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遊馬百席 第53回 [落語]

遊馬百席 第53回
於:板橋 みやこ鮨

三遊亭遊馬『お見立て』『笠碁』『大工調べ』

3時間歩いた後の汗だく状態で会場へ。
一応制汗剤もしたものの、自分でも汗臭いのがわかる。他のお客さんに申し訳ない。
遊馬師の後援会長はこのブログをご存知で、こないだのブルームーンの写真を褒めてくれた。
あまり人に見てもらうことを意識していない備忘録程度のつもりでやっているけど、やっぱり嬉しい。

遊馬師は桂平治師の桂文治襲名パーティー出席していたが、この会のために乾杯の一杯と白ワイン一杯だけで抑えたとか。
「いっそベロベロになってくることも考えた」そうで、それはそれで見てみたい気もするけど、志ん生師の客ほどの器量が自分にあるかどうか。

そういえば遊馬師の『お見立て』って聴いたことあったっけ……?
あるような気もするけど、どうにもよく覚えていない。
杢兵衛お大尽は聞き覚えがあるんだけど。
「ほかの女の子をお見立てを……」というセリフを、病気で寝込んでいるといったときと、死んだといったときの2回繰り返していた。オチをわかりやすくする伏線なので、これはいいと思う。
たまにここを飛ばしてしまう人もいるけど、「お見立て」の意味がわからなければ初めて聞く人はオチがまったくわからないんじゃないだろうか。せめてマクラで説明してくれればいいのに、それもない人もいるしなぁ。

『笠碁』は完全に遊馬師では初めて聴く噺。
「待った」を迫る主人の顔がイヤラシくて面白い。
こういう表情がよく見えるのも、小さな会場での落語会の魅力のひとつ。

『大工調べ』は何度か聴いているが、今回のが一番の出来だと思う。
棟梁の啖呵がすらすらすらーっと立て板に水で、流れるように一気にまくし立てていた。
一箇所噛んだ(?)のが惜しい!
冒頭の棟梁と与太郎のやり取りや、棟梁と大家の問答がやや短かったと思っていたら、今日はお白州の最後の場面まで。
ここでもマクラで「細工は流々 仕上げを御覧じろ」の説明を丁寧にしていたので、オチが一層引き立っていた。
というか言葉は前から知っていたけど、意味は今日初めて知った。勉強になるなぁ。

今日は「初心者にもちゃんとわかるように」という遊馬師の意図を感じた。
そういえば会社で「落語を聴くのが趣味」といったら、「難しいんじゃないですか、すごいですね」といわれたことがある。どうも能や歌舞伎のような伝統芸能だと思っているようで、そんな大げさなと思ったけれども確かにわかりづらいものも多いよなぁ。
『たらちね』なんかその最たるもので、「飯を食うのが恐惶謹言なら、酒を飲むのは『酔って件のごとし』」なんて、わざわざ調べてその上でもまだいまいちピンときてないし。途中で終わってしまう人が多いのもうなずける。
そういや以前、それを回避するためか大幅に演出を変えた遊馬師の『たらちね』を聴いたことがあったっけ……。
残念ながらその演出が成功していたとはお世辞にも言えなかったけど(それっきり聴いたことがないし)、そういう取り組みは大切なんじゃないかと思う。なんかすごく上からだな。
タグ:三遊亭遊馬
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