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扇橋・朝枝のガリ勉5 [落語]

扇橋・朝枝のガリ勉5
於:高田馬場 ばばん場

オープニングトーク
入船亭扇橋『紋三郎稲荷』
春風亭朝枝『茶の湯』
春風亭朝枝『垂乳根』
入船亭扇橋『木乃伊取り』

昨日のサッカーの試合はつまんなかったなあ。素人目にも動きが悪いしどんどん後ろに下げちゃうし。新潮はこれで満足ですか。

オープニングトーク、朝枝さんが天然なのかわざとなのか、とにかく扇橋師の投げかけに対してちゃんと答えない。聞き返したりはぐらかしたりで話がまともに進まない。結局40分トークしてて話した内容は「昨日は節分だったけど、年中行事で何が一番好きか」というくらい。扇橋師は酉の市で朝枝さんは年末年始らしい。
扇橋師が「前座時代、浅草の初席に朝から詰めてるとさ、忙しいからメシも食えない。そうすると圓蔵師匠がさ、『デリカぱくぱくで弁当買ってこい!』って前座とお囃子さんの弁当買ってくれるんだ。……当時弁当1個200円だから7人いても1400円だけど。で、何の肉かわからない唐揚げとか入ってる弁当で、美味いんだけど食うと必ず胸焼けがすんの。お囃子のお師匠さんたちはそれがわかってるから『アタシはいいわ』なんて……。そうすると前座がそれを食う。それでもやっぱり圓蔵師匠に『ごちそうさまでした!』ってお礼に行くんだけど、『美味かったか?』『ハイ、美味しかったです!』『ウソつけ!』って……。そういうイタズラをする師匠だった」。いろいろ貴重なエピソードでは。

扇橋師の一席め、トークが長引いたからかマクラもほぼなく「狐は七化け狸は八化け」から『紋三郎稲荷』に。先日扇辰師で聴いたが、やっぱり似てる。まあ当たり前っちゃ当たり前だけど。
風の吹く「ぴゅう〜うぅ〜うぅ〜」と途中で一回転するところはまさに扇辰師譲りですな。
松戸の本陣に着いて宿の主人から狐向けの挨拶をされ、一瞬キョトンとする表情が楽しい。
最後に宿を立ち去る際に宿のお稲荷さんの社にせしめた賽銭を置いていく。日によってあったりなかったりするのだが、この一言があるかないかで平馬の性格がだいぶ違うような気がする。

朝枝さん、「いや、憧れの先輩が横にいて話を聞いているとああなっちゃうんですよ。ずっと話を聞いていたいというか……。この会も前の会場ときから数えるともう5年……いや6年? ……4年てことはないから5年、あ4年? 6年……?」とずっと言っている。袖から「どっちでもいいよ!」とツッコミが入るものの、「なのでこの会が始まったのが2018年? ん19年? 18年? 17年」と一向に話が進まない。再び扇橋師から「うるせえなあ! さっさと進めろよ!」と合いの手が入る。……わざとじゃないんであれば、まあそういう人なんだろう。
で『茶の湯』なのだが、

イヤくっっっっっっどっっっっ!

これは「丁寧」とかいうレベルじゃないよ……。たとえばご隠居が初めてお茶を立てるときにお茶の道具を適当に名付ける場面があるが、「名前を忘れた」テイにするためか、いちいち長い間絶句する。青黄粉を茶碗に入れるときも茶尺から一杯入れて「これでいいのかな?」というように長い時間悩んでもう一杯足す。これを3回繰り返す。
もはや『長短』の長さんパートを延々と見せられているような気分になる。一番後ろに座ってたので会場全体を見たのだが、結構な割合で撃沈していた。
ご隠居と定吉とのお茶会だけでものすごい時間を要し、コレ三軒長屋まであったらどうなるんだろうと思っていたら、さすがにそこはカットされていきなり羊羹泥棒までいったのでホッとする。
そういう笑いの取り方もあるんだろうが、正直ウンザリ。
比較するのはあまり良くないけど、兼好師だったら絶対こんなことしないよなあ……とあのテンポの良さを改めて認識する。

二席めはさすがにそこまでくどくなく、普通に。とはいえあくまで一席めと比べれば、という話だけれど。
最近夫婦差し向かいで飯を食う稽古の場面がカットされることが多い気がする。流行りなのだろうか。

扇橋師の二席め、なんか私の場合たまにあるんだけど、こないだ兼好師で聴いた噺を間を開けずに扇橋師が掛ける。まったくの偶然なのだが、『不孝者』とか『木乃伊取り』とかそんなにメジャーというか頻繁に掛かるような噺で起こる。そうするとどうしたって頭の中で比較してしまうんだよなあ。扇橋師には悪いんだけれども。
とはいえ今日の噺については比較してこっちのほうがいい悪い、というわけではなく。
兼好師は兼好師、扇橋師は扇橋師の若旦那像や清蔵像があり、その違いも楽しい。

うーん、次回はどうしようかなあ……。
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