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第五十六回 一蔵ひとりの会 [落語]

第五十六回 一蔵ひとりの会
於:神保町 らくごカフェ

春風亭一蔵『猿後家』『ろくろ首』『お見立て』

先月は別の会へ行ったために2か月ぶりのひとりの会。
今日は池袋演芸場の夜席で出番があり、それが終わって急いで駆けつけたのだとか。
前座はきいちさんで『道灌』を演っていたそうだが、仕込みの「七重八重 花は咲けども 山吹の 実のひとつだに なきぞ悲しき」という歌が出てこなかったという。
テンパったきいちさんは下座のお師さんに聞いたりしたそうだが、袖にいた一蔵さんに気づき「一蔵、なんだっけ」とタメ口で聞いてきたそうな。一蔵さんが「『七重八重』だよ!」と教えるも、「七重八重……それから?」となおもタメ口で聞いてきたとか。会場が変な空気になり、きいちさんが高座を下りてきたときに一蔵さんにかけた謝罪の言葉がーーー。多分このマクラ受けてたから他の会でも使うだろうしネタバレはなしで。
さて一席め、後家さんが話すときにいちいち鼻の下を伸ばして猿の顔っぽくするのがおかしい。「猿回し……」と聞いて激昂するときにゴリラが威嚇するときのように両手で床を叩くのも爆笑。「さっきにゃんこ金魚先生と一緒にいたからクオリティが高い気がする!」というのもいい。
怒りを収めに行くときに「アンタさっきなんて言ったんだい!」「え? 今に珍しい『皿回し』って言ったんスけど……何か?」とやや煽り気味なのもおかしい。

二席めはネタおろし。小里ん師から習ったそうだが、稽古のときに「ウケねえよ」といわれたらしい。
本人も「面白くない噺でなんでこれ選んだんだろう」といっていたが、私は結構好きだけどなあ。
一之輔師のとか天どん師の『ろくろ首』面白いよ。
このふたりの共通点としては、せっかく挨拶の稽古をしたのにお屋敷の猫を構いすぎたことで台無しになる場面が面白いこと。
今日の一蔵さんのはそこがかなりあっさりめだった。なるほどそうすると確かにあまり笑いどころはないかもなあ。

三席め、マクラで見習い期間にバイトとしてデリヘルの運転手をしてたといい、「女性のお客様のために説明すると、『女郎を大八車に乗せて長屋まで届ける』仕事です」。
『お見立て』は何度か聞いたことがあるが、杢兵衛お大尽が喜助を「けすけ」としか言えず、「けすけ」「喜助です」を何度か繰り返した後で「もう『けすけ』でいいです」と折れるのは一之輔師のくすぐりか。
喜瀬川が喜助を操縦するのにウィンクや投げキッスをするのがおかしい。しかも一蔵さんの仕草だからもう全然やられても嬉しくないのがまた笑える。

来月はスペシャルで池袋演芸場を借りて行うというので前売りを一枚購入する。
タグ:春風亭一蔵
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