SSブログ

黒門亭 第二部 3670回 [落語]

黒門亭 第二部 3670回
於:落語協会2F

柳家しろ八『牛ほめ』
入舟辰乃助『シュウヘイ』
林家鉄平『竹の水仙』
古今亭志ん彌『湯屋番』
春風亭一蔵『死神』

先日の不調は急性胆嚢炎だったようで。もともと胆石があって、たびたび胆石が胆嚢に詰まる発作が起こると胸が痛むことがあったのだが、1~2時間ほど経てば治まっていた。ところが日曜は小燕枝師の高座中の15時半くらいから痛みだし、なんとか家に戻るもまったく痛みが治まらず、頓服薬を飲んでもまったく効かず。かかりつけ医に電話して聞いてみるも「救急車を呼んだ方がいい」と言われ、結局救急車騒ぎになってしまった。とはいえ救急車で病院に運ばれたところで特にできることはないらしく、点滴するくらい。つーか胆嚢炎に効く痛み止めってないのかい。結局12時過ぎに痛みが去るまでずっと耐えるだけという苦行。
とはいえ胆石の詰まりさえ外れてしまえば痛みもなく普通の状態。しかし実は救急車呼ぶのも今月2回めなんだよなあ……。あまりひどいようなら胆嚢を取る手術をしたほうがいいという。手術とはいっても開腹手術ではなく、内視鏡手術なので日帰り入院や2泊程度の入院でも済むのだとか。てなことを社長に報告したら、「じゃあ1週間くらいは会社こないでいいよ。入院していない期間はリモートでいいから」といわれる。……ん? 俺手術しても入院した日以外は仕事しないといかんの? ブラック怖あ。

午前中に再びかかりつけ医に行って今後どうするかを主治医に相談する。新しい頓服薬を処方されたが効くかどうか。そんなことをしていたらあっという間に出かける時間に。
こないだまで黒門亭は予約制だったのだが、最近は以前同様に当日並ぶ方式になったらしい。客は30人限定だというので、一蔵追っかけだけで埋まってしまっているんじゃないかと心配していたのだが、そんなことはなかった。

前座のしろ八さん、ご隠居のところに八っつぁんがやってきてやや噛み気味に「まあまあお上がり」といったところで「……今私は間違いを犯しました。本当は今日は『牛ほめ』をやろうと思っていたんです。なのに『道灌』に入ろうとしています。……なので最初からやり直します」と珍しいケース。そこまでやっちゃったんなら『道灌』やればいいのにと思うのだが。
そこ以外にも結構あからさまな間違いが多く、メタ的に「今日は間違いが多いなー」と与太郎にいわせる。

辰之助さん、前座時代の一蔵師や新版三人集の思い出から師匠扇辰師をしくじった話をマクラにたっぷりと。
マクラを話しすぎたのか噺は短め。バーに入ってみたら「シュウヘイ」という人物に間違われ……という噺。ほんとそれだけ。うーーーん、辰之助さんの新作は割りと好きだけど、この噺についてはひねりもほとんどなく、なんかオチを聴いても「ああそうですか」という感じ。声をずっと張りっぱなしなのもこの空間ではツラい。

鉄平師、うろ覚えの噺をなんとなく聞いたことのあるギャグを盛り込みながらなんとか進んでる、って感じ。とっちらかってる割には重要なはずの仕込みが適当だったり、稽古してない噺をいきなりやるとこうなるんだろうな、という印象。

志ん彌師、花粉症でやる気が出ないといいつつキッチリとした一席。居候の若旦那と棟梁のおかみさんとの攻防を久しぶりに聴いた気がする。

一蔵師、「真打に昇進してから最初の黒門亭はトリだからネタ出しをといわれて、そういえば披露興行では『死神』できなかったなと思って出したんですけど……ネタ出しって嫌なんスよぉ。お客の反応とか見てネタを変えることができない。ちなみに今日のこのお客さんと雰囲気だったら絶対にやりません!」だそうで。
「『死神』って要はツイている男の噺なんですけど。ツイてるといえば私ですよ。落語好きになって入門したのが落語界でも5本の指に入る優しい師匠。それに同期にも恵まれた。同期三人で真打昇進しましたけど、これも一蔵、小燕枝、扇橋の順じゃなきゃダメだった。扇橋さんは本名の太をもじって『こだわり太』といわれるほどこだわりが強かったんですよ。これを我々ふたりが抑える形だからよかった。これが扇橋さんが一番上だったらまとまらなかったし、後輩は逆らえない。いつかケンカになってたでしょうね。小燕枝さんは上にはすごく懐っこいんですけど、下には厳しいところがあるので、彼が一番上でもうまくいかなかったでしょうね。こういうところもツイている」と噺に入る。
とはいえ一蔵師の『死神』はツイているのは男ではなく、じつは男のおかみさんの方だったというどんでん返しがある珍しい形。男を結構なやさぐれたクズに描いているのが一蔵師っぽい。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:芸能

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。