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プチ銀座落語祭 三遊亭兼好・三遊亭萬橘二人会 [落語]

プチ銀座落語祭 三遊亭兼好・三遊亭萬橘二人会
於:銀座山野楽器本店7階 イベントスペースJamSpot

柳家花どん『出来心』
三遊亭萬橘『松竹梅』
三遊亭兼好『千両みかん』
三遊亭兼好『氷上滑走娘』
三遊亭萬橘『蛙茶番』

整理券出るというので早めに行こうと思っていたのだが、なんだかんだで開場時間を過ぎてから到着。そんなわけでかなり後ろの席になってしまった。
前の人が落ち着きなく動き回るので見づらくて仕方ないのだが、遅くきた手前文句は言えない。

花どんさんは何度か聴いたことがあるが、爽やか軽やかで聴きやすい。

萬橘師、「兼好兄さんから一週間前くらいに『君がトリだからね』と言われた。兄さん目当ての客の方が多いんだからと言ったら『俺は次があるから』と言われて説得されたのだが、『4時に出なけりゃ間に合わない』って……この会2時には終わるよ!」とぼやく。
「兼好ファンは私の高座で笑わない。あとネットに『萬橘は下手だ』とか書くのやめてもらえませんかねぇ」とぼやきは止まらない。……私じゃないよな。そんなに悪いことは書いてないと思うのだが。こないだある会の感想で「マクラで軽く滑った」と書いたら、『東京かわら版』のコラムでその会が取り上げられ、「あるブログで『軽く滑った』と書かれていて不評だった」とあった。いやいや、滑ったところも含めて面白いんだけどなあ。その会は規模が小さめで、その会の感想を書いているブログも少ないし、ましてや「軽く滑った」なんて書いてあるところは他には見つからないので多分このブログのことだと思うのだが……自意識過剰? それはともかくとして、そもそも噺家さんは個人の感想ブログなんて見てるのかな。
『松竹梅』は初めて聴くネタ。
松さん竹さん梅さんが婚礼の余興でおめでたい文句を謡調で披露するというもので、ご隠居に稽古をつけてもらうのだが、松さんはHIPHOP並に抑揚はないし、竹さんはほぼ顔芸だし、梅さんは酔っ払いだしとムチャクチャぶりがたまらない。
会場は大爆笑。

代わって兼好師、「彼は今年真打になったのだから、今年一年は真打昇進イヤーということでどこでもトリをとってもらう」という兄弟子らしい気遣いであることを強調。ただしその後に「この会場で次の部があるから、2時までには終わらなければいけない。私がこのまま二席たっぷり演れば、彼の今日の高座はあれっきりということに……」とニヤリ。さすがの腹黒ぶりを見せる。
先日聴いた時よりもくすぐりを増やしたり不自然な動作を抑えたり、よりブラッシュアップされている印象。さすがの安定感。

二席め、珍しく新作をかける。
以前「一年に一回くらいはかけるようにしている」と言っていたので、今日がその貴重な一回なのかも。
兼好師の新作は『アロエヨーグルト』しか聴いたことがないと思っていたが、聴いているうちに以前にもこの噺を聴いたことがあることを思い出した。
真打昇進前後だったか……飯能で聴いたような……。詳細は忘れていたが、大まかなストーリーは覚えていた。人の記憶ってすごいな我ながら。
腰痛膝痛のリハビリにアイススケートを初めたお婆ちゃんの噺。もともと昔にやっていたことがあったため、ぐんぐん上達して3回連続トリプルアクセルができるまでに。
ジャンプの仕草では体の前で腕をX字に折りたたんで体をよじり、「これが落語での表現の限界」と漏らしていた。
ちなみにスピンの仕草は首を小刻みに揺らしていた。それで実際にスピンに見えるのだから面白い。

トリの高座に上がった萬橘師、「なんだあの高座は、もうぺんぺん草もはえてないじゃないか。だから嫌なんだ、あんなにウケるんだからトリをとればいいじゃないか」とぼやきはMAXに。
この時点で1時45分、客席からの「あと15分だぞ」の声にも「そんなことを客から指摘されるほど不愉快なことはない」とすっかりやさぐれモードに。
ガマガエルの役を受けた定吉が、半次のところにカエルの着ぐるみを着たまま迎えに行くのがおかしい。「誰だ!……うわっカエル!?」というやり取りがあったが、まるで見えるようで微笑ましい。
舞台番を押し付けられた半次のやさぐれぶりが萬橘師と重なって、リアルなおかしさがあった。
会場は大爆笑(2回め)。
これだけ書けば少なくともけなしてはいないことは伝わるだろう。
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