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春風亭一之輔 10日間連続落語生配信 第2幕 第十夜 [落語]

春風亭一之輔 10日間連続落語生配信 第2幕 第十夜
於:浅草演芸ホール(配信)

鏡味仙三郎社中 太神楽
春風亭一之輔『明烏』


三朝師と一蔵さんの会をちょいと抜けて一之輔師の配信千秋楽へ移動する。
一朝一門の2、3、5番弟子を同時に聴くというアクロバティックなことができるのもネット配信のおかげか。
いつもどおり木戸銭代わりに投げ銭をポチッと払いスタンバイ。今日はいつものらくごカフェではなく本来の出演予定だった浅草演芸ホールから。やっぱり寄席の雰囲気はいいなあ。一之輔師もいっていたが、キャパ500人のホールに無観客で話をしているといつもより声が響く。

今日の色物は太神楽。これはらくごカフェじゃできないなあ。
とはいえちょっと見づらいし、ハラハラ感が微妙に薄れる。やっぱり寄席に行きたい。

一之輔師、『明烏』は私は真打披露興行ぶり。8年以上も間が空いてんのか。
浅草だから、と観音様の裏ってのあたりの噺を。
廓噺のマクラによくある花魁の「尾いらん」説や「鼻の先欠け」説を並べてから渋い顔をして「……まあ私が考えたわけじゃありませんから……」となぜか逃げ腰になる。
なよなよっとした若旦那の姿が一之輔師ふにゃっとした話し方とよく合っている。札付きふたりもどことなく柔らかい気がする。

ここ数年、一之輔師の会に行けることが少なくなっていたのだが、この一週間で三席お金を払って聴けるっとのは逆に良かった……のか? とはいえやっぱり元のように会場行って生で聴きたいよー。
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春風亭三朝・春風亭一蔵オンライン二人会 「春風駘蕩」 [落語]

春風亭三朝・春風亭一蔵オンライン二人会「春風駘蕩」
於:新宿三丁目 道楽亭(配信)

春風亭三朝 春風亭一蔵 オープニングトーク
春風亭三朝『洒落番頭』
春風亭一蔵『寝床』
春風亭一蔵『粗忽長屋』
春風亭三朝『船徳』

一蔵さん久しぶりー。聴きたかったんだよなあ。
オープニングトークでは家で何をしていたかということ。
一蔵さんはなんかシュッとした感じがする。暇なのでインナーマッスルを鍛えていたら痩せたらしい。オープニングトークの間もインナーマッスルに力を入れながら立っているという。
反対に三朝師は家にいる間常に何かを食べているために太ったそうだ。

三朝師の一席めは軽めに。
洒落にわかる人とわからない人がいる、というところから『洒落番頭』に。
以前に一之輔師で聴いた『庭蟹』では機嫌を損ねた旦那に「番頭さんはちゃんと洒落を言っていた」と小僧の定吉が解説していたのだが、三朝師のはおかみさんが諌める型。

一蔵さんの一席め、出囃子が小辰さんの『いっさいいっさいろん』。小辰さんも聴きたいなあ。
なぜか三朝師のYouTubeについておおいに語る。
一蔵さんの『寝床』は久しぶり。相変わらずどっかチンピラっぽい重蔵が面白い。

二席め、ふたりが織りなすドタバタがグイグイと熱い。やっぱりこの噺はこれくらい暑苦しいのが面白い。

三朝師の二席め……の前に一之輔師の10日間連続落語配信の千秋楽の方へ移動。ネット配信だとこういうことできるのがいいね。普段ならどちらかを諦めるしかないもんなあ。
一之輔師が終わってから追っかけ再生で視聴。
三朝師らしく、きっちりとしたスタンダードなんだけどどこか柔らかい。
四万六千日の客に若旦那が目をつけられたときのおかみの動揺っぷりがなんかおかしい。
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春風亭一之輔 10日間連続落語生配信 第2幕 第四夜 [落語]

春風亭一之輔 10日間連続落語生配信 第2幕 第四夜
於:神保町 らくごカフェ(配信)

三増紋之助 曲独楽
春風亭一之輔『短命』

本日ようやくコタツをしまう。
今年はなんだか肌寒い日が続いてなんか踏ん切りがつかなかったのだが、今日の暖かさによって思い切る。
もうすぐ緊急事態宣言が解除されそうとはいえ、今日もほぼ家の中にいっぱなし。一之輔師の第一夜と第二夜を見て過ごす。
……このブログどうしようかなあ。とりあえずライブ配信またはお金払った会のを書くことにしようかな。

ということで昨日と同じ値段をポチッと払う。

今日の色物は紋之助先生。
なんだか今日はいつもにもましてハイテンション。
娘さんに口きいてもらえないとかいつもはいわない愚痴なども出てくる。
そんなことしてたら独楽を吹っ飛ばしていた。珍しい。
「久しぶりだからなあ」とも言っていたが、紋之助先生ほどでも稽古してないとミスるんなあ。
綱渡りはいつものトトロではなく、おかみさん手作りのアマビエのぬいぐるみを使用。よいちさんと「紋ちゃんと!」「よいちゃんの!」と掛け合いをしているときに、どさくさに紛れて「一之輔師匠のいいところをいえ!」と無茶振り。よいちさんの答えは「二重まぶたのところ!」だそうだ。場外から「もっとなんかねえのか」と一之輔師からツッコミが入る。

一之輔師は昨年引っ越した話をマクラに。
最近は引越し業者を通すと家電が安く買えるらしく、大きめの冷蔵庫を購入したそうな。「芸術的な」引越し業者の営業が持ってきたカタログで冷蔵庫を選んで「新居のキッチンに入りますかね?」と聞いたところ「大丈夫でしょー」と請け負われたそうだが、当日冷蔵庫が届いたら作業員に「これは入りませんよ」と言われてしまったとか。「営業の人に大丈夫って言われたんだけど」といったら「あの人今月2回目だよー……」と嘆かれたとか。なんとか知り合いの大工に頼んで無理やり入れたのはいいが、冷蔵庫の扉の開き方が逆のものだったそうだ。
一之輔師の『短命』はなんと5年半振り。はーこれも一時期は飽きるほど聴いていたのになあ……。
「朝から暇でやることないだろ」というご隠居さんに「そうですかねえ、近所にいますよ暇でやることないからって『寄席でも行こうかー』っていって浅草演芸ホールに行って、『誰も知ってる人出ないねー』とか言ってると横から常連みたいなジジイが『ああこの一之輔ってのは抜擢で真打になって、師匠に似ればよかったんだけど噺を崩してばっかりでどうしようもないんだ』とかいうヤツがいっぱいいるんだ!!!!」といつのまにかヒートアップ。いろいろ溜まってるんだろうなー……。
で、ようやく八っつぁんが短命の訳に気づきそうなところで「……もしかして……」とやおら羽織を脱ぐ。ご隠居に「ここで脱ぐ?」と言わせているのが面白い。

夜になったらまたちょっと肌寒い。コタツしまわないほうがよかったか。
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春風亭一之輔 10日間連続落語生配信 第2幕 第三夜 [落語]

春風亭一之輔 10日間連続落語生配信 第2幕 第三夜
於:神保町 らくごカフェ(配信)

柳家小菊 粋曲
春風亭一之輔『猫の災難』

一之輔師が配信をやっているというのは知っていたのだが、結局配信時間にはなんだかんだと仕事があったりして初めて間に合った。
コメント欄にはみんな木戸銭代わりに投げ銭をしている。せっかくなので私も投げ銭をする。しかしまあ中には1万とか出してる人がいてすごいね。さすがにそこまでは出せないけど、まあ色物さんと一之輔師の一席ならこれくらいは、というくらいの額は出す。だいたいみんなそんな感じ。

一之輔師は小菊師匠との思い出話をマクラに。
所帯を持った頃に自宅が近かったこともあってネギをもらったことがあるそうだが、最寄りの駅で待ち合わせをしてみたらあまりにも普通で驚いたという。
また、この配信の後に打ち上げがあると思われているらしく、「毎日打ち上げお疲れさまです」というメッセージがきたという。「そんなもんあるわけねーだろ! 毎日家帰ってビール飲んでますよ。……飲みてえなぁー。ああ飲みてぇ」とこれほどスムーズな導入があるだろうかというほど見事な入り方。
あれ、俺一之輔師の『猫の災難』初めて? というか改めて考えると『猫の災難』って結構決まった人でしか聴いていない。私の場合ほぼ兼好師、権太楼師、一蔵さん。
一之輔師の熊さんはちょっとふにゃっとした感じでいかにも一之輔師っぽい。
酒を畳にこぼしたときに畳を押すのだが、「戻ってきてください!」といつの間にか心臓マッサージのような動きと緊迫感を出してくるのが面白い。
今回はアーカイブも残るようなので、一夜目からのも見なければ。
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第二回 上原落語会オンライン@ムジカーザ [落語]

第二回 上原落語会オンライン@ムジカーザ
於:代々木上原 ムジカーザ(配信)

桂宮治 立川笑二 三遊亭萬丸 オープニングトーク
桂宮治『お菊の皿』
立川笑二『宿屋の仇討』
三遊亭萬丸『王子の狐』

以前兼好師の会があったので行ったことがある上原落語会が配信している会を視聴する。
生配信は無料という太っ腹。
とはいえアーカイブを販売するということなので、感想などを書くのは差し控えます。
皆さんが元気そうで良かった。
出番ぎめのじゃんけんをするためにオープニングトークがあったのだが、そこで笑二さんと萬丸さんが同い年ということが判明。見えないなー。
宮治さんのマクラで兼好師のTwitterの内容に触れられていてちょっと嬉しかった。
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第2回道楽亭ネット寄席 三遊亭遊雀独演会「遊雀ひとり」〜特別編〜 [落語]

第2回道楽亭ネット寄席 三遊亭遊雀独演会「遊雀ひとり」〜特別編〜
於:新宿三丁目 道楽亭(配信)

三遊亭遊雀 ご挨拶
立川かしめ『金明竹』
三遊亭遊雀『野晒し』
快楽亭ブラ坊『大安売り』
三遊亭遊雀『宿屋の仇討』

先週に引き続き道楽亭のネット落語を見る。
今回は遊雀師。
冒頭では席亭と並んでご挨拶。遊雀師は道楽亭ができて2回めの会に出演し、以来47回出演しているそうだ。「中途半端~!」といいながらも高座数は103席あり、かなり多いほうだという。「他の人は知らないけど俺はたくさんやるからね。4席とかやるから」。そりゃあお得だなあ。

今週も配信スタッフとしてかしめさんが呼ばれ、さらに開口一番として一席。
今週からは著作権OKの音源があったそうで出囃子も流れる。やっぱり出囃子があるといいねえ。
今週もメガネをかけながらの高座。
先週と同じく途中まではスタンダードなのだが、途中から大きく変わっていく。なんと与太郎が言い立てすべてを丸暗記できているサヴァン的なバカだった、という方向に。
結局はお内儀さんと頓珍漢な問答を繰り返すというのは同じなのだが、内容も大幅に変わっていた。
いや、面白いなあ。こういう改作は嫌いじゃない。特に前座噺はそれこそ飽きるほど聴いているわけだから、こういう風にアレンジされていると新鮮。

遊雀師の一席め、久しぶりに電車に乗って泣きそうになったとのこと。新宿についたらあまりの人の少なさに「すげえもんみちゃったなあ」とのこと。私も新宿は車で通っただけだが、あんなに閑散とした新宿は初めてだったなあ。
暇になったおかげかいよいよ遊雀師もYouTube配信を始めたという。UJKチャンネルといって自宅から落語を無料配信しているとか。そりゃあチャンネル登録しなければ。ただ、スマホの前で落語をやっている眼の前でおかみさんが腕組みして見ているのでやりづらくて仕方ないという。
「さーて何を演ろうかな。まずは夏の噺でも……」と噺に入ろうとするが「えーーーーーちょいとね。うーーー。……」「何だどうした」「あーー、あれでしょ、この噺久しぶりだから出だしがわかんなくなったでしょ」といきなりメタでセルフツッコミ。「普段なら稽古しなくてもすっと入れるんだが不思議なもんだ」「不思議ですね先生」「そうだ私は先生だ!」……どうやら「先生」という呼びかけが出てこなかったようだ。
一度思い出せばあとはするするっといつもの軽妙な語り口で噺が進む。先生の硬い口調と八っつぁんの軽薄な口調の対比が面白い。
八っつぁんの都々逸やさいさい節も名調子で、骨とのやりとりの妄想も大笑い。
暮六つの鐘を待っている暇つぶしに「今流行りの早口言葉をやってみよ。『わってんな、中橋の加賀谷佐吉方から使いにまいりましたるもんで……』」とかしめさんの『金明竹』を受けてアドリブを入れるが途中で詰まり、「やっぱり稽古しないとダメだな」と苦笑い。なかなか珍しいものを見られてお得。

仲入り後に羽織の裏地の紹介からなぜか着物を脱いで長襦袢の自慢を。
飛行機柄の長襦袢で最近はいつもこれを着ているらしい。
その後着物を着直して帯の締め方、羽織紐の結び方も解説して高座へ上がる。

最近は旅へも出られず、非常事態宣言前に島根に行ったきりだという。
「早くまた旅に出たい」と旅の噺に。……俺もタイ行きたいなあ。
江戸の三人連れが酔って大阪の相撲取りの話になったときはちゃんとブラ坊さんの『大安売り』を拾う。
部屋の中で相撲を取り、伊八に怒られたときにはすべて無言の手振りで謝っている仕草がおかしい。
源兵衛が「源兵衛は色事師、源兵衛は悪党だ」とふたりから囃し立てられ、渋い声で「よせよ……」と決めるその表情がまたたまらない。

……いつもならこのブログは高座を思い出しつつ書いており、メモを取っているわけではないので思い出すのに時間がかかるのだが、アーカイブで見返せるとなると便利だな……。
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第1回道楽亭ネット寄席 三遊亭天どん独演会 [落語]

第1回道楽亭ネット寄席 三遊亭天どん独演会
於:新宿三丁目 道楽亭(配信)

三遊亭天どん ご挨拶・演目リクエスト呼びかけ
立川かしめ『からぬけ』
三遊亭天どん『効くヤツ下さい』
三遊亭天どん『五人廻し』

最後まで生の高座を開催していた道楽亭も、ここひと月あまりはさすがに自粛していたようだ。
その道楽亭もネット配信をスタートさせ、しかも天どん師というのだからこれは参加せねば。
道楽亭はYouTubeで配信。全画面表示もできるのでこれはいい。

まずは天どん師のオープニングトーク。
この会が決まったのは水曜日だったらしく、その経緯などを語る。あとヒマな期間に好物の求肥を作った話とか。
こないだ道楽亭で2週間ぶりの仕事といっていたときは一席めは髭を生やしていたのだが、今日はきれいに剃っていた。
また会場でもよくやる、お客さんが挙手で演目を決めるリクエストもとる。一席めの候補は『タラチネ』『ハーブをやってるだろ!』『効くヤツ下さい』。二席めの候補が『花見の仇討』『紺屋高尾』『五人廻し』。
YouTubeのコメント欄でアンケートをとり、かしめさんが一席やっている間に集計するという。
『タラチネ』と『ハーブ』はCDにもなってるしと『効くヤツ下さい』と『五人廻し』をリクエスト。
そういや天どん師の『花見の仇討』は聴いたことなかったからこっちでもよかったなあ。

かしめさん、今日は演者というよりも配信のスタッフとして呼ばれたそうだ。確かにこしら師がポッドキャストでこの機会に配信のやり方を弟子に叩き込んだといってたからなあ。
普段なら眼鏡を外して高座に上がるのだが、万一配信に不具合などが出た場合は即高座を下りて機材をいじらなきゃならないということで眼鏡をしたまま。これもなんか特別感。
噺は最初は普通に与太郎の小咄からからぬけだったのだが、「穴子だよ」で終わらずにその続きがある。
与太郎から金を巻き上げたことに罪悪感を持った源さんが、わざと間違えたり自分で出した謎に答えられたら金を返すとしているのに、なぜかうまくいかずにさらに与太郎が金を払い続けて困惑するというもの。ひねりが効いてて面白い。

天どん師の一席め、「大人の事情で出囃子はなし」ということで無音で高座に上がる。かしめさんのときもなんか足りないと思ったら。……あーネット配信でCD音源の出囃子使ったら駄目なのかな? さっきのシブラクは生音だったぽいから出囃子あったのか。
健康法の話から学生時代にお尻にネギを入れた話に。高座の上で着物をまくり、股引姿で扇子をネギに見立てて実演する。「ケツを世界に配信するとは思ってなかった」。……新宿二丁目でなにしてんだか。
そういや前聞いたときもこれやってたな。もうここから噺の一部なのか。
天どん師は客の反応を探りながら噺を進めていくタイプなので、反応の見えない配信ではやりにくそう。「これどうなんだろう……滑ってるのか、このまま滑り続けていいのか……」と戸惑いが見える。
この噺はタイムリーといえばタイムリーなんだけど、自粛警察が聞いたらヒステリー起こしそう。天どん師も「この噺を選んだ人も半分くらい責任がありますからね」と微妙に及び腰。
話の通じないセールスマンとのやり取りがおかしい。

仲入りはどうするのかと思ったらそのまま一時的に配信停止? 映像が止まってずっと音も出ないのでやや不安になる。いつ再会するかもわからないし。
しばし待つとまた突如動画が再開して天どん師が登場。
ちゃんと着物も着替えている。
マクラではナインティナインの岡村の件に触れ、「飲み屋で話していれば『わあこいつクズだな』で終わった話だけど、それを電波に乗せちゃったのがね。……いやこうやって乗っかるとまた僕がなんか言われるのかな。いや大丈夫か?」とだいぶネットに対して疑心暗鬼の様子。
風俗の話から「昔は吉原というものがありまして……どうですかこの流れるようなマクラ」と噺に入る。
ひとりめの客の葛藤姿を長めに。イライラしながらぼやいてる姿は天どん師の素の姿を見ているようで楽しい。
他の客は短め。3人めの役人の嫌味な口調が天どん師のつっけんどんな感じと合っていて、天どん師のだとこの場面が一番好き。

サゲを言って頭を下げても追出しが鳴らないので、天どん師も「これどうやって終わるの?」とやや戸惑いげ。そんな姿もちょっと面白い。
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渋谷らくご バラエティ演芸会 浪曲 玉川太福を聴け! [落語]

渋谷らくご バラエティ演芸会 浪曲 玉川太福を聴け!
於:渋谷 ユーロライブ(配信)

古今亭志ん五『紺屋高尾』
立川談笑『イラサリマケー』
入船亭扇辰『蒟蒻問答』
玉川太福 玉川みね子『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』

もう限界。落語ひと月以上聴いてない。
今年は結局GWもまったく出かけず、毎年の一番の楽しみである大日本橋亭落語祭も中止。きいいいい落語が足りない。特に兼好分が足りない。
一之輔師の配信は知っていたが、毎日時間が合わずに結局はまったく観ずに終わってしまった。4月中旬からテレワークになっているが、テレワークって逆に気が抜けなくて疲れる。
私の好きな兼好師や遊馬師は配信は行っていない様子。
兼好師が開設したインスタのアカウントをフォローするも、基本的にはお絵かきアカウントで落語自体を演じているわけではないし。まあファンとしたらそれだけでもありがたいのだけれど。

休日に落語がなく、外にも出かけられず写真も撮りに行けない。
そうするとここまで他にやることがなくなるとは。仕方ないのでほぼ昼から酒を飲みながらamazonプライムで動画を観てるとかばかり。
そもそも私は家で映画を観るとかがあまり好きではなくて、2時間そこでじっとしていなきゃいけないというのがかなり気合を入れないとできない。落語だと噺の合間に高座返しがあったり仲入りがあったりして、そこで一度リセットできるので大丈夫なのだけれど。
まあというわけで落語配信の視聴にもあまり乗り気ではないのだけど、さすがにもうそうも言っていられない事態になってきた。
調べてみるとやはり落語配信についてまとめているサイトがあったので、そこをチェックしていると扇辰師と談笑師が出演する会を発見。もうこれは観るしかないとネット動画に初課金する。

落語はVimeoというサイトで配信。フルスクリーンにしてもチャット画面が消えない仕様(?)にちょっとイラッとする。俺ネット動画のこういうチャットとかコメント欄も嫌いなんだよな……。こういうのなくして全画面表示にしたいのに。

志ん五師は久しぶりだなあ。ここ一年ばかり寄席にはろくに行けずホール落語ばかりだったから、聞く人がほぼ固定されてしまっている。
マクラに志ん橋師のモノマネやエピソードを交えて噺に入る。
まさか一席めから『紺屋高尾』とは。普段の寄席やホール落語ではまずお目にかかれない構成。まあこのシブラクならアリかも。
主人公の久蔵が犬好きでときどき犬の描写が入るのが面白い。
一席めだからなのか、さらっとあっさりめな印象。

談笑師、マクラっから「このユーロスペースがあるのは円山町で、いわゆるラブホテル街。……この配信子どもも観てるのかな。まあお子さんは隣りにいる大人に聞いてください。で、いるんですよ。おじさんと若い女性がホテルから出てくる。この時期に濃厚接触してるんですねえ」とハナから飛ばす飛ばす。
「今日はこういうネタばかり用意してきましたんで!」とノリノリ。言葉通りギリギリのラインを衝いてきてそのギリギリぶりが楽しい。
噺に入るとさらに加速。もともと『イラサリマケー』は古典『居酒屋』の改作で、ミャンマー人店員の言い立てたメニューが聞き取れないというもの。そのうちのいくつかはエロい言葉に聞こえるというネタなのだが、今日はもうテレビならピー音が入る単語をハッキリと明瞭に口に出していた。いつもなら会場の空気を読んだりもするのだが、今日は会場は無観客の上、ライブ配信のみでアーカイブにも対応してないからかかなり思い切ったようだ。

1分間のインターバルを挟んで扇辰師。
出囃子の「からかさ」がもはや懐かしい。
まずは談笑師に「談笑、短えよ! あはは、じゃない!」とひと文句。その後やはり談笑師と同じくラブホテル街での男女について語る。やっぱりあそこへ行くとどうしても気になって周りに話したくなるのだろうか。
扇辰師も久しぶりの仕事だったらしく、昨日30何日ぶりに散髪にいってきたそうな。しきりに「さっぱりした」と連呼していたから、だいぶストレスだったのだろう。私も同じく髪伸びっぱなしなので短くしたいんだよなあ。ハゲの長髪ってみっともない。
談笑師が短めだったからか、やや長めのネタ。扇辰らしくピシッとした端正な一席で、落語を聴いたなーという満足感がある。
細かい表情の動きなどもよく見える。問答のときの親分と禅僧の表情の入れ替わりなどは本当に見事。

太福さん、シブラク仕様ということで、本来なら立って唸るところを座って釈台を前に置く。いわゆるテーブル掛けもなし。
『男はつらいよ』を浪曲にするのは太福さんのライフワークなのだそうで。……といっても俺『男はつらいよ』を一本も観たことがないので空気感とかお約束みたいなものがまったくわからないのですよ。
知らないなりにも楽しめたが、やはりどこか置いてきぼりにされている感はあるかなあ。観たことがあればもっと楽しめるのだろうが。

ライブ配信は無観客なので登場時や退場時に拍手がなく、どうにも区切りがつきにくい。ただその時の衣擦れの音や噺家さんたちの「よっと」というような声も拾われていて、いつもとは違う空気も感じられた。
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