家三三『のめる』
旭堂南湖『旭堂南北一代記』
春風亭一之輔『蛇含草』
笑福亭たま『茶屋迎い』

年に1度のお楽しみ。
なんといっても私の大好きな兼好師、一之輔師、遊馬師、三三師が一堂に会するんだから、来ないわけにはいかない。

気合いを入れて2時間前に会場に行ってみると、雨の中すでに数人待っている人がいる。
なんか毎年天気があまりよくないような気がする。
去年も雨が降っていて、三三師自ら整理券を配っていたんだった。
……と思っていたら、今年も三三師が整理券を配ってくれた。

image-20120503163317.png

去年は「柳家」のハンコが押してあったんだけど、今年はナシ。

まずは一之輔さんの真打昇進の口上。
小さい高座に6人全員が乗って登場。
なんと兼好師が笛を吹き、三三師が太鼓を叩いていた。
全員から口上、一之輔さんの挨拶のあとに三本締めを行う。
その後ジャンケンで順番決め。
一之輔さんがトリと周りから言われていたが、本人が「もうトリはいい」と全員参加でジャンケンし、上のような順番となった。

ネタ出しをしているからか、皆ほとんどマクラもなく噺に入って行った。

遊馬師の『出来心』は下駄忘れたところでサゲ。
時間もあるのだろうけど、やっぱり貧乏長屋のところまで聴きたいなあ。
新人泥棒がまるで小僧さんのようなのがちょっと気になった。
盗み食いは羊羹ではなく、酒とマグロの刺身ってのが初めて聴いた。

兼好師は長屋衆の口上ももちろん、大家の子どもを叱る場面までも面白い。
ただ『黄金の大黒』を聴いていつも思うのは、サゲの前の「大黒様が歩きだして〜」と地口の説明が入ることで間延びしてしまうような気がしてならない。
もっと会話でわーっと進めた方がテンポがいいのに……と思うのは素人考えか。
オチは少し変えていて、定番の「恵比寿を連れてくる」というよりも自然な気がした。

三三師もマクラなしでいきなり噺に。
噺もススッとムダがなくスマートな印象で、こんなにこなれた『のめる』は初めて。
『のめる』は好きな噺なので、三三師で聴けて嬉しい。
とはいえ、三三師は上手すぎこなれすぎな気もしないでもない。
上等な純米酒がすいすいいけてしまうように、するするーっと心地よく聴けるんだけど後に残らないというか。

旭堂南湖さんは毎年この会でのみお目にかかる。
上方でしかも講談となるとどうしてもそうなってしまう。
旭堂南北という存命の講談師の高校時代の話。
「一代記」ということなので、長講のうちの一部なのだろう。
ほとんど広島カープ達川と巨人江川の高校時代の対決の話。

仲入りを挟んで一之輔師の登場。
鈴本以来だけど、思ったほど疲れてそうでもなく。声はちょっとガラガラっぽかった。
餅の曲食いのバリエーションがやたら豊富だった。
餅を食べる八五郎が肩をすくめる仕草をよくするのだけれど、それがオチにきれいにつながっていた。

トリはたまさん。
一之輔師が一番にジャンケンに勝ち抜けて5番手をとったことで、皆トリを嫌がっていたのだけれど、一番嫌がっていたたまさんが見事に負けてトリに。
『茶屋迎い』は三三師に教わったネタだとか。元は上方落語のようだけれど……。
上方落語も年に一度、この会でたまさんを聴くくらい。
聴けば面白いのだけれど、あまり自ら行くことはないかなぁ。まあそもそも会自体がほとんどないし。

最後に上方式の大喜利。
一之輔師が司会で、「一之輔出世数え歌」。
一から十までひとりひとつずつ数え歌を歌っていくというもの。
アドリブが苦手そうな遊馬師のところで勝手にドキドキする。
とはいえ皆無難にまとめ、最後は三三師が「十(とお)でとうとう大看板」ときれいに締めていた。

明日も楽しみ。
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