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三遊まつり記念寄席 [落語]

三遊まつり記念寄席
於:鐘ヶ淵 梅柳山木母寺

三遊亭兼好『宮戸川』
三遊亭楽天『壺算』
三遊亭萬橘『風呂敷』

有給。
朝はこないだテレビで見たパンビュッフェというところに行ってみる。思ったより遠い。
「接客が悪い」なんて評価があったけど、別にそんなこともなく。パンも美味い。
さて帰ろうとしたら結構な雨。まあTシャツだしもう濡れて帰るんでいいよ。寒くもないし。

家に帰り二度寝。うーんせっかくの有給なのに有効に使えてるのかどうか。

三時から法要があり、四時から記念寄席。うーむ。法要か……。
空はすっかり晴れ、暑そうなので少し遅れて向かう。寺の三遊塚に向かって読経をしているところ。それに参列者がお焼香をしていた。
どうしたもんかと見ていたら、兼矢さんが私を見つけて説明してくれた。任意で護摩札を購入し、さらに一般の人も参列していいのだとか。せっかくなので護摩札も奉納し、焼香もする。

兼好師匠も会場でその様子を眺めていたので少し雑談を。このあと新宿で新作の会があるんですよねーと聞いたところ、「だからここの順番を早めにしてもらってそのまま向かうの。どうしよう」。どうしよう? 今日は全部新作なんですか? と聞いたら「知らなーい。なんにも聞いてない」。マ? 笑ってたけど困ってる雰囲気は感じた。

そのうち読経も終わり、福袋の販売に。千円で手拭い2本と両国寄席のチケットが入り、運が良ければ扇子の引換券が入っているらしい。扇子は3人しか当たらないとか。
私が購入した福袋には圓橘師と上楽師の手拭いが。……一勝一敗、か……。どっちがどうとは人として言わないけれど。扇子はハズレ。兼好追っかけ仲間が当たっていた。おおすごい。

宣言通り兼好師がサラ口で登場。
「こんな暑い中ありがとうございます。こういうときは涼しい噺を演る人が出ればいいとお思いになるかもしれませんが、それでは終演後に外に出ると暑さが倍増する。こういうときは萬橘くんのような暑苦しい噺を聴くのがいいんです。『うわっ、もうやめて』と暑苦しさを浴びた後に外に出すと涼しく感じる」とめちゃくちゃを言う。
どうやらけろよんさんもコロナに感染したらしく。兼好一門の割合高いな。
「私も2月に感染しましたけど、面倒なんですよ。ずっと家にいなきゃならないんですが、そうするとずっと女房と一緒にいなきゃならない。これは辛いですよ。最初は『女はお前しかいない!』と思って結婚するんですが、三月もすれば『女はお前しかいないのか?』と疑問形になりますから」と男女の仲の噺に。
冒頭の「締め出し食べちゃった」で「食べちゃった」というお花の顔がなにかあざとさを感じさせる言い方になっているのは気のせいか。
最後の場面でお花が半七に迫る場面では、半七が「なんでそんなに笑いながらこっちにくるんですか!」と抵抗する場面は『紙入れ』と通じるものがあって余計におかしい。

楽天さん、噺家の世界は年功序列で、先輩の言うことには逆らえないのが不文律だという。多分兼好師が先に上がってることのいいわけかな。上の先輩のいうことだから逆らえない、と。
楽天さんの『壺算』は兼好師とはまた違った感じ。値下げ交渉もあっさり決まるし。全体的に刈り込んだからか、ややあっさりめというか。このフレーズを入れるのであればこのセリフは入れとかなきゃダメだろう、というところまで刈ってしまっていたため、なんとなく全体につながりが悪いように感じた。

萬橘師、開口一番「兼好は帰りました。あれだけ人の悪口を言っておいて、自分が終わったらすぐ帰る。『俺、後があるから』って。仕事があるっていうのも腹立たしい」とぶつぶつ。
「奉納落語って誰に向かってやるんですかね。三遊亭の先輩方に『頑張ってやってますよ』って見せるためのものなんですよね。昨年もここでやっていたら師匠に『そんなに汗だくになって一所懸命にやんなくたっていいんだ』って言われたんですけど、ここ暑いんだよ!」とすでにうっすらと汗をかいている。ここなんだろ、お寺の控室かなんか? クーラーも旧型ですんごい寒いか全然効かないかのどっちか。
「『トップガン』観ました?」と唐突に話題は変わる。萬橘師は映画館で観たそうだが、ポップコーンの食べ過ぎで気持ち悪くなってしまったそうで、家に帰って奥さんに訴えたら冷たい声を掛けられたという。夫婦の力関係に触れて『風呂敷』に。
萬橘師の『風呂敷』は初めて。兄いのところに飛び込んでくるおかみさんも兄いのところのおかみさんも強い。
大体の人は弟分のおかみさんは「後ろめたいところはないけど亭主がヤキモチ焼きなので押し入れに隠した」という演出だが、萬橘師は確信犯。兄いに「お前、後ろめたいことはないのか?」と聞かれ、目を泳がせたり「だって私が呼んだんだもの」と完全に浮気をしている。で、サゲを聞くと弟分も実はそれに気づいているという構図。ちょっとわかりづらいけど、夫婦の関係がうかがえるし、亭主が単なるバカではないというのがいい。

終演後にオークション。
談志師の反物を六代目圓楽師用に仕立てた浴衣のような超貴重品から団扇まで。先代文楽師の手ぬぐいも出され、これは最低価格2万円からで誰も手を上げず。
談志浴衣は最低価格3万だったが購入者が出た。すげー。
兼好師の切り絵も何点か出品されており、ちょっと欲しかったが兼好追っかけ仲間たちがあらかた落札していた。機会があれば見せてもらおう。

扇子が当たった兼好追っかけ仲間に誰の扇子でした? って聞いたらややしょっぱい顔をされた。あっ(察し)。
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