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遊馬百席 第120回 [落語]

遊馬百席 第120回
於:板橋 みやこ鮨

三遊亭遊馬『中村仲蔵』『淀五郎』

昼に焼肉チェーンの安楽亭で食事。多分高校生以来? 友達がバイトしてる店に行ったっきりだなあ。

今日は長講二席。
どちらも『仮名手本忠臣蔵』を題材にした噺だが、最近の人には馴染みがないだろうとかなり詳しい説明があった。
恥ずかしながら私もそのうちのひとりで、これだけ落語を大量に聴いていても歌舞伎や文楽などの芝居の素養はまるでない。そのため、正直『四段目』などの「下地ありき」の一種のパロディものの噺は本来の面白さの半分も味わっていないのではないだろうか。
いわゆる普通の『忠臣蔵』と、芝居の『仮名手本忠臣蔵』の違いも知らず、今日の遊馬師の説明でやっと大石内蔵助と大星由良之助がいるのかがわかったような有様。なるほどなあ、『仮名手本忠臣蔵』って『忠臣蔵』を題材にした芝居用のフィクションなのね。
そんなようなストーリーから登場人物の背景まで、ときには芝居の真似事を含めて結構事細かに説明してくれた。おかげでかなり噺の細部、特に四段目五段目については理解できたように思う。遊馬師のダイナミックさは芝居の真似事に映えるね。
これで『四段目』とか『一分茶番』なんかももっと面白く聴ける気がする。
ただ、その結果どうなったかというと。……長い。『中村仲蔵』は1時間超え、『淀五郎』はストーリーの重複もあるのでやや短くなるがそれでも45分くらいはかかった。
……うーん。これはなかなか判断が難しいところではあるが。落語のストーリーをより楽しめるように説明を増やした結果、一席としては長すぎて正直ダレる。
特に『中村仲蔵』はもともと地の多い噺なのでそんなに笑いどころも多くなく、そこにさらに説明が入るので、正直途中でなんかの講義を受けているようになってしまう。今日のが説明のフルの分量だとしたら、ここから結構刈り込んでいかないといけないだろうなあ。
『淀五郎』の中で役者の身分制度や香盤の話になり、そこから脱線して芸協の香盤や遊馬師の二ツ目から真打に昇進するときの話が出てきたのは面白かった。遊馬師は普段あまり自分のことをマクラで話したりしないからなあ。

『中村仲蔵』から『淀五郎』に移り、『淀五郎』の噺の中で中村仲蔵が登場してくるのは、なんだか映画やゲームのシリーズ物で前作の主人公がちらっと出てきて今作の主人公を助けてくれるようなアツさがあってなんかいい。
タグ:三遊亭遊馬
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