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特撰落語会 白酒・兼好 二人会 [落語]

特撰落語会 白酒・兼好 二人会
於:王子 北とぴあつつじホール

柳家ひろ馬『平林』
桃月庵白酒『短命』
三遊亭兼好『岸柳島』
三遊亭兼好『一眼国』
桃月庵白酒『今戸の狐』

先日は秋の新真打昇進襲名披露パーティーに出席。帝国ホテルに初めて入った……。
大変華やかで楽しいパーティーでした。
写真は大量に撮ってきたものの、あんまり派手にアップするのもアレなので何枚か。
やっぱり扇辰師匠カッコいいね。
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Nikon Df

その日は兼好師は横浜で会があったため来れないのかと思っていたが、途中で抜けようとしていたところで運良くバッタリ出会う。「あれなんでいるの?」と聞かれるも、そらあなたの次に追っかけてる人たちですもの。
「あ、じゃあ俺がこの会場にいたっていう証拠に写真撮ってよ」と写真を撮らせてくれた。さすがにオフショットだからここには出せないか?

さてその兼好師の会。ホントは来るつもりはなかったんだが、8月にあったこの主催者の会を間違えて二重予約してしまい、ダメ元で他の公演に振替を頼んでみたらOKしてくれた。……のはいいが、土日は一蔵扇橋主任の日と被ってたりして今日くらいしかなかった、というのが正直なところ。周りが忙しそうにしている中、申し訳ないけど早めに上がる。明日以降頑張る。多分。

白酒師の一席め、「王子はいいところですね。JR、地下鉄、都電もあってアクセスがいい。飛鳥山のような公園もある。でもってワクチンを打たない医師もいる」と時事ネタを入れる。
「エリザベス女王が亡くなって、国葬ですって。……タイミング悪い……」。まあ向こうは反対する人なんていないでしょうけど。そもそも国家元首だから格が違いますわね。
「日本だといくら悪人でも亡くなった人のことを悪くいうのはよくないこと。でも噺家の弔いだとすごいですよ。故人の悪口言ったり誰それを殴ったりだとか。右朝師匠が亡くなったときに仲が良かった川柳師匠が……」と暴露話も。
「早く亡くなった方だと『誰それが寿命を持ってったんだね』とか言いますからね。亡くなったときにいろいろ言われる」と弔いの話から『短命』に。今年はなんだか『短命』によく当たるな。
察しの悪い八っつぁんに「もういい、解散!」と言い放つご隠居のイライラぶりがおかしい。

兼好師の一席め、夏は水難事故が多いといい、「川なんかは怖いですよ。プールと違っていきなり水が冷たいところがある。すると焦って体が動かなくなったり足がつったりして途端に泳げなくなる。……これは落語も同じ。用意したギャグがウケないと焦るんです。そうするとさらに間違える。噛む。もうどうにもならなくなって溺れます。それと今年は『ノーパニック症候群』というのが話題になりました。泳ぐ前に息を吸って止めるのを繰り返すと、脳が『十分に酸素がある』と勘違いする。体は酸素が足りないのに脳が呼吸を不要だと考えるから、パニックを起こさずに静かに溺れるから周りが気づかない。……これは落語も同じ。もう30年くらいずっとウケない人はそれが普通になって、ずっとウケずに静かなまま淡々と進めるから、袖で見ている我々も溺れていることに気づかない」。……誰のことを言っているのだろうか。
水の話から水の都だった江戸の水路の話へ移り、『岸柳島』に。
約3年半振りと結構間が開いている。
傲慢な若侍が煙管の雁首を落としたときの、周りの町人たちが笑いをこらえている様が楽しい。

二席め、ダフ屋をシノギにしていた浅草の暴力団が解散したことに触れ、「少し寂しい気もしますね。昔はアイドルのコンサート会場で女の子が『チケット譲ってください』という紙を掲げている横で。場違いなおじさんたちが『チケットないかチケットないか』って声掛けてましたからね」。あーーーいたなあ。最近ぱったり見ないけど。昔野球の余ったチケットを500円くらいで持っていかれ、あまりの安さに文句言ったら「試合始まったら価値ねえんだぞ!」って凄まれたっけ。
「あとは少し違いますがテキヤとか。最近は私の住んでいる町内の祭りでもテキヤを入れないという動きになってますからね。町内のオバちゃんが屋台やってる。そっちのほうがこわいですよねえ。『健全な祭りを』とかいってるけど足立区ですよ!? 今さら何をいってるんだって感じですが。不思議なのはテキヤから買って食べると美味いんですよね。だからって家に持って返って温めて食べるとマズい。私が子どもの頃はたこ焼きのオジさんの小指がないんです。怖いなーと思っていたんですけど、もっと小さい子なんかは『オジさんなんで指が8本しかないの!?』とか無邪気に聞くんですよ。ハラハラしてたら『……タコに合わせたんだよ』なんて答えてる」。とテキヤの話題から見世物小屋へ移り『一眼国』に。
六十六部が「絶対に捕まえようなどとしてはいけません」と止めているにも関わらず、「お前さんには迷惑かけないから」とまったくやめる気を見せないし隠そうともしないのがいかにも欲深そうでリアル。

白酒師の二席め、「オリンピックの話題が今頃……。KADOKAWAもメモに『T理事』とか書いてて、そんなもの見たらわかる人はわかじゃないですか。そういうのはちゃんと見ただけじゃわからない符牒にしておかないと。我々の世界だと、人を表すのに地名を使った。小三治師匠なら『高田馬場』とか。お客さんの前ならそれでもいいんですが、前座さんが楽屋で使うのは周りの師匠にバレるからダメ。そういうときは前座だけで通じる符牒を使うんです。たとえば小三治師匠の場合、前座は『ネクター』っていってました。高座の湯呑にネクターが入っていたことからです。『ネクターまだ来ねえの?』なんて言ってましたね。これなら他の師匠に聞かれても大丈夫」。……大丈夫かなあそれ。
符牒のマクラだったので、いくら暑いとはいえ9月に『青菜』!? と思っていたら『今戸の狐』に。高座で聴くのは初めてだ。志ん朝師のCDで聴いたことがあるくらい。ああそうか、古今亭か。
話が通じているようで通じていない、アンジャッシュのすれ違いコントのようなネタを落語ではとっくの昔からやってたんだなあ。とはいえ符牒やら前提が現代では伝わらないので、全体的にやや説明っぽい感じになってしまうのは避けられないか。それでも珍し噺を聴けて満足です。
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