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第100回 グリーンホール八起寄席 夜席 [落語]

第100回 グリーンホール八起寄席 夜席
於:相模大野 相模女子大学グリーンホール

三遊亭兼好『桃太郎』
三遊亭喜八楽『てれすこ』
柳家喜多八『かんしゃく』
マグナム小林 バイオリン漫談
桂南喬『富士詣り』

銀座での落語会が終わって、特に用事はないのでそのまま最寄りの相模大野まで移動する。
とはいえ開演時間まで3時間くらい空いているので、ファミレスでビールを飲みながら時間を潰す。カメラでも持ってくればよかったか。

開口一番として登場した兼好師、前座っぽい噺をかける。
兼好師はこの八起寄席の五代目圓楽一門としての新担当になったらしく、顔見世の意味もあるのかもしれない。
先ほどの銀座での二席めで「(仕草が大きく激しいので)この落語疲れますね、『桃太郎』にすればよかった」と言っていたので、あらかじめ今日演るネタとして準備していたのかな。
こまっしゃくれた金坊の講釈が立て板に水なのはさすが。

続いてこれまでの圓楽一門担当だった喜八楽師。担当というのは、一門内で誰を出すのかなどの差配をする人のことらしい。
100回の歴史あるこの八起寄席のネタ帳を見ても誰も演っていない珍しい噺、として『てれすこ』をかける。私も高座で聴くのは初めて。
なぜ誰も演らないのかというと、つまらないからだそうだ。噺自体がつまらないのに、噺家がつまらないように見えてしまう、「儲からない」噺なのだという。
……うんまあそうね、んんいやそうか? えーとあれ? これは本当に噺の内容だけに責任があると言い切ってしまっていいのか……? んーえーあー。

喜多八殿下は相変わらず気だるげに登場。「もう客にへつらうのも億劫だ」と身も蓋もない発言から、「だいたい本当は宝塚に入りたかったけど男だから入れなかった」「前座時代に宝塚の上の階にある東宝演芸場というところで落語会をやっていて、小汚い格好をしている自分は蔑んだ目で見られてそれがたまらなかった」などといろいろ倒錯した世界が語られていた。
『かんしゃく』は以前にも聴いたことがあるが、喜多八師の小柄な身体でプルプルと震えながら怒鳴り散らしていると本当に癇癪を起こしているように見える。
そのイライラっぷりがとにかくおかしくて、常にくすくすと会場内で笑いが起きている。

マグナム小林さんは立川流の落語家から色物に路線変更したとのこと。
「落語家としてと色物としての両方で八起寄席に出ているのは私だけ」だそうだ。まぁそうだろうなぁ。
救急車のサイレンの音や蚊、新幹線の音などをバイオリンで表現する。
特に相撲の呼び出しと行司の声は見事。
また、バイオリンを弾きながらタップを踊るのはなかなかすごいことなのではないだろうか。

南喬師は師事した桂小南師の思い出話をマクラに。
師匠にコーラ、自分はオレンジジュースを買って、飲む前に缶を振っていたら、師匠も釣られてコーラの缶を振っていたとか。
「昔は山に信心で登った」という導入部から『大山参り』かな? と思ったが『富士詣り』という私は初めて聴く噺。南喬師の得意ネタらしい。
長屋連中の馬鹿っ話あり、艶笑ネタありの盛り沢山な一席。

今日は珍しい噺や聴いたことがない噺をたくさん聴けてお得な一日だった。
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