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シェアする落語 第34回 三遊亭わん丈 [落語]

シェアする落語 第34回 三遊亭わん丈
於:門前仲町 深川東京モダン館

三遊亭わん丈『来場御礼』『魚の狂句』『芝浜』

いよいよクソ後輩が会社を去り、俺の負担が倍増する。
さらにその上に仕事が入るとか、みんなで俺を殺そうとしてるのか。
さらにクライアントのクソ担当のカスハラがひどく、上司や社長を巻き込む事態に。クソ担当は仕事できない上に責任感もなく、コイツのせいでクソ後輩が飛んだと思われる。まあクソ後輩が置き土産にクソ担当の悪行一覧を残してクライアントの上司に送られることになったから、さっさと配置換えになっちまえ。
でもって昨日も休出。あまり頭を使わない画像加工が主な作業だったので喜多八師の落語を聴きながら。私は集中力があまり長く続かないのだが、落語を聴きながらだと作業に飽きても「ちょっとネットでも見るか」とかにならないので結果的にずっと作業を続けられる。そしてアマプラが三田落語会を配信してるのでいろいろ聴けるのがありがたい。

さて久しぶりの「シェアする落語」。噺家さんを撮影できる時間をとり、その写真をネットなどにシェアするという試みを行なっている。前回もわん丈さんの会だった。
わん丈さんは昨年も出演され、「真打昇進前にもう一回出たい」と言っており、「じゃああと2~3年後に」と言っていたら急遽今日しかなくなってしまったそうだ。抜擢されたからね。

一席め、『翔んで埼玉』の話から地元滋賀の話に。「埼玉の人はイジられることに耐性があるから笑って許すけど、滋賀はそうではない」と滋賀の荒れ具合を滔々と語る。曰く警官がストーカー的な行為をするため「犯人」と呼ばれているとか、アンケートに「滋賀を舐めるな」と書かれ、次の年にそのことを同じ会場で言ったら「だから舐めるないうとるやろ」と書かれ、「まさかリピーターになっていただけていたとは」など。
落語会の会場にずっと携帯を鳴らしているオバサンがいて、よく見たら自分の母親だったというところから母親とわん丈さんの会話となり、どうやらマクラではなくそれが噺の本編だったようだ。
いかにも関西のオバチャンらしいけたたましくベタな会話が続き、さながらひとり漫才。さすが関西人というか笑いの手数が多く、ずっと飽きさせない。

一席が終わってシェアタイム。主催の四家氏との対談で、この間は撮影可能なのでバシャバシャ撮る。いつもならば二席終わった後でなのだが、今日は変則らしい。

抜擢真打という端から見れば華々しい栄誉なことのように見えるが、実際には大変なことばかりらしい。仲の良かった二ツ目の兄弟子とも溝ができたり、挨拶回りで上の師匠をしくじったりとかもすでにしているそうだ。
天どん師は「俺が出て謝ったほうがいいときは言って」と言ってくれて実際に一緒に謝ってくれるそうだが、「だから天どん師匠に迷惑をかけたくないんですよ。でも協会は段取りとか何も教えてくれない」とグチが止まらない。「天どん師匠はおそらく歴史上一番速く口上に上がるんですよ。普通弟子の真打昇進は15年くらいかかるから、自分が昇進して20年くらい経って師匠側として上がるのに、天どん師匠は10年くらい。それにキャラ的に自分より天どん師匠の方がイジりやすいから、上の師匠は絶対口上で師匠をイジるのがわかるんですよ」。その予想もどうなのと思うが、私と同じく天どん師の口上を楽しみにしている人が多いんだそうだ。
扇子も竹が取れなくて全然作れずに大変だとか、ぶっちゃけお金のこともあるから一度は断ろうと思っていたとか、裏話的なことがどんどん出てきて止まらない。
真打昇進後のビジョンなども。今は年間1500席やっているそうだが、もっと自分のやりたい仕事を選んでいくそうだ。1500席ってすげえな。
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Nikon Df

少し間をとって二席め、「他にやろうと思っていた噺があったんですけど、三席めに『芝浜』やりたいんですよ。で、私この後鈴本の出番が5時にあるんで、4時11分の電車に乗らなきゃ間に合わない。なので5分でできる噺を」と『魚(うお)の狂歌』を。もともと上方の噺で春蝶師から習ったそう。女房にわからないように、色街の名前を魚の名前を盛り込んだ川柳で表そうというもの。吉原新宿池袋渋谷と、どこにも上方の名残が見られないけど……。

三席めは予告通り『芝浜』。
先日一蔵師でも聴いたのだが、わん丈さんも財布を拾うところを描かない古今亭の型。一時期は誰を聴いても三木助型だったのだが、流行りが変わったのだろうか。
そして軽い。魚熊は割合あっさりと夢であることを受け入れるし、お得意先もクドクドと説教などはしない。
革の財布を出されても、「あれは夢だったんだ」と逆に受け入れないというのは初めて聞いた。そんなだから女房の告白を聞いても怒りもしないし、あっけらかんとしている。重苦しい場面がなく、人情噺というカテゴリではない感じ。
これはこれでわん丈さんのスタイルに合わせた『芝浜』なんだろう。

終わったのは4時11分。……電車の発車時間ですなあ。
終演後に駐輪場で身支度をしていると着物のままのわん丈さんが飛び出していくのが見えた。
まあタクシーなら30分くらいで着くんじゃないかなあ。
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