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第2回〇〇と瓶二の会 兼好瓶二ふたり会 [落語]

第2回〇〇と瓶二の会 兼好瓶二ふたり会
於:庚申塚 スタジオフォー

笑福亭瓶二『看板のピン』
三遊亭兼好『百川』
三遊亭兼好『強情灸』
笑福亭瓶二『子は鎹(女の子別れ)』

はいはいいつも通り休日出勤ですよー。これで4か月連続で残業80時間超え。GMは苦り切って「もっとちゃんと管理しなきゃならなくなる」と言ってたけどどうなることやら。というか俺が辞めればそんな違反する人いなくなるからwin-winじゃないですかね。
とはいえ今日はチェック作業なのでそんなに頭も使わないし、あまり時間もかからない。予想通り17時過ぎに終わったので落語に向かう。
休出だったので予約はしてなかったのだが、ふと気になって仕事中に電話したところ、「今ちょうどキャンセルが出て入れます」とのこと。ツイてる。

そういえばこないだたまたまテレビを見ていたら、会場のスタジオフォーの庭に井戸を掘るという番組をやっていた。そしたらこの会の主催者がテレビマンらしく、その人の企画だったらしい。たまたまスタジオフォーが選ばれたのではなく、主催者と知り合いだったからスタジオフォーになったらしい。なーんだ。

さて前座もなく瓶二さんから。
しかしいつも上方の噺家さんのことを書くのに敬称に困る。真打制度のない上方落語で、弟子がいないのに「師匠」というのもおかしい気がするし。しかし兼好師よりも芸歴が長いのに「さん」というのもなあ……。といっていても仕方ないので、当ブログでは今後はお弟子さんがいれば「師匠」、いなければ「さん」で統一することにいたします。今さら。
前座時代に、鶴瓶師とざこば師でやっていたテレビ番組のアシスタントをざこば師のお弟子さんと一緒にやっていたそうだ。あるとき鶴瓶師に食事に連れて行ってもらい、そのことを弟子から聞いたざこば師が張り合ってさらに高いものをご馳走してくれたとか。そしてそれを聞いた鶴瓶師はさらに高いものを、ざこば師もまた……とご馳走合戦が繰り広げられたそうな。
そんなざこば師が噺の中のギャンブラーのモデルなんだそうで。
『看板のピン』は江戸とストーリーはほぼ同じ。最初に引っ掛けるのは親分ではなく、若い衆からもちょっと見下されている感じのおじさん。元博徒風でガラが悪い。これがざこば師なのか。というか登場人物全員ガラ悪い。それはそれで大阪っぽいし噺とも合っている。

兼好師の一席め、「有名な祭があるところはいい」と話し始める。師の故郷の会津若松では白虎隊の祭が開催さるそうで、老人たちの玄武隊、青年たちの青龍隊、女性たちの朱雀隊、子どもたちの白虎隊が鎧姿で集まり、殿様に扮したゲストの時代劇俳優が勝鬨を上げて盛り上がるのだとか。が、ナレーションで「この後白虎隊は悲惨な運命を辿っていくのです……」と言われてしまうそうだが。
そのまま祭つながりで『百川』に。
いつもよりも訛りキツめで早口、さらに言葉尻の「ヒェッ」も大きめとかなりキャラ強めの百兵衛。彼の言葉に振り回される人々の戸惑いぶりがとにかく楽しい。
河岸の兄貴分の「できますればその『ピッ!』てぇのを抑えていただけると……」というリクエストを受けて最後の「ヒエッ」を必死で飲み込む百兵衛がものすごくおかしい。「逆に気になるなあ!?」という河岸の連中の意見に完全同意。面白いねえ。

二席め、首をカクカク左右に振る峰の灸の店員が相変わらずトリッキーで面白い。
それも面白いがやはり灸が熱くなってきたときの兄貴分のリアクションがもう。リアルで声の裏返り方とかもう本当にその「はンっっっ」の一言だけで爆笑が産める。これはぜひ一度聴いてもらいたいなあ。

瓶二さんの二席め、『子別れ(下)』の上方バージョン。
男の方に子どもが残り、その子に母親が会いに来るという通常の『子別れ』とは逆のパターン。上方はそういうものなのかと思ったが上方でも珍しい型らしい。
貰った小遣いを隠そうとせず、無邪気に父親に見せて「これで運動靴買うてくれ」という息子。倹約しながら子どもを育ててきた父親からすれば、いきなり大金を持ってきて「これで買ってくれ」といわれたらそら不審に思うし面白くもないだろうなあ。とはいえ「ワシはなんのために働いてんねん。全部オドレのためにやってるんやろうがい」ってああそれ口に出して言っちゃうんだ、というのがなんかやっぱり江戸と違うなーと思う。
その他にもやはりいつもと逆パターンだからか、どうしても細々と矛盾というか不自然さに気が取られてしまう。面白いんだけどね。
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浜辺の兼好 [落語]

浜辺の兼好
於:桜木町 にぎわい座

三遊亭兼好 玉川奈々福 神田阿久鯉 オープニングトーク
玉川奈々福 沢村豊子『茶碗屋敷』
三遊亭兼好『悋気の火の玉』
神田阿久鯉『天保六花撰 松江公玄関先』
三遊亭兼好『大山詣り』

昨日吉笑さんが「仕事関係にご利益がある」と言っていた神社が家からバイクで10分程度ということを知り、早速お参りに行く。こうなりゃもう神頼みだ! と朝から行くも、今日は神社でお祭りがあるらしくお祭りの関係者が何やら本殿で祈願をしていてお参りができない。……タイミング悪いー……。なんかこういうところも俺の星回りの悪さを感じるというか。

この会のチケットはまたチケット救済サイトで手に入れる。サイトの管理人が出品したもので、なんと半額。なにそれ神なの? というかこの管理人は結構いろんないい会のチケットを半額で放出していて、多分利用者へのサービスなんだろうなあ。おけぴ最高。

割と直前にチケットを譲ってもらうことになったため、オフィスに直接チケットを受け取りに行く。余裕を持って16時に銀座のオフィスへ行き、そのまま横浜に。……開場時間の1時間前に桜木町に着いてしまった。仕方がないので野毛の地下の立ち飲み屋でビールを飲んでしまう。あー仕方ない仕方ない。

まずゲストを交え3人でトーク。阿久鯉先生と奈々福先生のふたりとも最近お弟子さんをとったらしく、兼好師に弟子の扱い方の相談などをメインに。
兼好師は今朝まで落語教育委員会の旅の仕事で歌武蔵師と喬太郎師と一緒にいたのだが、そのふたりよりもプレッシャーがすごいとボヤく。
旅先では3人の師匠を乗せてじゃんけんさんが車を運転したそうで、もし事故ってたとえば喬太郎師だけが死んだりしたら「仕組んだよね!?」となってしまうので、気が気じゃなかったという。こういうとき毒舌キャラは大変だ。

前座もなく、一番手は奈々福先生。
せっかく浪曲と落語と講談が揃っているのだから、と講談が基になって落語や浪曲になっているものを、と『井戸の茶碗』がベースになった『茶碗屋敷』をかける。
私はもちろん聴くのは初めて。浪人者の仏像から五十両出てきてこれを細川藩の若侍と押し付けあったり、茶碗が値打ちものだったりするのは同じだが、屑屋は物語のきっかけでしか出なかったり、若侍もすでに妻がいたりと結構違いがある。
となると落語の「いやあ磨くのはよそう、また小判が出るといけない」にはならず、どうなるのかと思ったら、茶碗をお殿様に献上する代わりに浪人者を召抱えてほしい、となる。

兼好師の一席め、先ほどのトークで弟子の話になったが、弟子というのは大概師匠に見合ったレベルの人がくるのだという。「今度入った前座なにあれ? 誰の弟子? ……あーどおりで……」となることが多いそうだ。だから師匠が「うちの弟子は本当にダメで……」といったりするが、「そっくりですよ」ということも多いそうだ。
師匠と弟子にかかわらず、人にはバランスがあり、「煽り運転男にはあの女なんです」と今日本中が思っていることを大声で言い、喝采を浴びる。
また夫婦もそういうレベルの合ったふたりがなるといい、夫婦の噺に入る。
相変わらずお内儀さんがなにかを言おうとするときに顔を小刻みに左右に振る仕草がおかしい。あれをほかにやる人は見たことないが、アレなんなんだろ。

阿久鯉先生は御数寄屋坊主の河内山宗春が主人公のひとくさり。
勢いのある啖呵。

兼好師の二席め、師の地元では夏休みが短かったが、「夏休みの友」などのドリルの分量は変わらないそうで。そのかわり冬休みが長かったそうだが、今度は追加のプリントがあったそうで、いまだに納得がいかないとか。
夏休みの話から山の話になり、そのまま『大山詣り』に。面白さは言わずもがな。この噺の熊さんてのはどうにもろくでもない人物なのだが、特に兼好師が演るとどうにも憎めないキャラなんだよなあ。

帰りにも一杯引っ掛けて帰ろうかとも思ったが、明日も朝一で打ち合わせがあるのでおとなしく帰途につく。あーあ、クライアントのビルだけピンポイントで地震が起こればいいのに。神様お願い。

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桂宮治 vs. 立川吉笑 [落語]

桂宮治 vs. 立川吉笑
於:神保町 らくごカフェ

桂宮治 立川吉笑 トーク
桂宮治『戦え!おばさん部隊』
立川吉笑『片棒・改』
立川吉笑『親子酒』
桂宮治『井戸の茶碗』

みんなが俺を殺そうとしている。
もうそんなに仕事できねえよ……。上に「もうムリ」と訴えても「人がいない」「ロクな応募がこない」というばかり。
人なら定時に帰るアイツとかいるじゃんつっても「アレはどうやら心がアレでムリに働かせるとウンタラカンタラ」って知るか。こっちだっておそらくこの状態で病院行ったら100%病名つくわ。
「働き方改革」だなんだといいながら、結局しわ寄せはすべて俺のような古い「長い労働時間で力業でなんとか片付ける」タイプの人間にやってくるんだよなあ。

昼にいつも行く500円ランチの店に。地元の友人によるとこないだテレビに出ていたらしい。
刺身定食なのにいつまで経っても出てこない。どうやら開店直後だと飯が炊けていないようで、しばらくしてからまだ蒸れてないアツアツのご飯とともにやってくる。見た目の色が若干悪いが刺身は大量で美味い。
しかし思った以上に時間がかかってしまい、おかげで5分ほど開演時間に遅れる。なんとか座れてよかった。
が、隣りに座った人がオープニングトークから大イビキ。宮治さんの一席めが始まる前に主催者の方に声を掛けられて席を移動するも、一席めもまるまる寝ていたようだ。吉笑さんのファンで吉笑さんの高座以外はどうでもいいのかとも思ったが、吉笑さんが出てくる前に帰ってしまった。なんだったんだ。急に調子が悪くなったのか。

オープニングトークでは昨年の文化放送でやっていた芝浜ラジオが今年はなさそうだ、とか宮治さんにラジオのオファーがこないのは宮治さんが見た目ありきの面白さだからだとか、小痴楽さんの真打昇進準備の話だとか、こはるさんのドキュメンタリーがウソばっかりだったとかとりとめなく話が広がる。差し入れで「女子高生の香りになれる」のボディーソープをもらったそうで、なぜか「これを使うと女子高生になれる」ことになり、匂いを嗅いだ宮治さんが「超原宿行きたいんですけど~。タピる? タピる?」とクオリティの低い女子高生になる。「じゃ吉笑ちゃん」と吉笑さんにも匂いを嗅がせて同じことを要求するも、「嫌だ! そういうことをやらないキャラできたんだから」と徹底して断固拒否される。

宮治さんの一席め、オープニングトークのノリのまま昇太師のパワハラ話や結婚の話など。会場などで会うと「おう宮治最近なんかいいことないか」と肩パンやケリを入れられるのだとか。まあ宮治さんのことだから話が100倍になってそうだが。
そんな話から「最近では政治的に危なくなってきていて、万一戦争になったら一番危険なのは自衛隊の方々」とちょっと真面目っぽいことをいいつつ始まったのは『戦え!おばさん部隊』。
白鳥師のネタだそうだが、ドタバタでキャーキャー言っているタイプの噺で宮治さんにはピッタリ合っている。結構下品なくすぐりや仕草も多いので、嫌がる人は多そう。

吉笑さん、「袖で聴いていてビックリした。高座の圧が強すぎて自分のネタをさらおうとしていたのにできなかった」とこぼす。まあアレをやられたら何もできないだろうなあ。
しかしその吉笑さんもまたものすごい勢いで押せ押せのネタを掛ける。師匠の談笑師のネタだそうだがこれでもかこれでもかと高出力なネタを突っ込んでくる。まあ元の『片棒』自体もそんな噺だが。
これを談笑師は前座時代に作ったそうで。やっぱりすげえな。
本来は元ネタと同じく三男まであるのだが、時間の都合で次男のプレゼンが終わったところで「冗談言っちゃいけねえ」で切る。
以前文菊師との会でこれを掛けたら、高座のすれ違いざまに「冗談しか言ってない」と言われてしまったとか。確かに。

二席め、吉笑さんは酒に飲まれるタイプだそうで、しかも上に絡むのだとか。そのせいでいろいろしくじってきたらしく、昨年から願掛けをして禁酒をしているそうだ。根岸にある芸事にゆかりのある神社にお参りに行っているそうで、そこでなんか見たことのある人がいるなと思ったら百栄師だったそうでなんか気まずかったとか。
そんなところから『親子酒』に。割とスタンダードな感じでいつものような小理屈はナシ。酔っ払った父親が息子との禁酒の約束を忘れて「『息子にその姿を見せられますか』? 見せられますよ。お父つぁんの背中を見て育ちなさい」と大見得を切っておきながら、約束を思い出したときの狼狽ぶりが面白い。

宮治さんの二席め、まだ入りきれていないのか、「あー」とか「んー」が多め。珍しい。
こちらもスタンダードな感じではあるが、そこは宮治さん、五十両の押し付け合いの場面などはかなりのハイテンション。
高木作左衛門の中間、良介の「あの千代田卜斎って何者なんですか、仏像の中から五十両出たり井戸の茶碗を持ってたり。目ぇ利かなすぎでしょ!」という一言がなんともおかしい。屑屋の清兵衛さんも大概だけど。

終演後に実家まで。伯父の形見分けのレンズなどを車で持っていってもらっていたため、回収しに行く。
姪っ子がデジカメを貰っていたため、使わなくなったFlashAirカードをあげる。もうひとりの姪っ子には使わなくなったテナーサックスあげたり、すっかり「親戚の気前のいい叔父さん」になってしまっている感じ。まあそれも悪くないかな。
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オメガ東京 令和元年夏の落語まつり [落語]

オメガ東京 令和元年夏の落語まつり
於:荻窪 オメガ東京

三遊亭しゅりけん『元犬』
桂三若『青菜』
三遊亭兼好『締め込み』

先週は2月に亡くなったカメラマニアの伯父の納骨と新盆があったので、新幹線で岩手まで。
伯父のガレージに行ってみるとカメラやレンズが出るわ出るわ。中判カメラや二眼レフまでゴロゴロ出てきた。下手なカメラ屋よりあるんじゃねえの、という塩梅。レンズはコンタックスやキヤノンのものが多かったが、ニコンのものも何本かあったため、何本か形見分けをしてもらう。古いマニュアルレンズばかりだったが、どれもカビもない超美品。カメラも名機Nikon FM2/Tをモータードライブ付きで。これまでフィルムはほぼ使ったことはないが、これを機にやってみるか。カールツァイスのコンタックスレンズも兄貴と一緒に貰ったのでレンズマウンター買おうかな。

2週間ぶりの落語。昨日の人形町噺し問屋も行きたかったんだけど、明日休日出勤するくらいなのでまあ無理ですな。チクショウ。

会場は地下の小劇場で、客数に合わせて椅子を出すスタイルのようで、30人から50人くらいのキャパかな? そういや荻窪って全然縁がなくて土地勘ないなあ。

しゅりけんさん、途中でぐちゃぐちゃになったところもありつつ、なぜかそこもふわっとした笑いに変えていた。なんかやっぱりフラがあるんだろうなあ。

三若師、よしもと所属だそうで、あの件などを中心にさまざまな暴露話や大阪のオバちゃんの話などをマクラに。
マクラ長めだなーと思ったら兼好師がまだきていないらしい。「駅からの途中に墓地がありましたから、ひとつひとつにお線香でもあげてるんですかね。いい人ですから。……兼好さんきたー!? もういいや、ネタで調節します」。
で古典がいいか新作がいいかをアンケートを取り、結果と逆に古典に。こういうときは必ず多数派に「もう一方も面白いんだぞ」ということを知らしめるために少数派の方をやるんだとか。
上方版の『青菜』は初めて聴く。江戸落語ではお屋敷の旦那は「上方の友人からもろうた柳陰」だが、上方版には当然それがない。鯉の洗いをわさびで食べたり、植木屋でのつまみがイワシじゃなくておからだったりと細々と違いがある。
一番違うと感じたのは江戸では「よしとけ」の洒落で「義経」なのだが、上方では「ならば良し」の洒落だったこと。これは三若師の演出なのか、この「義経」をなぜかキメ顔キメポーズでやろうとしているのが面白い。

仲入り後に兼好師。「いいですね、この広さ。会場も駅からやや遠くて若干不安になるのがいい。途中にお墓があってお参りもできますし」と三若師のフリも受ける。
冬は寒さを凌ぐために刑務所に入ろうとこそ泥などが増えるのに対し、夏は変な犯罪が多い、という。最近のニュースでよくわからないのが、官僚だかが覗きで捕まったのだが、この人は女性の下着姿専門だという。じゃあ下着のカタログでも見ればいいじゃないかと思うのだが、それではダメなんだそうで。「え、自宅での下着姿なんてそんなちゃんとしてます? そんなの見て何が面白いんですかね、わからないですねえ」とのことだが、そのちゃんとしてないところを覗くのが楽しいのかもしれないですね。俺もわざわざ下着姿を覗きたいと思わないので知らんけど。
マクラが泥棒の話に流れてきたので『夏泥』かとも思ったが『締め込み』に。
相変わらず惚れた女房に三行半を突きつけようとして半泣きになる亭主がおかしい。この涙声を、陽気なおかみさんのおしゃべりと交互にやるんだからプロの噺家ってすごいね。
泥棒と酒を呑むときも柳陰で、こういう小ネタがいちいち面白い。

あまりの暑さにバイクで行ったことをやや後悔しつつ、家に帰ってきて買い物なぞをし、ボケーッとビールなんかを飲んでいたら、そういえば今日は小辰さんの大塚の会があったことを思い出した。あーーー、行こうと思ってたんだよなあ。チケットとってたわけではないので別に損はしてないんだけど、なんで忘れるかなあ。まあ仕事と暑さのせいだ。みんな滅びればいいのに。
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みずほ笑ホール寄席 菊之丞兼好二人会 [落語]

みずほ笑ホール寄席 菊之丞二人会
於:箱根ケ崎 瑞穂ビューパーク スカイホール小ホール

三遊亭兼好『たがや』
古今亭菊之丞『青菜』
古今亭菊之丞『船徳』
三遊亭兼好『お化け長屋』

暑い……バイクでこようかと思ったが、思い直して車で。冷房涼しい。
この会にくるときは毎回余裕を持って着き、近くの温泉に行く。今日も落語前にさっぱりさせる。山に近いからか、都心よりも幾分涼しいような。

今日は会場近くで花火やら納涼祭やらがあるらしく、客の入りはいつもと比べて少なめ。

兼好師の一席め、その花火の話を受けて花火の噺。
『たがや』はこの間も聴いたばかりではあるが、やっぱり季節の噺だからねえ。
噺の途中で挿し挟まるエピソードが変わっていたと書いたが、今回戻っていたような。会場の空気によって変えているんだろう。
この会は前座がおらず、開口一番も高座返しもない。なので、演者自身が座布団を返し、めくりをめくる。菊之丞師や扇辰師の高座返しを見られるのもこの会くらいではなかろうか。

菊之丞師、今年の大河ドラマで落語指導をしているそうで、オープニングで一瞬だけ名前が出ているという。「古今亭の噺家が大師匠の話で関われるんだからありがたい」そうな。
一度だけドラマにも出してもらったそうだが、その際にピエール瀧と共演したそうな。初めてドラマに出たときは新井浩史とも共演し、『落語 the Movie』で落語を担当したときはTOKIOの山口達也が演者だったという。「アタシが出るとみんなパクられる。今度は誰がいいですかね、こないだ『落語ディーパー』に出さしてもらったから、一之輔が脱税で捕まるってのがリアルですかね」。リアルすぎじゃね?
そういや菊之丞師久しぶりだなあ。最近寄席とか黒門亭とかあんまり行けてないから、基本追っかけてる人しか聴けてない。そうすると「好きなんだけどあまり巡り合わない人」が出てくる。菊之丞師とか小せん師とか。もっといろんなとこ行けばいいんだろうけど。
菊之丞師のお屋敷のお内儀さんの様子はやはり佇まいがいい。どことなく品を感じる。

二席め、今度は若旦那の雰囲気を存分に堪能できる『船徳』。
船好きの旦那のほうが傘を持っているというのはちょっと珍しい。
船を漕ぎだしてまだ余裕のあるうちの船唄がまたいい喉。旦那たちに「唄なんざどうでもいいから早く漕げ! すぐに歌いだしやがって柳亭市馬か!」とするもややウケ。さっき兼好師も「落語家が高座に上がるときに得意演目で声を掛けることがあるが、白鳥師匠に『古典落語!』といった人がいた」といったときも微妙な空気だったし、どうもそういう噺家内輪話はハマらないようで。都内(ここも都内だけど)では大ウケだったんだけどな。

兼好師の二席めは大爆笑の『お化け長屋』。
古狸の杢兵衛と乱暴者の噛み合わない会話がとにかくおかしい。
どうにかしておどろおどろしい雰囲気に持ち込もうとするのを殴られながらもやめず、「お前、負けねえねあ〜……」と言わさせる強情さも楽しい。
後半の長屋一同で追い出し作戦をするところの長屋連中の呑気さも活き活きとしていていい。

今日は四席とも季節の噺。存分に夏の空気を味わう。
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