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第388回 下町中ノ郷寄席 [落語]

第388回 下町中ノ郷寄席
於:中ノ郷信用組合本店4階大ホール

三遊亭馬ん長『真田小僧』
桂鷹治『千早振る』
桂鷹治『天狗裁き』
三遊亭天どん『芝浜』

久しぶりに中ノ郷寄席へ行く。
受付で木戸を払うとおでん(というか大根の煮物?)をいただく。
おでん食いながら落語聴くってのも初めてだ。美味しい。

馬ん長さん、よくある「この話聞きたい? じゃあおめえも最初(はな)一銭出しねえ」で終わらずもう少し先に行ってからサゲ。
この形は初めて聴く。

鷹治さん、桂文治一門を初代から丁寧に説明していく。
語った後に「この間一切笑いがなかった」とのことだが、まあそらそうだろうねえ。
で、初代の文治が作ったとされる噺はいくつかあって、百人一首が題材にされているものなどはほとんどが初代文治のものなのだとか。その中の一席として『千早振る』を。
一席終わって仲入りかと思ったらまた鷹治さんが高座に上がる。
どうしたのかと思ったら「天どん師匠がまだきてない」とのこと。
仕方がないのでつなぎに鷹治さんがもう一席やることになったそうだ。あらお得。
全員が全員「コレ(小指)の夢見たんだろ? 話聞かせろ」と決めてかかっているのがおかしい。

仲入りがあけてようやく天どん師。
事情はなんだかよくわからなかったのだが、電車に着物を忘れてしまったのだという。
「だからね、こんな落語なんてやってる場合じゃないんですよ、早く取りに行きたいんですよ」って知らんがな。
三遊亭の紋付の着物を着ていたのは、今鈴本に出ていて着物を置いてあるそうで、おそらくそれを持ってきたんだろう。多分。
で、この会は二ツ目になりたての頃に出たきりだそうで、「皆さんが僕に何を求めてるのかわからないんですよ。だから責任を半分委ねます」。出たー。もはや恒例ですな。
で、「ふんわりした新作」「ちゃんと筋のある古典ぽい新作」「芝浜」の三択。
『芝浜』はさっき聴いたしなーと私は「ふんわりした新作」に入れたのだが、なんと2票。「筋のある新作」はさらに減って1票。『芝浜』強えなー。
で、ブツブツいいながら『芝浜』を始めたのだが、「意外」といったら失礼だけど、これがまたいいんだ。以前も一度聴いたことがあるが、その時よりもよかった。
「夫婦の情愛というより、ダメ亭主の再生の噺」と本人もいっていたが、悪ふざけみたいなくすぐりもなく、勝五郎を骨太に描いていて聴きごたえがある。
「夢? 夢か? さっき何でこの夢の話できなかったんだろ。天狗まで出てきて……」というのは面白かった。

この後落語好き仲間と合流して飲みに行き、「天どん師の『芝浜』聴いてきた」というと、皆「えー?(ニヤニヤ)」みたいな反応するんだけど、いいんだって! あまりたくさん演るような噺ではないけれど、偏見なしで聴いてほしい。……いや、偏見があった方が落差でよりよく感じるかな?
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