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つばなれ特選会 vol.176 [落語]

つばなれ特選会 vol.176
於:四谷三丁目 荒木町 美舟

神田伊織『仙台の鬼夫婦』
三遊亭兼矢『片棒』
三遊亭兼矢『のめる』
神田伊織『杉原千畝』

国立演芸場から四谷へ。
2時間ばかり間が空くが、会場同士は近いので一度家に帰ると2往復するような感じになる。それに家にいる時間は1時間弱しかない半端な時間になるので、マックかなんかに行ってブログの更新でもすっかと決める。
……国立演芸場の周りってマックもファミレスもねえでやんの。地図検索するとあのあたりはポッカリと穴が開いたように何も出てこない。
しかも四谷にもマックないのな。ちょっと意外。東京の主要な駅近辺にマックがないとは。隣の市ヶ谷まで移動。

さてこの会は初めて行く。細い路地の居酒屋で行われている会で、月一で176回もやってるってことは15年くらい続いてるのか。講談にも力を入れているようで。

伊織さん、兼矢さんとは1年半くらい入門時期が違うそうで、伊織さんのほうが先輩なのだが、二ツ目昇進は兼矢さんのほうが早かったので複雑だったそうな。とはいえ演芸の種類も所属も違うんだからあんまり意味もなさそうだけど……。
一席めは古典の『仙台の鬼夫婦』。以前に浪曲の玉川奈々福先生で聴いたことがあるが、講談では初めてか。
二席めの『杉原千畝』も事実に基づいたドキュメンタリーチックな話。歴史ものといえば歴史ものか。
正直講談について良し悪しが判断できるほど聴いていないのでコメントはできないかなあ。変なこと書いて知ったかみたいになるのも嫌だし。
けど普通に面白い。この場合はfunnyじゃなくてinterestingだけど。

兼矢さん、一席めのマクラで栄豊満さんのモノマネなどを披露するも微妙な空気に。……そらあ伝わらないというか元を知らないとなあ……。兼太郎さんもよくそういうことをしていたが、……正直圓楽党はそんなにメジャーじゃないから……。あまり他の協会と絡まないから、というのもあるのだろうが。
一席めの『片棒』は先日師匠で聴いたばかりで、どうしてもそれが浮かんできてしまう。兼矢さんにしてみればいい迷惑だろうが。
とはいえ金太郎の無邪気に腹黒いことを言い出すときの満面の笑みなどはいかにも兼矢さんぽい。
関係ないけど兼矢さんすごい手がデカい、というか指が長い。なので笛を吹いたり、太鼓を叩いている仕草がすごく映える。

二席めは軽めに。これは多分兼好師からかな? 随所随所は変えているが、手を叩いた後にご隠居を指差すなどのくすぐりは残っている。
ご隠居から「沢庵大根百本、醤油樽に詰まろうかね、と聞いてごらん」といわれた後に「ええ。……それで?」という真っ直ぐな笑顔がおかしい。
「半さん! 沢庵大根百本! 詰ま! ろう! かね!」と区切って聞き、あっさり気取られるのもバカ正直っぽくて楽しい。

打ち上げもあるようだが、バイクで行ったのでパス。噺の最中もずっと出汁のいい匂いに包まれていた。
兼矢さんがお見送りに出てきてくれたので少し話す。最近はお見送りも少なくなったから、噺家さんとちゃんと話したのも久しぶりだ。
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真打昇進襲名披露興行 令和四年十一月五日 [落語]

真打昇進襲名披露興行 令和四年十一月五日
於:国立演芸場

入船亭扇ぱい『子ほめ』
柳亭市若『饅頭こわい』
玉屋柳勢『お血脈』
ホンキートンク 漫才
柳家小満ん『宮戸川』
鈴々舎馬風『楽屋外伝』
真打昇進襲名披露口上
柳亭市馬『藪医者』
鏡味仙志郎・仙成 太神楽
柳亭市弥 改メ 柳亭小燕枝『竹の水仙』

浅草、池袋では行けなかったため、小燕枝師のトリは約ひと月ぶり。
一昨日の反省を活かし、開演30分前に演芸場に到着する。

市若さん、超ハイテンションの『饅頭こわい』。ちょっと狂気を感じるのが楽しい。

馬風師、今日は寄り合いで五代目小さん師の靴を木久蔵(現木久扇)師が3度履いて帰った話などを。人の靴はいてわからないものなのか。

口上は柳勢師が司会で、上手から馬風師、市馬師、小燕枝師、小満ん師。
小満ん師はおかみさんが小燕枝師のファンだそうで、「携帯の写真をずっと眺めてるときがあります……妬いてます」。小満ん師と小燕枝師はコーヒーとケーキで2時間ほど話し合う「友だち」だそうで。「これからは付き合ってくれるかわからない」と 心配げ。小燕枝は恐縮しきり。
高齢の師匠に挟まれ、市馬師も「長生きも芸のうち」。ここ2年ばかりパタパタと儚くなってるからなあ。レジェンドたちには長生きしてほしいところ。
小満ん師も馬風ドミノで吹っ飛ばされ、市馬小燕枝師弟が気を遣ってるところを馬風師がつーんと知らんぷりをしているところがおかしい。

小燕枝師、このネタも一蔵師とかなり似ている。同じ師匠から習ったのかな。
宿の客が無一文だとわかったときの主人のぞんざいな口振りがおかしい。
口はぞんざいになるが、それでもカラッとしていて高圧的ではないのがいい。人によってはなんかすごい上からの感じになってイヤな空気になるが、そうならないのは小燕枝師のキラキラゆえか。
噺の後は恒例のかっぽれ。「アタシは噺で満足させられないんで……」とかそんなこと言わなくていいのに。
今日は『イケメンかっぽれ』は封印し、千成さんとふたりで『喧嘩かっぽれ』。ふたりで殴り合いのような掛け合いがある。これまた派手で楽しい。
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