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第10回 兼好集 [落語]

第10回 兼好集
於:内幸町 内幸町ホール

春風亭朝之助『啞の釣り』
三遊亭兼好『紙入れ』
三遊亭兼好『文七元結』

打ち合わせが1日に3つも入り、特に3つめが長引いて定時に上がれず。
クソ野郎の後輩のせいで仕事もパンパンで、少しでも片付けるべく一旦は行くこと自体を諦めたのだが、せっかくチケットを取ったしこの会は皆勤なので遅れながらも内幸町ホールに。
前座と兼好師の一席め、ゲストの二ツ目は捨てる覚悟だったが、朝之助さんの途中に間に合った。
けろよんさんは『弥次郎』、兼好師の一席めは『高砂や』だったようだ。『高砂や』は5月に聴いたから、と自らを慰める。

兼好師の二席め、「不倫というと暗いけど、間男というと明るくていい」と『紙入れ』定番の出だしに。というか兼好師の言い方ひとつですよね。「夢はNHKで『間男』と言われるのを聞くこと」だそうですけどそりゃ無理だ。ドラマならあるかもしれないけど。
「結婚はお互いピークの時にするから、あとは落ちるだけですから。お互い『え、コレ?』という時点で結婚すればいい。あとは上がるだけですから。……ま、ずっとそのままかもしれませんけどね」と黒い笑みを残しつつ噺に入る。
相変わらず間男相手のおかみさんの用意周到な罠と、新吉の真っ直ぐな抜けっぷりの対比がおかしい。
罠にハマった新吉への笑い声は、これだけでこの噺を聴く価値がある。

三席めの『文七元結』は5年ぶり。久しぶりに聴きたいと思っていたから嬉しい。
佐野鎚のお内儀の小言がビシッと凛々しく決まる。
そんな中、女物の着物を着た長兵衛が「女形がはばかりから出てきたような形」とお内儀や文七にまで言われてしまうのがおかしい。
文七に五十両やるときも、クサくなりがちな長時間の逡巡や、外連味たっぷりの仕草などはまったくなく、「……しょうがねえな、ほら」みたいな感じでやり取りはごく短い。恩着せがましさや未練は感じず、江戸っ子の男意気を見せる。
文七のお店の番頭さんが何も知らないふりして吉原に詳しいくすぐりもいろいろな口の滑らせ方をしていて楽しい。
身請けされたお久が佐野鎚のお内儀や藤助と一緒に戻るのは今のところ兼好師でしか聴いたことがなく、大団円。

懲りずにまた平日の次回のチケットを買う。が、手持ちの現金が50円足りず、知り合いに100円借りる。いい加減落語チケットもキャッシュレス化してくれればいいのに。
とりあえず利息として一眼で撮らせてもらった兼好師のオフショットを送る。兼好師の写真が通貨がわりに使えるのは兼好師追っかけ仲間のみ。なお私は素人で日本一兼好師を一眼で撮ってるという自信がありますので、写真が欲しい方は私にお金を貸せばいいと思います。

イライラする一日だったが、兼好師のいい噺で少し腹も収まる。
さらに扇橋師も花形演芸大賞の大賞を獲り、一蔵師も銀賞を獲ったという報を見、完全に機嫌を直す。よかったなあ。
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